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「幸せ」か「明るい」かすっごく迷った(^ω^)

一番上から、彼氏、弟、息子的な八雲三分裂たち。
いや…何度か書こう書こうと思って書いていなかったパロです。
でも何度も書いては消してを繰り返し…
その理由が、八雲と晴香の関係を恋人(初心)にするか、新婚にするか参ってるんす。

ストーリーはある日とつぜん、八雲君が三人になっちゃった!
思春期まっさかりでツンツンしてたり、一番下は甘えん坊でデレデレしてて…
もう!この先どうなっちゃうの!?(by.晴香
的な感じです。
そんなこんなしている間に、また新たなパロを書き終えました。(え

あ、今日も卵生まれました!
わーいっ!しかも今回はあっためている…かな?
生まれてきてくれると嬉しいなぁ。

そういえば、キンクマ様たちがとうとう会う度に喧嘩に…
ってなわけで、ただいま別居中。
このばかーっ!またケージが増えるじゃないかーっ!(泣

というわけで、只今金魚が入っていた水槽に入れています。
脱走しかけたので、随分と頑丈に網を張って辞書を上において…
意外と力が強いんですよねぇ…この子たち。


さて、注射…ちっさいころは平気だったのになぁ…
最近、また嫌いになってきた…だって痛いんだもん。

恋人設定

「わ、私は良いです!どうぞ家族水入らず行ってらっしゃいませ!」

玄関から動こうとしない晴香の腕を、無理矢理引っ張るのは八雲。

晴香を掴む逆の手には、小沢晴香の文字が書かれた保険証。

「家族水入らずなら君も来い。同じ姓になりたいって告白してきたじゃないか」

「そ…それは八雲君が言ってきたんじゃない!」

保険証を奪おうと手を伸ばすが、寸のところで逃げられる。

隙をついて逃れようとするも、八雲は断固として晴香の腕を離さない。

「それでも君は頷いただろっ…」

「…八雲、それが告白だったのか?」

二人の行動に呆れ顔の一心が、苦笑いを浮かべて笑った。



一心の車には、八雲と晴香…一心と奈緒がいる。
運転席に一心で、助手席にはお荷物。
後ろの席にお互い窓の外を眺めた、八雲と晴香が座っている。
そして、二人の間には奈緒が上機嫌に歌を歌って座っていた。


車に乗る四人は、病院に向かっている。

この時期流行る、インフルエンザの予防接種のために…


「…八雲君が保険証持って一心さんちに来てって言うから…何かと思ったら…」
まあ、保険証を持ってくる時点で不振がらなかった私も私だけど。
溜め息を吐き、窓の外を眺める。


注射は小さい頃から苦手だった。

まず針が肌を突き破って体内に入ってくる…というのが理解出来ないのだ。

従来の針は細くて痛くないと言うが、痛くなかった試しがない。

科学を進めるよりも、注射をしなくても済む方法を生み出してもらいたいものだ…


恨めしくて八雲を睨めば、気まずそうに口を歪められた。
「保険証を持ってくる理由も聞かれなかったからな…言わなかったんだ」
「まず、なんで私まで行かないと行けないのよ」
「…奈緒が、君とじゃないと行かないって」
「奈緒、そんなこと言ってないよ」
すかさず突っ込みを入れた奈緒の頬が、ぷくーっと膨らんだ。
八雲はというと、伝わってしまったことに苦笑。
しばらく目をそらしていたが、諦めたように謝り頭を撫でた。

「…お兄ちゃんが、お姉ちゃんがいなかったら行かないって」

「な、奈緒っ!」

慌てて口を塞いでいたが、ばっちりと聞こえてしまった。
「…ふーん。八雲君がねぇ〜」
自然と口元が緩んでしまい、微かに赤い八雲に睨まれる。
だが、まったくといって良いほど怖くない。

「君がインフルエンザになって…移されたら大変だと、思ったから…だっ」

それだけ言うと、八雲は背を向けてしまう。
どことなくその言い方に不審を抱いたが、あまり気にしなかった。

「なるほど!八雲は晴香ちゃんと毎晩のように裸の付き合いをしているからねぇ」

「叔父さんっ!」

八雲が声を上げたのと、晴香が奈緒の耳を塞いだのは同時であった…



街の大きな病院に作られた、一角のスペース。

予防接種目当ての患者が、診察室の前で並んで待っていた。

その中に、四人も並んで座っていた…


何度か来たことがあるため、すんなりと晴香も受付を通された。

晴香としては、初心の方はちょっと…的なことが起こり、予防接種せずに済む…
なんてことを想像していたが、現実はそう甘くはない。

「………」

先ほどから、注射を打ち終えた患者が、診察室から出てくる。
時間が時間ということもあり、出てくるのは幼児や子供ばかり。

そして、そのほとんどが泣き顔で出てきていた…


どうにか落ち着こうと、深呼吸をひとつ。
「な、奈緒ちゃんは注射怖くないの?」
「奈緒は平気だよ」
えらい?と目を輝かせる奈緒の頭を撫でれば、嬉しそうに目を細めた。
「奈緒は小さい頃から注射が平気でねぇ〜。…それに比べて八雲は…」
一心の冷めた視線が、隣に座る八雲に向かう。
つられるように見てみれば、やけに青い顔をした八雲が俯いていた。
「だ…大丈夫。大丈夫だ…」
耳を澄ますと、そんな呪文が連呼されている。
「…八雲君」
「なっ、なんだ!?」
びくんと肩を跳ねさせ、慌てて振り返ってくる八雲。

「もしかして…注射嫌いなの?」

おそるおそる訪ねてみれば、これまた分かりやすい。
さーっと顔が真っ青になり、小刻みに歯が震えている。

「こ…怖いわけないだろっ!」

あ、声が裏返った。

…これは確実に注射が嫌いみたいだ。

誰も「怖い」とは聞いていない。
「嫌い」かと聞いたんだ。

『斉藤さん、診察室にどうぞ』

スピーカーから、斉藤家を呼ぶ声。

…良かった、私は次らしい。

少しは心の準備が出来ると思っていたのが、どうやら間違いだったようだ。
「じゃ、荷物番してるんで、どうぞお先に」
にこりとスマイルを浮かべるも、見上げた先にいたのは一心と奈緒だけ。
その目線は、私の隣に釘付いて離れない。
「…八雲、早く行くぞ」
「………」
ぎゅっと、何者かに腕を掴まれた。
おそるおそる横を見れば、そこには八雲が私の腕に腕を絡めていた…
「や、八雲君!順番が来たんだから、ね!早く…」
「君も一緒じゃないと…いかない」
引き剥がそうとするが、なかなか剥がれてくれない。

「…晴香ちゃん」

そんな晴香にかけられたのは、申し訳なさそうな一心の声。

「わ…わかりました…」

どうやら私の心の準備時間は消えてしまったようだ…



「………」

帰りの車内は、なんとも気まずい空気が漂っていた。

まだ数年しか生きていないというのに、気を使っているのか助手席に座る奈緒。
ちらちらとサイドミラー越しに合う純粋な眼差しが、珍しく冷めている。

「………」

それも何も、腕に絡み付いて離れない八雲が原因であろう…


晴香が予想していた以上に注射嫌いであった八雲は、先ほどからこの調子。

静かに注射は打っていたものの、打ち終えた後は晴香にすがりついて涙を堪えていた。
病院内で待たされる間もこのままで、周りの視線が痛かったものだ。


「八雲くーん…」

呼びかけてみるも、八雲からはまったく通信なし。
涙の気配はもうないが、時々鼻をすする音が聞こえる。

「…はー」

仕方ないと諦めて、元気を取り戻すまで背中を優しく叩いてやろう。

バックミラーに映った一心が、苦笑いを浮かべるのが見える。
晴香もそれに返すように、肩をすくめた。



「………」

「っ!?」

突然落ちてきたかと思うと、膝に乗っかる寝癖だらけの頭。

「ちょ…くすぐったっ…」

「………」

「もうばかぁっ!」


太ももに顔を埋めた八雲は、幸せそうに目をつぶっていた…


END。



八雲が注射嫌いっていうのも萌えると思うんだ。
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