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「噛む度に香る獣臭さ…口にまとわりつく、この繊細な感触…」
「むっきゃーっ!」
ボジョレーヌーボが解禁日ですね。11月の第三週。
今年もラジオでネタにしていました。
三年目…ですね。
ボジョレー?ボージョレ?ボンジョレ?ポーション?
ど…どれなんですか。
ボジョレーで合ってますよね…
調べたら色んな名前が出てきて…困ったときはウィキ!
ちなみに我が家では、お酒を飲む人がいません…
父母共に滅多なことが無いと飲みませぬ。
数ヶ月に一度、きまぐれパピーが買ってくる程度。
ワイン限定で。
うん、あのキクチヨとコマチが可愛いです。
年の差…というか、あのお父さんと子供的なのが良いですね!
これあれですね、おっさん好きにはたまらないアニメですね!(こら
でもやっぱりヘイハチが一番好きです。多分。
お米の大切さを改めて知りました。
みんな!お米は残さず食べようね!(何
さて、少し間が空いたかな?
八雲が犬なら、ハスキーとかかなぁ…
きょうのはるか
朝目が覚めれば、腕の中が太陽のように暖かかった。
眠い目を擦り、確認してみれば…やっぱり腕の中には晴香がいた。
「…ちゃんとダンボールの中で寝かせたはずなのに…」
昨夜だって、その前だって…確かにダンボールの中に入れた。
これは寝相が悪いのレベルではない。
…ということは、やはりコイツが自分から来てるのか…?
「う~ん…」
すやすやと心地良さそうに眠る晴香とは逆に、悩む八雲がベッドの上にはいた。
朝っぱらから深く考えるのは気が引けて、起き上がろうとした時。
「っ!?」
「きゅぅ…」
ジャージを掴む小さな手によって、起きることを封じられる。
「きゅぅ…きゅ、ふ…」
「………」
結局、晴香が起きるまで添い寝をすることになった…
赤い目と赤い首輪。
そっと手を合わせ、息を吐きながら言葉を繋げる。
「ごちそうさまでした…」
「ごっちょーたまでちた!」
パン…と手を叩き、八雲の真似をする晴香。
そのままキッチンに洗い物を持っていく八雲を見て、晴香もあとをついて行く。
「…君も洗い物を持って来い」
机の上に置かれた、プラスチックのコップを指差す。
晴香がさっきまで使っていたコップだ。
「きゅ!」
理解したのか、びしっと額の前に手をかざし、敬礼を見事な決める。
そしてコップを取りに行き、洗い物を始めた八雲の元に戻ってきた。
「ありがとう」
「どういたたまちて!」
頭を撫でてやれば、嬉しそうに笑顔を見せる。
洗い物が終わるまでの間、晴香はずっと八雲の足下で待っていた…
時々、ジーパンの裾を噛んだりと、イタズラをしているのを見逃さない。
だが、今日のところは許してやろう。
明日だ…明日から許さない。
八雲の決心は、明日も決まらなかった…
洗い物を終え、ダイニングに向かうと、その後ろをカルガモのようについてくる姿。
「あ…そうだ」
途中、あることを思いだし方向転換すれば、後ろのカルガモも方向転換。
「もっきゅ~きゅふふ~」
何か歌を口ずさみながら兵隊のように歩く姿からして、今日も上機嫌そうだ。
その証拠に、尻尾がプロペラのようにぐるぐると回っている。
「あったあった」
ビニール袋を手にし、机の前に座ると、当たり前のように膝に座ってくる晴香。
それを袋から出して、片付けたばかりである机の上に取り出した。
「あったあった?」
机の上のものを指差し、こてんと小首を傾げる。
…どうやら、コレの名前を聴いているみたいだ。
「違う。これは…首輪、だ」
「きゅ…びわ?」
そう、机の上にあったものは、昨日スーパーのペットショップで買った…赤い首輪。
「きゅーびーわー?」
早速首輪を手に取り、興味深々そうに目をパチクリさせる。
まだ輪にしておらず、ベルトのような長い紐みたいな形だ。
「あむ」
そんな声に晴香を見下ろせば、首輪の端に噛みついていた。
「た…食べれ…るのか?」
八雲が訪ねても、晴香は無言で噛み続ける。
ぐいーんと時々伸ばしたりなんかもしていた。
あむあむと口を動かしていたが、突然口を開けて首輪を落とす。
「ぎぅっ」
不味いと分かったようで、口をへの字に歪めて不機嫌そう。
「…これは食べ物じゃないんだ。こうやって…輪にして…」
端の穴に通し、一番大きな輪を作る。
形が変わったことに興味が移ったようで、八雲から渡されるとすぐにまた…
「ぎぅっ」
噛みついた。
二度も不味い味だったせいか、晴香は頬を膨らましていた。
「きぅ……きうっきぅ」
そのおかげで、首輪を巻くときに暴れなくて良かったと、心の奥底で呟く八雲。
「出来た…」
サイズを間違えたのか、一番小さくしても首輪には余裕があった。
「……まぁ、キツくなくて良いよな」
自分自身に言い訳を吐いていると、再び晴香が首輪に興味を持ち始めた。
「きゅ?……もきゅ?」
首に巻いたまま、首輪をくるくる回していく。
一周して、再び銀の金具と出会った晴香の目が、金具以上の輝きに満ちた。
「きゅふっ、もきゅ!」
本来の使い方とはかけ離れた使い方だが、気に入ってくれたようだ。
「…気に入ったか?」
「ちゅき!ちゅきちゅききゅびわ!」
「そうか」
良かった良かったと胸を撫で下ろしていると、晴香が膝から飛び降りる。
「きゅふふ~っ」
片足だけ半歩後ろに下がり、お姫様のようにシャツの裾をちょこんと上げた。
「…うん、可愛いぞ」
「きゃわ…いい?」
微かに頬を染め、恥ずかしいのかダルダルの袖で口元を隠す。
「あぁ、可愛い」
「きゃぅ~っ!」
初めて聞く鳴き声に驚き見つめていたら、袖で顔を隠してしまった。
…一体、乙女の基準年齢はどこまで下がるのだろうか。
「きゃわ…いい?」
「あぁ、可愛い。それに綺麗だ」
「きゃう~んっ!」
何度も繰り返される質問に、八雲は何度も答えてやった。
「きゃわいい、きれー?」
「可愛いくって、綺麗だ」
それは事実であるのもそうだが、その反応が可愛いからでもあった…
「きゃーい?」
「うん、可愛い可愛い」
何度も質問を繰り返すうちに、晴香は眠くなったのか、八雲の膝に寝転がっていた。
大きな欠伸をひとつし、そろそろ眠るかと思っていたが…
突然、パッチリと晴香の両目が見開かれた。
「…どうした?」
「………」
目を見開いたまま、無言で八雲の左目を差す。
「あぁ…」
赤い赤い、左目を…
「やきゅもきゅんっ…きれー」
「……は?」
気付くのが遅くないか?と突っ込もうとしたが、その前に抜けた声。
「きれーと、きゃーいー」
まるで宝石を見たかのような目に、八雲は目を逸らしそうになる。
だが、目を逸らしたところで晴香が移動してくるから、あまり意味がない。
「…綺麗、なのか?」
「きゃーい」
「…可愛いのか?」
「きれー」
そんな言い合いっこが、いつまでも続けば良いと思った。
僕の目を、綺麗で…可愛いと何度も言ってくれる質問を…
どこか、自分の左目が好きになれたような気がした、八雲君なのでした。
END。
八雲の左目が当たり前過ぎて、時々忘れてしまう…
眠い目を擦り、確認してみれば…やっぱり腕の中には晴香がいた。
「…ちゃんとダンボールの中で寝かせたはずなのに…」
昨夜だって、その前だって…確かにダンボールの中に入れた。
これは寝相が悪いのレベルではない。
…ということは、やはりコイツが自分から来てるのか…?
「う~ん…」
すやすやと心地良さそうに眠る晴香とは逆に、悩む八雲がベッドの上にはいた。
朝っぱらから深く考えるのは気が引けて、起き上がろうとした時。
「っ!?」
「きゅぅ…」
ジャージを掴む小さな手によって、起きることを封じられる。
「きゅぅ…きゅ、ふ…」
「………」
結局、晴香が起きるまで添い寝をすることになった…
赤い目と赤い首輪。
そっと手を合わせ、息を吐きながら言葉を繋げる。
「ごちそうさまでした…」
「ごっちょーたまでちた!」
パン…と手を叩き、八雲の真似をする晴香。
そのままキッチンに洗い物を持っていく八雲を見て、晴香もあとをついて行く。
「…君も洗い物を持って来い」
机の上に置かれた、プラスチックのコップを指差す。
晴香がさっきまで使っていたコップだ。
「きゅ!」
理解したのか、びしっと額の前に手をかざし、敬礼を見事な決める。
そしてコップを取りに行き、洗い物を始めた八雲の元に戻ってきた。
「ありがとう」
「どういたたまちて!」
頭を撫でてやれば、嬉しそうに笑顔を見せる。
洗い物が終わるまでの間、晴香はずっと八雲の足下で待っていた…
時々、ジーパンの裾を噛んだりと、イタズラをしているのを見逃さない。
だが、今日のところは許してやろう。
明日だ…明日から許さない。
八雲の決心は、明日も決まらなかった…
洗い物を終え、ダイニングに向かうと、その後ろをカルガモのようについてくる姿。
「あ…そうだ」
途中、あることを思いだし方向転換すれば、後ろのカルガモも方向転換。
「もっきゅ~きゅふふ~」
何か歌を口ずさみながら兵隊のように歩く姿からして、今日も上機嫌そうだ。
その証拠に、尻尾がプロペラのようにぐるぐると回っている。
「あったあった」
ビニール袋を手にし、机の前に座ると、当たり前のように膝に座ってくる晴香。
それを袋から出して、片付けたばかりである机の上に取り出した。
「あったあった?」
机の上のものを指差し、こてんと小首を傾げる。
…どうやら、コレの名前を聴いているみたいだ。
「違う。これは…首輪、だ」
「きゅ…びわ?」
そう、机の上にあったものは、昨日スーパーのペットショップで買った…赤い首輪。
「きゅーびーわー?」
早速首輪を手に取り、興味深々そうに目をパチクリさせる。
まだ輪にしておらず、ベルトのような長い紐みたいな形だ。
「あむ」
そんな声に晴香を見下ろせば、首輪の端に噛みついていた。
「た…食べれ…るのか?」
八雲が訪ねても、晴香は無言で噛み続ける。
ぐいーんと時々伸ばしたりなんかもしていた。
あむあむと口を動かしていたが、突然口を開けて首輪を落とす。
「ぎぅっ」
不味いと分かったようで、口をへの字に歪めて不機嫌そう。
「…これは食べ物じゃないんだ。こうやって…輪にして…」
端の穴に通し、一番大きな輪を作る。
形が変わったことに興味が移ったようで、八雲から渡されるとすぐにまた…
「ぎぅっ」
噛みついた。
二度も不味い味だったせいか、晴香は頬を膨らましていた。
「きぅ……きうっきぅ」
そのおかげで、首輪を巻くときに暴れなくて良かったと、心の奥底で呟く八雲。
「出来た…」
サイズを間違えたのか、一番小さくしても首輪には余裕があった。
「……まぁ、キツくなくて良いよな」
自分自身に言い訳を吐いていると、再び晴香が首輪に興味を持ち始めた。
「きゅ?……もきゅ?」
首に巻いたまま、首輪をくるくる回していく。
一周して、再び銀の金具と出会った晴香の目が、金具以上の輝きに満ちた。
「きゅふっ、もきゅ!」
本来の使い方とはかけ離れた使い方だが、気に入ってくれたようだ。
「…気に入ったか?」
「ちゅき!ちゅきちゅききゅびわ!」
「そうか」
良かった良かったと胸を撫で下ろしていると、晴香が膝から飛び降りる。
「きゅふふ~っ」
片足だけ半歩後ろに下がり、お姫様のようにシャツの裾をちょこんと上げた。
「…うん、可愛いぞ」
「きゃわ…いい?」
微かに頬を染め、恥ずかしいのかダルダルの袖で口元を隠す。
「あぁ、可愛い」
「きゃぅ~っ!」
初めて聞く鳴き声に驚き見つめていたら、袖で顔を隠してしまった。
…一体、乙女の基準年齢はどこまで下がるのだろうか。
「きゃわ…いい?」
「あぁ、可愛い。それに綺麗だ」
「きゃう~んっ!」
何度も繰り返される質問に、八雲は何度も答えてやった。
「きゃわいい、きれー?」
「可愛いくって、綺麗だ」
それは事実であるのもそうだが、その反応が可愛いからでもあった…
「きゃーい?」
「うん、可愛い可愛い」
何度も質問を繰り返すうちに、晴香は眠くなったのか、八雲の膝に寝転がっていた。
大きな欠伸をひとつし、そろそろ眠るかと思っていたが…
突然、パッチリと晴香の両目が見開かれた。
「…どうした?」
「………」
目を見開いたまま、無言で八雲の左目を差す。
「あぁ…」
赤い赤い、左目を…
「やきゅもきゅんっ…きれー」
「……は?」
気付くのが遅くないか?と突っ込もうとしたが、その前に抜けた声。
「きれーと、きゃーいー」
まるで宝石を見たかのような目に、八雲は目を逸らしそうになる。
だが、目を逸らしたところで晴香が移動してくるから、あまり意味がない。
「…綺麗、なのか?」
「きゃーい」
「…可愛いのか?」
「きれー」
そんな言い合いっこが、いつまでも続けば良いと思った。
僕の目を、綺麗で…可愛いと何度も言ってくれる質問を…
どこか、自分の左目が好きになれたような気がした、八雲君なのでした。
END。
八雲の左目が当たり前過ぎて、時々忘れてしまう…
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