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大神は泣ゲーでした…。

本日の甲子園、寝過ごして三試合目から見たんですが…
宇治山田商サヨナラ勝ち凄かったです!九回裏から三点も入れて…
安房もおつかれさまです。二十一世紀枠…でしたよね。
明日こそ起きなくては…

やばいです…完成してるお話があと一つ…
午前中から甲子園見てしまってなかなかお話を書く時間がないんですよ。
徹書きしますかね…

あ、昨日から春休みです!
昼間に出没する可能性大。


今日のはパロです。
前回のあの後…みたいな感じです。

「………」

さて、まずは昨晩の回想でもしようと思う。



「襲うかっ!」
八雲は布団の中で溜め息をついた。

……本当に疲れる…

「ねぇねぇ、八雲君」
晴香は体をくるりと八雲に向けると背中をつつく。
何故かニコニコして…
「…なんだ」
八雲は不機嫌そうに背中を向けたままそういう。
こちらを向かない八雲を見て頬を膨らます晴香だが、すぐに忘れたようにニコリと笑う。
「なんか修学旅行みたいだね!」
「…修学旅行で異性は同じ部屋にならないと思うが?」
「そこはつっこまないの!」
晴香は楽しそうに八雲の肩を叩く。
八雲は後ろを向き、肩越しに晴香を睨みつける…が、ぷにっと頬がへこむ。
「ふふふ〜。八雲君の間抜け面〜」
晴香は八雲の肩に手を置いて人差し指を立てていた。その指が八雲の頬に押し当てられていた。
「………」
意味が分からず、眉をひそめる八雲だが晴香はニコニコとして首を傾げる。
静寂があたりをつつむ。
だが、八雲は晴香をそのままにして布団に顔を潜り込ませようとする。
「あぁ!待ってよ!」
晴香は上半身を上げると八雲から布団を奪い取る。
八雲は寒さに顔を歪めて丸まり、布団を取り返そうと手を伸ばす。
「だ・め!返さないもーん!」
晴香は八雲の布団を自分の布団の中に詰め込む。
八雲はとうとう上半身を上げると晴香の布団の上に手をつき、前のりになる。
「この、返しやがれ!」
晴香を睨みつけるが知ったこっちゃないとそっぽを向く。
「…この野郎っ」
そんな晴香を見て、八雲は動き出した。
八雲は晴香の布団を剥ぎにかかる。だが晴香は負けじと自分の布団をぎゅっと握った。
「返せっ!俺のだ!」
「話を聞かない八雲君がいけないんですよーだ!」
「うるさい!黙れ!とっとと返しやがれ!」
「ふんだっ!」
八雲の手をピシャリと叩き飛ばした晴香は布団の中に顔まで潜り込む。
八雲の布団も入っているので無駄に膨らんでいた。
そんな山をしばらく見つめていた八雲だが、突然溜め息を吐く。
「……怖いとか言ってたくせに楽しそうだな…」
八雲は布団の山を睨みつける。晴香がギクリと震えたのか、布団の山が動いた。
そんな晴香を見て、八雲はひらめいたようにニヤリと笑う。
「だったら一人で寝ればいい。僕は居間で寝るから…」
八雲はそういうと立ち上がり、部屋の襖を開けた。
晴香はこっそりと布団の隙間から八雲を覗き見る。
すると八雲が思い出したように晴香を振り返る。

…一瞬目が合った。

「安心しろ。この部屋にはもう一人いるから」
八雲は気持ち悪いくらいいい笑顔で笑うと部屋を出ていってしまう。
「まさか…ね…」
晴香は布団の中に顔を潜り込ませると、再び顔を出して辺りを見回す。

暗闇に目が慣れてきてぼんやり見える、部屋の中…

それがやけに不気味に見えた。

晴香は見ないようにともう一度、布団の中に顔まで潜る。


……カチ…カチ…カチ…

聞こえるのは、時計が時を刻む音…

……ガタンッ…

「っ!?」

晴香はビクリと体を揺らす。

風…だよね…

晴香はぎゅっと目をつぶった。

涙が一粒、流れ落ちた。



「くくく…」
八雲は居間で、電気も点けずに笑いをこらえていた。
「今頃、泣いてたりして…」
八雲はその姿を想像するとニヤリと笑う。

あの部屋には僕とあいつ以外、誰もいない。
死んだ人間も合わせてだ。

あの女にはアレくらいがちょうどいい…

八雲は声を潜めながら笑った。

……ペタリ………ペタリ……

「っ!?」
八雲は襖をじっと見つめる。

誰かが…こっちに来てる…
叔父さんか?…それともあいつか?

「……うぅっ……っあぁ……」
八雲はビクリと体を揺らす。そして溜まっていた唾を飲み込むとジッと襖を見つめる。

ガラリと開く襖…

「っ!?」
「…あぅっ……やくもっくん…」
そこには泣き顔でぐしゃぐしゃになった晴香が立っていた。
晴香は八雲を見つけると飛びつく。
そして八雲の胸に顔を押しつけると泣き出してしまった。
「うぅっ…やくもくっ…」
「え…ちょ…ちょっと!」
晴香は八雲の寝着であるシャツをぎゅっと握りしめ、ぴったりとくっついた。
「っ!?」
八雲は晴香の体の柔らかさにドキドキとしながら、泣き止まそうと背中に手を回して優しく撫でる。
「あぅ…や…くんが…意地悪す、る…」
「あーあー!すまなかった!謝るから泣き止んでくれ!」

こんな所を叔父さんにでも見られたら…

八雲は晴香が泣き止むまで背中を撫でてあげた…



「ぐすっ……ぐすっ…」
廊下に二つの足音と、一つの泣き声が響いていた。
「……」
八雲は無言でシャツの裾を見下ろすと、晴香がぎゅっと握っていた。
溜め息をつきながらも自分の責任であるため、何も言わない八雲。
そのうち部屋につき、襖を開けて中に入る。
晴香は泣きながらもしっかりと襖を閉めた。
「…座れ」
八雲は部屋の隅に置いてあった卓上用のライトを持ってきてあかりを灯す。
晴香はぺたりと崩れ落ちるように自分の布団の上に座った。
だがなかなか泣き止まない晴香を見て、八雲はガリガリと髪を掻き回す。
「…まず、この部屋には二人しかいない」
「え…」
晴香は驚いたように目をパチパチとさせ、八雲を見つめる。

そんな目で見るなよ…

八雲は嘘をついてしまった罪悪感から目をそら。してしまう。
「だから…心配するな…」
「よか…た…」
晴香はそういうと一度収まっていたはずの涙をボロボロとこぼれ落ちる。
そして八雲の胸に飛びつき、わんわんと泣き始めてしまった。
「…こわっか…た」
「………」
赤い頬をした八雲はチラリと布団を見下ろす。

……駄目だぞ、俺。

八雲が理性と戦っている間に晴香は泣き止み、離れていった。
「ごめんね…。布団…返すから…こっちで寝てくれない?」
晴香は恥ずかしそうに頬を染めながら、八雲を涙目で見上げる。

襲うんじゃないぞ、俺。

「…しょうがないから、こっちで寝てやる…」
八雲はそう言うと赤い頬を隠すようにライトを消した。
そして自分の布団が未だに晴香の布団の中だと気付いた八雲は慣れない暗闇の中、手を伸ばした。

ふにっ…

「っ!?」
「…?」
なんだ、この柔らかいのは…
八雲は目を細めて自分の手の先を見つめた。
だんだん慣れてくる目…
手の先には…

「っ!?」
八雲は慌てて手を離す。
その顔は真っ赤に染まっている。
「な…む、胸に触ったんだから、声くらい上げろ!」
「だ、だって突然揉まれて驚いて…」
「揉むとか言うな!それに揉む程なかったぞ!」
「へ、変態!」
晴香は手探りで八雲の布団を掴むと、それを持ち主目掛けて投げ飛ばした。
「がっ…」
布団がいきなり体の上に乗り、八雲は変な声を上げるしかできなかった。
「絶対に私の布団に入ってこないでよ!」
晴香はそれだけいうと自らの布団に潜り込んでしまった。
「この野郎…」
八雲は布団を綺麗に自分に掛けると晴香を睨みつけた。
晴香は布団の中に潜り込んだまま動かない。
それを見て、溜め息を吐くと晴香を背に布団に潜り込んだ八雲。



「……おやすみ」
八雲にそんな声が届き、慌てて振り返ると布団からちょこんと顔を覗かせる晴香と目が合った。
晴香は目が合うと慌てて頭まで布団を被った。
それを見て小さく笑うと手を伸ばしてポンポンと晴香の頭を優しく叩く。
「おやすみ…」
八雲はそう言うと壁に背を向けて目を閉じた…



しばらくすると、小さな寝息が聴こえた。
「寝てやがる…」
八雲は晴香の布団をぺらりと捲ると可愛らしい寝顔が現れる。

八雲は布団から香ってくる、嗅いだことのない匂いのせいで眠れなかった。
それだけではない。手には先程触れた感触…
視覚はあいつの下着、風呂上がりの姿…
その他etc…

やらのせいで眠りにつけなかった。

結局寝れた時間は四捨五入して1に近い数字だ。



……で、現在に戻ろう。


なんでコイツが俺の布団の中で寝てるんだ!

八雲は悶々とする気持ちのせいで無駄に早く起きてしまった。
ついでに昨日の事は夢であった…というオチが良かった。
だが、腕の中が暖かいと目を下ろしたら…コイツが腕の中で眠っていた。
しかも羨ましいくらいにスヤスヤと気持ちよさそうに…

俺の睡眠時間を返せ。この野郎。

で、まず何でコイツがこんな所で寝てるんだ?
ここは俺の布団だからコイツが侵入してきたわけだ。
なら俺は悪くない。
「おい」
八雲は腕が晴香の下にあるのでしぶしぶ起こすことにした。
「んっ…」
晴香は八雲を悩ませるような声を上げると、うっすら目を開け、顔を上げる。

目が合う二人…

「な、何したのよ!変態!」
晴香は何故か胸の前で手を交差させると、八雲の顔目掛けて頭突きをする。
八雲は避けようとしたが、腕が晴香の下にあり思うように避けられずに鼻を打った。
「ね、寝込みを襲うだなんて…男として失格よ!」
晴香は真っ赤な顔で八雲を睨みつける。
「それはこっちの台詞だ!」
「え?」
八雲が同じくらいの目線の晴香を睨みつける。
晴香はそういわれ、くるりと方向転換し自分が寝ていた布団と隣に敷かれている布団を交互に見る。
「あ!そうだった。寒かったから入れさせてもらったんだった」
晴香はテヘヘ…と言いながら振り返って八雲を見る。
八雲はいまだに退かない晴香とその態度に激怒し、握りしめた拳を震わせた。
「昨日からお前は…
「朝飯出来たぞー」
がらりと開く襖…そこには一心が作務衣の上からエプロンを着て立っている。
そして現状を理解しようと頭をフル回転させていた。
一心から見れば、八雲と晴香が同じ布団の中で一夜を過ごした姿…に見えていた。
「八雲…ちょっと本堂まで来なさい…」
一心はそう言うと、八雲の首根っこを掴み引きずっていく。
「ちょっ…誤解だっての…」
「人様の娘さんに何てことしてるんだ!」
「だ…だからあっちが…」
「晴香ちゃんから誘ってきたとしても、それを断るのが真の男だ!それに流されるだなんて…」
「だ、だから話を聞け!君も止めろ!」


END。



朝御飯は遅れたそうな…
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