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ハロウィン祭!
魔法ちゅかいはりゅか。

こんバンパイヤー!
…と、空麗欄さん宅にあいさつに行っていましたが…
バンパイヤ?バンパイア?
ど…どっちだっけ?

あー…しゃっくりが止まりません。
いつもなら酢だこ食べたら治るんだけど…
もう一枚食べよう。酢だこうまうま。

明日は特別にお休みなんで、どこかに行きたいです。
動物園…動物園に行きたい。
ふれあいコーナーに行きたい。

再放送のドラマ…
ガリレオと斉藤さんが被るんだよなぁ…
毎日どっちを見ようか迷っています。

あ、ひとつ前にバトン上げました♪
バトンって楽しいですよね〜
他の人のを見るのも楽しい^^


さて、ハロウィン前日なお話。
とうとう明日かぁ…

新婚設定

商店街を歩くと、そこはオレンジと緑…それから紫の世界だった…


「…なんだ?祭りでもあるのか?…」

「さ、さぁ〜?そんなことより、早く後藤さんちに行こ!」

そんな商店街から離すように、晴香は八雲の腕を引いた。

「………」

なにかを隠している…そう気付いた八雲は、辺りをキョロキョロと見渡す。

それを晴香が、バレーボールのブロックのごとく、ジャンプで止める。

「…なんだよ」

「べ、べっつに〜…」

一瞬目があったが、すぐに逸らされてしまった。

その隙をつき、八雲はもう一度辺りを見渡した…

「あ…」

慌てて止めに入った晴香よりも、八雲はそれに気が付いた。


「…なるほど、な」



そう、明日は…

「ハロウィン…か」



「うぅ…バレちゃった…」
しょぼんと肩を落とし、気を紛らわすように指先を弄る。
そんな晴香に視線を戻した八雲は、頭にクエッションマークを浮かべていた。
「…なんでがっかりするんだ?」

君が、ハロウィンなどの祭り好きは承知している。

だから万歳三唱、ピョンピョン跳ねながら全身で喜びを表現するのかと思っていたのだが…

「だ、だって…」
ちらりと見上げた晴香の頬は、拗ねたように膨らんでいる。
「八雲君、ハロウィンとか嫌いでしょ?」
すぐに下を向いてしまうが、微かにその頬が赤いのがわかった。
「実は…後藤さんちに泊まるのは、パーティーがあるからなの…」
当日だとバレちゃう可能性が高いし、用意もゆっくりできないし…
「………」
晴香の言葉を聞き、ポカーンと口を開ける八雲。
だが、すぐにその口元も和らいでいった。
「馬鹿っ。勝手に人の気持ちを決めつけるな」
ぽふっ…と頭に手を乗せ、犬を褒めるように優しく撫でる。
「八雲君…嫌いじゃないの?」
次に顔を上げた晴香は、誰が見たって嬉しそうな顔だった…
これが本当に犬だとしたら、尻尾を振っているころであろう。
「君がいるから…君がいたから、好きになった」
「え…」
堂々とそんな恥ずかしいことを言われ、晴香の顔は爆発寸前。
こんな真っ赤な顔、告白したときぶりだ。
「君のおかげで…ハロウィンが好きになった」
ぎゅっと手を握り、晴香の純粋な瞳を見つめる。
「八雲君…」

その瞳に吸い込まれるかのように、二人の体は近付いていく…

「おにーちゃーん!」

「………」
だが、とつぜん声をかけられて、二人の体は固まった。
そして、ロボットの動きのごとく、カクカクと首を回す。

そこには、奈緒がこちらに向かって走ってきていた…

「な、奈緒っ!」
やっと口が動いたのは、奈緒が足元にきてから。
「お兄ちゃんたち、仲良しなんだねっ!」
にへら〜と無邪気な笑顔を浮かべ、交互に二人を見つめる。
「あっ…」
どちらかともなく、手を離し、体も離す。
今さら恥ずかしさが混み上げてきて、無言でそっぽを向いた。
「な、奈緒ちゃん!こんなところでなにしてるの?」
恥ずかしい気持ちを包み込み、今度は晴香が口を開く。
「お父さんとお買い物!」
「お父さんって…後藤さん?」
「うんっ!」
お父さん…という言葉に、八雲が嫌そうな顔をした。
それは、後藤が来ていたからか、それとも後藤をお父さん…と呼んでいたからか…
答えは八雲にしかわからない。
「後藤さんはお買い物中?」
膝に手を突き、少し屈む。
「ううん。あっちの木の影に隠れてるよ」
純粋な瞳が、後ろの方にある木に向かう。
奈緒につられるように、二人も指示された方を向く。
「………」
そこには、木の影から半分体がはみ出た、スーツ姿の中年…
手にはスーパーのビニール袋を掲げ、ニヤニヤと笑っていた。
それだけを見れば、怪しいストーカーにすら見えてしまうのが不思議だ。
「何やってるんだか…」
深い深い溜め息を吐くと、八雲はゆっくりとした足取りで後藤がいる木に向かう。
その後ろを、カルガモの親子のようについていく晴香と奈緒。

「なにしてるんですか」
八雲が声をかけても、まだ隠れているつもりなのか…
肩を大きく揺らし、そのまま固まる。
「…警察に連絡しますよ」

「………」

「……。…奈緒、帰ろうか」

「うんっ!」

「ちょ、待てよ!」
慌てて声を上げた後藤だが、そこには誰もいなかった。
不審な眼差しで見つめる、主婦たちを除いて…



「お、おい!お前ら!」
主婦に絡まれていた後藤が、八雲たちに追いついたのは、それからずいぶんとしてから。
その声を聞いて振り返った三人は、本物の親子のごとく、仲良さそうに手を繋いでいた。


斉藤…の姓を持つ、血の繋がらない家族…

ま、八雲と奈緒は繋がってるといえば繋がってるか。


「後藤さん、いたんですか」
「酷っ!さっきは声かけてたくせに!」
「そうでしたっけ?」
それだけ言うと、八雲は前を向いて歩いていってしまう。
「ちょ…」
後藤は慌てて、三人の横に並んだ。
八雲は嫌そうな顔をしていたが、奈緒が嬉しそうな顔をしていたのを見て引っ込める。
「そういやお前ら、やけに良いムードだったな」
先ほどのお返しのごとく、からかいの眼差しを向ける。
「そりゃ、夫婦ですからね。後藤さんこそ、覗きだなんて悪趣味ですよ」
楽しそうに何かを話す二人を見下ろす。

奈緒の声は聞こえるが、晴香の声は聞こえない。
…妹にまで嫉妬するとはな。

「そう思うんなら、今夜はすんなよ」
「…何をです」
ピクリと眉を歪め、後藤を睨み付ける。
自然と小声になったのは、隣で成されるほのぼのムードを壊したくないから。
「前回泊まりに来たとき、声…漏れてたぞ」
「…盗聴まで趣味なんですか?」
皮肉を言うも、それは照れ隠しにしか聞こえない。
「お前もいつの間にか大人になって…一心の野郎に知らせとかないとな」
「余計なお世話ですよっ…」

それに、多分もう知っている…

「シーツ汚したら、自分たちで洗えよな」
「っ…」
後藤の言葉を聞き、ついに足を止めてしまう八雲。
急に足を止めたことを不思議に思い、晴香と奈緒は小首を傾げる。

「お兄ちゃん、どうしたの?」

「…なんでもない」

「だ、大丈夫?顔…真っ赤だけど…」

「大丈夫だっ!」

八雲は怒鳴り声を上げると、逃げるように歩くスピードを上げていった。


「?」

「青春…だな」


END。



懲りずにやるんでしょうがね。
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