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「たらいまーっ!」
「…お帰り。寒くなかったか?」
「へぶちっ」
「………」
「はなみぢゅー」
我が家の地域は、本日雨でした。
雪降ってくれないかなぁ…と思いましたが無理でした。
雨のままー。
クリスマスツリー出しました!
うーん…何とも言えない匂いがします。
まぁ、一年間ベッドの下に入ってたもんなぁ…
*御返事
>tomo さんへ
何かうまく説明出来なくてすみません…(´・ω・`)
役に立っていると良いんですが…私的にはやっぱり妄想が一番だと思うんですよね。
私も授業中と寝る前が一番妄想力が上がろうのですよ!
…要するに暇なときですね^^
いつかtomoさんのお話も見れることを待ち通しにしていますね!
コメントありがとうございました!
さて、気がついたらクリスマスまで一週間…
あれ?クリスマスって何日でしたっけ。
恋人設定
街はクリスマス一色。
色とりどりのネオンが輝き、赤と緑が交差する。
寒さを増し、恋人同士の距離がより一層縮まる季節。
この二人も、そんな恋人同士であった…
「わー!見て見て!あのクリスマスツリーでっかい!」
「商店街のだからな…大きくて当たり前だ」
こういうことに積極的ではない八雲には、自然に距離が縮まるというのは嬉しいこと。
さりげなく手を出してみたら、嬉しいことに晴香から手を繋いできてくれた。
ぴったりと距離を縮め、恋人繋ぎで街を歩く二人。
それは、誰が見ても極々普通の恋人同士…
商店街を歩くが、二人の目的地は商店街ではない。
もう少し歩いた先にある、後藤家に用があるのだった。
「こんにちはー」
家に入る前に手を離そうとしたが、ガッチリと晴香に握られていためできない。
「おう、よく来たなぁ」
とりあえず、ばれなければ良いのだ。
「おっ!」
そう思った矢先、後藤の目に繋がれた手が映ってしまった。
ニヤリと口元を歪め、八雲と晴香を交互に見つめる。
「なっ、なんですか。気持ち悪い」
「あ…」
力ずくで振り払うと、悲しそうな声を上げられた。
すぐにでも励ましたかったが、後藤の目があっては出来ない。
「いやいや、ずいぶんと仲が良いことで…」
「勘違いしないでください。仕方なく…ですよ」
気にしないフリをし、靴を脱ぎ捨てた。
「………」
しょぼんと肩を落とす晴香に、胸が締め付けられる。
「へいへい。若いって良いねぇ〜」
それだけ言うと、後藤はおくに消えていった。
気まずい雰囲気の二人が、玄関に残される…
晴香が靴を脱いだところで、やっと口を開けた。
「その…別に君と手を繋ぐのが嫌な訳じゃないぞ」
言い訳にしか聞こえない言葉に、自分でも苦笑い。
おそるおそる顔を上げれば、何故か驚いた表情の晴香がいた。
「な…なんだよ」
そんな顔をされては、こっちが困る。
自分だけが勘違いしていたみたいに、頬が熱くなった。
気まずくなり舌を向けば、くすくすと笑い声。
「うんっ。八雲君は素直じゃないって知ってるから」
「っ…!」
怒鳴り返してやろうとしたが、楽しそうに笑う晴香を見て止めた。
…というか、どこかに消えた。
「じゃあ…さ、帰りも繋いでくれる?」
「…そんなの、頼まれなくたってやってやる」
「なら、次は八雲君からね?」
「……わかった」
そんなカップルを、老化の向こう側から後藤夫妻は楽しそうに見ていた…
二人が居間につくと、やけに楽しそうな後藤夫妻に迎えられた。
八雲は怪しいことに気付いたが、奈緒に呼ばれて思考は中断。
奈緒に手を引かれてついたのは、居間の隅に置かれたクリスマスツリーの前。
大きいといっても、八雲より少し小さいくらい。
商店街のツリーに届く日は、まだまだ先だ。
「…懐かしいな」
新品ではないそれは、所々古ぼけている。
八雲が子供の頃からある、クリスマスツリーだった。
「とりあえず、まだこの家はお前の家だしな。物置にあったのにしたよ」
「………」
先ほどのこともあってか、返事を返さない八雲。
ただぼんやりと、クリスマスツリーを眺めるだけ。
「へぇ…八雲君の家にもクリスマスツリーってあったんだ…」
いつの間にか隣に立っていた晴香が、ポツリと呟いた。
「…それ、どういう意味だ?」
「だって八雲君の家ってお寺だし…関係ないのかなぁ〜って」
そういえば、僕もそんな質問をしたことがある。
満面の笑みで返した一心に、どこか子供の姿が重なった。
「…叔父さんが好きだったんだよ、こういうの」
「そっか…」
しんみりとした空気が、二人を包む。
「はい、じゃあサンタさんへのお願い事を書きましょうね〜」
だが、そんなしんみりなムードもすぐに終わった。
振り返ると、コタツで温まる三人。
コタツの上にクレヨンと紙を散らばし、工作真っ最中。
「ほら、あなたたちも書きなさい」
敦子に呼ばれて、八雲と晴香もコタツに潜る。
そして、渡されたのは短冊を思わせるような細く切った紙。
「…これは?」
「あら?斉藤家伝統の仕方じゃないの?」
晴香と敦子の視線が、八雲に集まる。
「…僕の家では、こうやって欲しいものを書いてツリーに引っかけておくんだ」
説明しにくそうに、髪を掻き回す。
「…七夕じゃない」
「違う」
「書けた!」
もう一度説明しないとな…と、口を開きかけたとき。
キラキラと輝いた笑顔を、奈緒が浮かべた。
「奈緒ちゃんは何を頼んだの?」
「てへへ〜」
そして渡されたた紙には…
「お兄ちゃんとお姉ちゃんの赤ちゃん!」
堂々と言った言葉に、居間にいた全員が固まった。
一番に動き出したのは後藤。
噴きだしたかと思うと、口を押さえてコタツに伏せた。
「な、奈緒ちゃん!?」
真っ赤に染まった晴香が、目を白黒させながら声をかける。
「あのね、お父さんも早く欲しいって言ってたの」
奈緒の言葉に、八雲は眉を寄せた。
「…?」
後藤に視線を送るが、ブルブルと首を横に振る。
残るお父さんといえば…
「お父さん、早く孫が見たいって言ってた。でもそうしたら、奈緒は叔母さんなんだって」
「…叔父さん、奈緒に何を言ってるんだ…」
深い溜め息を吐き、どうしたものかと頭を抱える。
とりあえず、今年は駄目だ。
最低でも10ヶ月…
「あー…えっと、来年。来年だな」
「や、八雲君っ!?」
「来年になったら赤ちゃん!?」
「ずいぶんと大胆発言したな…」
「若いって良いわね〜」
はたして、来年には間に合うであろうか…
北風が吹く帰り道。
時々見える星空の下、二人は歩いていた。
手を繋いでいる二人は、どこか幸せそう。
ちゃんと、八雲から手を繋いだ。
「ねぇねぇ、八雲君はなんて書いた?」
「?」
「欲しいもの」
「君は?」
「八雲君から言って?」
「君が言わないなら、言わない」
「もう、いじわるっ…あのね、八雲君って書いた」
「生憎、サンタからはもらえないぞ?」
「じゃ、八雲君サンタから貰いたい」
「………」
「八雲君は?」
「子供」
「………」
「…帰ったら、早速練習しようか?」
「ばかやくもっ!」
クリスマスまで、あと数週間…
END。
我が家では、クリスマスは七夕風。
色とりどりのネオンが輝き、赤と緑が交差する。
寒さを増し、恋人同士の距離がより一層縮まる季節。
この二人も、そんな恋人同士であった…
「わー!見て見て!あのクリスマスツリーでっかい!」
「商店街のだからな…大きくて当たり前だ」
こういうことに積極的ではない八雲には、自然に距離が縮まるというのは嬉しいこと。
さりげなく手を出してみたら、嬉しいことに晴香から手を繋いできてくれた。
ぴったりと距離を縮め、恋人繋ぎで街を歩く二人。
それは、誰が見ても極々普通の恋人同士…
商店街を歩くが、二人の目的地は商店街ではない。
もう少し歩いた先にある、後藤家に用があるのだった。
「こんにちはー」
家に入る前に手を離そうとしたが、ガッチリと晴香に握られていためできない。
「おう、よく来たなぁ」
とりあえず、ばれなければ良いのだ。
「おっ!」
そう思った矢先、後藤の目に繋がれた手が映ってしまった。
ニヤリと口元を歪め、八雲と晴香を交互に見つめる。
「なっ、なんですか。気持ち悪い」
「あ…」
力ずくで振り払うと、悲しそうな声を上げられた。
すぐにでも励ましたかったが、後藤の目があっては出来ない。
「いやいや、ずいぶんと仲が良いことで…」
「勘違いしないでください。仕方なく…ですよ」
気にしないフリをし、靴を脱ぎ捨てた。
「………」
しょぼんと肩を落とす晴香に、胸が締め付けられる。
「へいへい。若いって良いねぇ〜」
それだけ言うと、後藤はおくに消えていった。
気まずい雰囲気の二人が、玄関に残される…
晴香が靴を脱いだところで、やっと口を開けた。
「その…別に君と手を繋ぐのが嫌な訳じゃないぞ」
言い訳にしか聞こえない言葉に、自分でも苦笑い。
おそるおそる顔を上げれば、何故か驚いた表情の晴香がいた。
「な…なんだよ」
そんな顔をされては、こっちが困る。
自分だけが勘違いしていたみたいに、頬が熱くなった。
気まずくなり舌を向けば、くすくすと笑い声。
「うんっ。八雲君は素直じゃないって知ってるから」
「っ…!」
怒鳴り返してやろうとしたが、楽しそうに笑う晴香を見て止めた。
…というか、どこかに消えた。
「じゃあ…さ、帰りも繋いでくれる?」
「…そんなの、頼まれなくたってやってやる」
「なら、次は八雲君からね?」
「……わかった」
そんなカップルを、老化の向こう側から後藤夫妻は楽しそうに見ていた…
二人が居間につくと、やけに楽しそうな後藤夫妻に迎えられた。
八雲は怪しいことに気付いたが、奈緒に呼ばれて思考は中断。
奈緒に手を引かれてついたのは、居間の隅に置かれたクリスマスツリーの前。
大きいといっても、八雲より少し小さいくらい。
商店街のツリーに届く日は、まだまだ先だ。
「…懐かしいな」
新品ではないそれは、所々古ぼけている。
八雲が子供の頃からある、クリスマスツリーだった。
「とりあえず、まだこの家はお前の家だしな。物置にあったのにしたよ」
「………」
先ほどのこともあってか、返事を返さない八雲。
ただぼんやりと、クリスマスツリーを眺めるだけ。
「へぇ…八雲君の家にもクリスマスツリーってあったんだ…」
いつの間にか隣に立っていた晴香が、ポツリと呟いた。
「…それ、どういう意味だ?」
「だって八雲君の家ってお寺だし…関係ないのかなぁ〜って」
そういえば、僕もそんな質問をしたことがある。
満面の笑みで返した一心に、どこか子供の姿が重なった。
「…叔父さんが好きだったんだよ、こういうの」
「そっか…」
しんみりとした空気が、二人を包む。
「はい、じゃあサンタさんへのお願い事を書きましょうね〜」
だが、そんなしんみりなムードもすぐに終わった。
振り返ると、コタツで温まる三人。
コタツの上にクレヨンと紙を散らばし、工作真っ最中。
「ほら、あなたたちも書きなさい」
敦子に呼ばれて、八雲と晴香もコタツに潜る。
そして、渡されたのは短冊を思わせるような細く切った紙。
「…これは?」
「あら?斉藤家伝統の仕方じゃないの?」
晴香と敦子の視線が、八雲に集まる。
「…僕の家では、こうやって欲しいものを書いてツリーに引っかけておくんだ」
説明しにくそうに、髪を掻き回す。
「…七夕じゃない」
「違う」
「書けた!」
もう一度説明しないとな…と、口を開きかけたとき。
キラキラと輝いた笑顔を、奈緒が浮かべた。
「奈緒ちゃんは何を頼んだの?」
「てへへ〜」
そして渡されたた紙には…
「お兄ちゃんとお姉ちゃんの赤ちゃん!」
堂々と言った言葉に、居間にいた全員が固まった。
一番に動き出したのは後藤。
噴きだしたかと思うと、口を押さえてコタツに伏せた。
「な、奈緒ちゃん!?」
真っ赤に染まった晴香が、目を白黒させながら声をかける。
「あのね、お父さんも早く欲しいって言ってたの」
奈緒の言葉に、八雲は眉を寄せた。
「…?」
後藤に視線を送るが、ブルブルと首を横に振る。
残るお父さんといえば…
「お父さん、早く孫が見たいって言ってた。でもそうしたら、奈緒は叔母さんなんだって」
「…叔父さん、奈緒に何を言ってるんだ…」
深い溜め息を吐き、どうしたものかと頭を抱える。
とりあえず、今年は駄目だ。
最低でも10ヶ月…
「あー…えっと、来年。来年だな」
「や、八雲君っ!?」
「来年になったら赤ちゃん!?」
「ずいぶんと大胆発言したな…」
「若いって良いわね〜」
はたして、来年には間に合うであろうか…
北風が吹く帰り道。
時々見える星空の下、二人は歩いていた。
手を繋いでいる二人は、どこか幸せそう。
ちゃんと、八雲から手を繋いだ。
「ねぇねぇ、八雲君はなんて書いた?」
「?」
「欲しいもの」
「君は?」
「八雲君から言って?」
「君が言わないなら、言わない」
「もう、いじわるっ…あのね、八雲君って書いた」
「生憎、サンタからはもらえないぞ?」
「じゃ、八雲君サンタから貰いたい」
「………」
「八雲君は?」
「子供」
「………」
「…帰ったら、早速練習しようか?」
「ばかやくもっ!」
クリスマスまで、あと数週間…
END。
我が家では、クリスマスは七夕風。
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