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随分前に深夜三時過ぎに描いた眠たくなった絵。

うーん…なんだか先程から、電波が悪いです。
壊れたか…とうとう壊れたのか!
明日は愛しの空麗爛さん宅で絵チャだというのに!
ええい!愛の力で電波直してやる!

最近、塩ラーメンの美味しさに気付いてしまいました。
いや…この間、moggyさん宅のチャットで誰も塩と言わなかったので…
即席ラーメンですが食べてみたら、意外と美味しかったです。
うん、うまうま。


*御返事

>空麗爛さんへ
気付いてくれた!待ってましたよ!
空麗爛さんの突っ込み!
素敵な職業ですよ〜♪
どうですか?ご一緒にケーキのトッピングのバイトでも。
ちょうどモンブランの栗があいてますし。

コメントありがとうございました!


さて、コンビニのプリンターって使いにくいですよね。
でも最近、あんまり使ってない。

アルバイト八雲

胸に茶色の封筒を抱え、晴香は駆け足でコンビニに向かっていた。

別に急いでいるわけではないがこの寒空の中、トロトロと歩いていたら体が凍えてしまう。

…要するに、暖を求めて走っているのだ…



やっとの思いでコンビニに着いた頃には、晴香の息は切れかかっていた。
息を荒げてコンビニに入るのも気が引けて、自動ドアの前で立ち止まる。

だが、センサーに反応してしまい、ドアが開いてしまった。
慌てて一歩下がり、自動ドアが閉まるのを待つ。

「…よしっ」

息が整ったのを見計らい、自分からセンサーに当たりに行く。
「いらっしゃいませー…」
何とも気の抜けた挨拶に不満を感じ、一番にレジの方を向いた。

そこにいたのは…

「あ!」

「………」

自分の恋人…斉藤八雲の姿だった。

こちらが気付いて、店員である向こうが気付かないわけがない。
晴香の姿を捉えた途端、眉間にシワが寄った。

いつものワイシャツ姿とは違い、コンビニ指定の青い制服を纏う八雲。
所々跳ねているが、取り合えずは寝癖を直している雰囲気である。

「……あ」

そう言えば、ここは八雲がバイトをしているコンビニであった。

いつだったか、夜中に来た…あのコンビニだ。

足が止まり、後ろに下がろうとする。
だが、入って早々に出ていくのも不振に思われそうだ。
「………」
晴香は深呼吸をひとつすると、意を決したように目的の場所に向かった。

目的地はお菓子売場でも、ドリンク売場でもない。

目指すは、プリンター…

レジの隣、自動ドアのそばにお目当てのものはあり、そこで足を止める。
「えっと…」
封筒からコピーしたい書類を出し、とりあえず近くの棚に置かせてもらう。

ちらりと八雲を見ると、昼間の時間帯ということもあってか、接客に集中していた。

ついでに、前回居た年齢不明の男も健在中。

…あの夜は、色々とお世話になった。

「差し入れだとか言って、八雲君にあんなもの渡して…」

おかげで、翌日腰を痛めることになった。

…お互いとも。

ついつい思い出してしまい、振り払うように慌てて首を振った。

微かに頬が熱いが、気にせずプリントをしなくては。

棚の上に置かれた書類は、今度の演奏会に使う楽譜。

メモするところが沢山あるので、コピーして置いた方が言い…と、後輩に言われた。

確かに、いままではそのまま書いていたので、最後は譜面が見れなくなる…
なんてことが多々あった。

ナイスアイデアに、ついつい後輩の頭を撫でてしまったくらいだ。

「えっと…お金を入れるのかな?」
鞄から小銭を出して入れる。
そして、指示通りボタンを押していく…

「ここで良いのかな?」

えい…とボタンを押せば、歯車が動いたかのように、プリンターが大きく揺れた。
「へっ!?」
そして、閉じた蓋の隙間から光が漏れる。
「ま…待って!これって、もうコピーしてるんじゃ…」
蓋に手を伸ばしたが、そこで止まってしまう。
「あ…開けて…良いのかな?」

もしここで開けてしまい、プリンターが故障してしまったら?

そんな思いが、晴香の体を固めていた。

次に動いたときには、下の受け皿のような場所に、一枚の紙が出てくる。
「………」
無言でそれを手に取れば、真っ白な純白の紙…

「失敗した…」

ガタン…という音を立てて、プリンターは動きを止めた。



「よし!次こそはっ…」

同じ失敗を繰り返さないように、今度はあらかじめ楽譜を入れておく。
「お金を入れて…このボタンを押す…」
派手な音をたてて、再び動き出すプリンター。
晴香はしゃがみ込むと、紙が出てくる場所をじっ…と見つめる。
ドキドキと胸が高鳴り、ゆっくり息を呑む。
「…あ、出てきた!」
思わず大声を出してしまい、慌てて口を塞ぐ。

コンビニ内は一人では無いのだ。

他のお客さんの迷惑にもなるし、変な人にも思われる。

…何より、八雲君にプリントが出来ないことを知られてしまう…

もし知られてしまったら…

笑い者にされるだろう。

「わぁ……」
出てきた紙を引けば、それは見事なまでに純白。
「………」
一瞬、なにが起こっているのか分からなかった。
「…壊れてるんだ。私が間違ってるんじゃない…」
何度も自分自身に唱えながら、晴香は立ち上がって蓋を開ける。
そこには、こちらを向いた楽譜…
「………」
どうやら、置く面を逆にしてしまったみたいだ。
コピーされたのは、楽譜の裏ということ。

「な…なんなのよ…」

小さく唸る晴香を、心配そうに見ている影がひとつ…



「次こそはコピーしてやる!」
ちゃんと裏表もチェックし、楽譜をセットする。

「三度目の正直…っていうもんね」

よし…と自分に言い聞かせ、財布を開けようとしたとき。

「…二度あることは三度ある…とも言うぞ」

そんな声に慌てて振り返れば、そこには呆れ顔の八雲が一人。
「や、八雲君!?」
声を上げてから、コンビニということを思い出し口を塞ぐ。
「…今はコンビニの店員だ」
お客の前でガリガリと髪を掻き回す店員がいるか!
言いたいことを飲み込んで、晴香は言葉を続けた。
「あ……えっと…店員、さん。その…お仕事は良いんですか?」
「…お客様が困っているのを助ける…これも立派なお仕事ですよ」
「………」
とは言っているが、実際のところは暇になったから助けにきたみたいだ。
「お金、貸してください」
プリンターの前に八雲が移動し、晴香に手を差し出す。
大人しくお金を渡そうと財布の中を見るが…
「………」
「…無いのか?」
「……はい」

何度も失敗したせいか…

いや、プリント代が無駄に高いせいだ!

晴香の財布の中の小銭は、無いに等しかった。
「…しょうがないな」
深い深い溜め息を吐かれ、八雲は制服のポケットを漁り出す。
そして小銭を取り出すと、片手で起用に入れていった。

「うぅ…すみません…」

「まったく…」

それからの作業は、風のごとく早かった。

プリントを手伝ってもらい、しかもお金まで借りたのに買い物をしないのも何で…

本当は小銭を作りたいため…というのは黙っておく。

結局晴香は、お菓子とペットボトルの水をお札で買った。



「あの…このお釣り、さっきのプリント代…」

「いや、いらない」

「でも…」

「プリント代は…君の体で払ってもらうから」

「………」

「ありがとうございました」


プリント代なんて、最後に見せた八雲の笑みに比べれば、安いものであった…


END。



プリントががががが。
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