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はりゅかの大冒険〜斉藤医院編〜

「次の患者さんでーす」
「どうぞ…」
「もきゅっ」
「…何だ、この生物は」
「ぐるぐる」
「玄関に落ちてました…」
「ぐるぐるぐるぐる」
「え…えっと…どこが悪いんだ?」
「ぐるぐるぐるぐるぐるぐる」
「………」
「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる」
「いますぐ帰せ」
「もっふ〜ん」

久しぶりに早い時間で。
あ、早くないですかね?
そうですか。

最近、寒くなってきましたね。
父はぱんちゅ一丁。私は半袖半ズボン。
…まだまだ頑張るぞい。

とらじまさん宅の新婚さんが可愛いんですけど。
うん…一家に一夫婦(?)欲しいですよね。
可愛い。可愛いよ斉藤夫妻!
45万打おめでとうございます!

空麗爛さんがまたまたまたニコに動画を上げましたよ。
再生もコメもいっちばんのり!
わーいわーい!お気に入りは二番目だったよ…(´・ω・`)

よし、この後はあずまんが見てくるよ!
これ、何話まであるんだろうかね(´・ω・`)
ほのぼの好きよ〜

*追伸
ニコの百科で、八雲のところをごそごそと弄っております。
なにか…なにか他に書く事無いかな?
誰かもう一人、ごそごそしてる人がいる…みたい?

*追伸の追伸
保存の仕方わかんにゃーい!

*追伸の追伸の追伸
あ、いつのまにか出来てたよ。


さて、おっかいもの♪おっかいもの♪
やっきゅっもきゅーんとおっかいもの♪

きょうのはるか

「ちゅきちゅきやきゅも、やきゅもきゅーん」

「………」

「おいちーみるく、やきゅもきゅーん」

「………」

「たおるちゅきちゅき、やきゅもきゅーん」

「………」

「お・か・い・も・の!きゅっ!やきゅもきゅーん」

「………」

「ちゅきちゅきやきゅも、やきゅもきゅーん」

「…その歌、止めろ…」

「もきゅ?」

溜め息混じりに言葉を吐き出すと、小首を傾げた晴香が見上げてきた。

それと共に感じるのは、ご近所の皆さんの視線…



はじめてのおかいもの、その1。



「ついた…」

「もきゅ〜」

手を繋いだ二人の前に現れたのは、近所のスーパーマーケット。
それほど大きなものではないが、日常生活に必要なものはほとんど揃っている。

「…ほら、行くぞ」
晴香の手を引きながら、自動ドアが二人のために開いてくれた。
入り口のそばにあるカート置き場に行き、ふと足を止める。

普段はカートを使わないが、今日は別。
冷蔵庫は空っぽだし、なにより晴香の食材もあるのだ。

…カートを使った方が良いに決まっている。

心の中で呟くと、八雲はカートを一台手にした。
晴香の手を握っているので、片手でカートを操る。
「カゴは一つ…いや、二つにしておこう」
そう言ってカゴに手を伸ばしたとき、ふと袖を引かれた。
誰だなんて考えなくてもわかる。
「…どうした?」
八雲がそちらを見下ろすと、そこには目を輝かせた晴香の姿。
興奮しているのか、尻尾をぐるんぐるん回している。
「きゅ…きゅっ!」
何かを訴えるように鳴き、スーパーの中を指差した。
その指を辿っていくと、一人の女性と子供。

年は晴香より下であろうか…
熱心におもちゃで遊んでいる。

母親と向かい合うように子供がいるのは、カートに付けられた、小さな席。

「…ほちい」
キラキラと輝いた瞳が、八雲を見つめる。
八雲が手にしたカートには、子供用の席はない。

辺りを見渡してみると…見つけた。

カートの並んだ列の端に、子供が座れる用のカートがある。

もう一度晴香を見下ろすと、そのカートを指差しながら八雲を見上げていた。

「…ま、あっちの方がちょこまかされなくて良いか…」

小さく呟くと、八雲はカートをしまった。



「っと…人参…タマネギにじゃがいも…」

「…もきゅ……もきゅもきゅ…」

食材をカゴに入れる手を止め、見下ろしてみるとバッチリ目が合った。

八雲の「しっ」という命令を聞き、晴香は先ほどからおとなしくしている。
だが、何故か食材をカゴに入れる時は「もきゅ」と鳴く。

…これは一体なんなんだ。

そんな謎を残したまま、お買い物メモに書かれたものを探しに行った。



晴香の大好物であろう牛乳を求め、飲み物売場に向かう。
少しずつ肌寒くなってくるのが、目的地に近付いている証拠。

「牛乳の試食、いかがですか〜?」

そんな声が聞こえてくるのと共に、晴香の耳がピクリと反応する。

「新製品の牛乳ですよ〜」

牛乳売り場につくと、そこには若い女性がエプロンとバンダナを巻いていた。
その手にはお盆を持ち、その上には小さなプラスチックの使い捨てコップ…

「きゅふ!きゅふきゅふ!」
八雲のシャツを引っ張り、早く行けと言わんばかりに手足をバタつかせる。
「…はいはい」
どちらにせよ、お姉さんがいる隣にある、安売りの牛乳が欲しいのだ。
おとなしく八雲は、カートを押した。

「あ、どうぞ牛乳です。ご試食して下さい〜」
八雲に気が付いた女性が、コップを一つ八雲に渡す。
「きぅっ!きーっ!」
怒ったのか眉を寄せ、八雲の足を殴る蹴る。
「はい、お嬢ちゃんにも牛乳あげるね〜」
ニコリと微笑ましそうに笑い、晴香にも牛乳を渡す。
牛乳を受け取ると、すぐに口を付けた。
晴香が味わって飲むわけなく、一気にガブガブと飲んでいく。
「ぷはーっ!」
飲み干すと親父のような声を出した。
「みるくおいちー!」
飲んでいなかった牛乳を晴香に渡すと、勢いよく飲み始める。
「これはね、ミルクじゃなくって牛乳よ」
「ぎうにう?」
「そうよ〜……いい娘さんですね〜」
晴香の頭を撫で、八雲を見上げる。
だが、八雲は娘という言葉に、苦笑を浮かべていた。
「…まぁ、物覚えは早いですよ」
「それに、可愛いカチューシャですね〜。本物みたいにふわふわっ」
「………。…ほら、お礼は?」
「おいちー!」
「…そうじゃなくって、ありがとうだ」
教えていなかったか…と、言ってから気が付いた。
「おいちー…ぎうにう、ありがとう!」
「どういたしまして」
ふふふ、と笑うと、今度はその笑みを八雲に向ける。
「娘さんも大好きなこの牛乳、お買いになります?」
その笑みは、いつのまにか営業スマイルと化していた。
「………」
ちらりと値段を伺うと…いつもの安売り牛乳の倍の値段。
大きな瓶に詰められていて、量は少し多いのかもしれないが…

一人暮らしの学生にはキツい値段だ。

「はい。もう一杯飲みたいのかしら?」
「きゅふ〜!」
その会話が耳に届き、振り返ると…

お盆の上の牛乳を飲み干した晴香がいた…

「お買い上げ、ありがとうございます!」

そんな声を背中に、八雲は溜め息を吐いて遠ざかった。



レジを済ました二人が向かっていたのは、スーパーマーケットの片隅にある洋服屋。

洋服といっても、服が並んでいるだけ…と、とても小さな場所。

そこに、晴香の服を求めに来ていたのだ。

「ん〜…」

だが、そう簡単に良い物が見つかるわけがない。

カートを持ってくることが出来ず、今はしっかりと手を繋いでいる。

「…とりあえず、この耳を隠さなくちゃな…」
すべての人間が、牛乳売り場の女性のような反応をするわけがない。

運が悪ければ、軍隊や研究所に動物実験か何かに…
その前に、僕が幼児誘拐犯となるのか。

「帽子…帽子…」
ふとそこで目が行ったのは、これからの季節に備えた、冬物コーナー。
その片隅に出来た、帽子の山を見つめる。
そこで八雲が手に取ったのは、みかん色をしたニット帽。
「ふむ…」
ためしに晴香に被せてみると、ブカブカだが耳は隠れた。

なにより…かわいい。

「よしっ」

晴香から帽子を取ると、八雲はレジに向かった…



お財布がますます軽くなった、八雲君なのでした。



END。



おかいものは続きます。
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