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犬を拾いました。
なかなか馴れてくれないで、困った子です。
撫でようとしてもすぐに逃げちゃうし…
とりあえず、シャツを着せてみたけどずっちゃって大変。
あとで袖だけでも縫ってあげなくちゃ。
あ、ヒナ子を親から全員離しました。
やっぱ四男だけ色が違います。
みんなかわゆい。
さすが受験シーズン。
スーパーとか行くと、必ず応援グッズが売ってますね。
別に買う気が無いのに、ついつい買っちゃいます。
なんか…いつもと同じものが違うと、買っちゃいたくなります。
頑張れ受験生!!
そして、今日はカレーの日らしいですね。
カレー話書きたかったよ…orz
あ、2月22日はおでんの日だったはずです。
そういえば、おでんにちくわぶって関東だけなんですか。
ちくわぶ好きです。
あのねちょねちょした、何とも言えないのが好きです。
はんぺんって可愛いですよね。
ふわふわでぷにぷにで…あれ思い出します。
パフー。
さて、おでんだよ!
おでんくんって、よく考えると怖いよね!
アルバイト
オケの飲み会に誘われた帰り道。
震える手を擦り合わせながら、白い息を吹きかける。
コートのポケットにカイロが入っていることを思い出し、手を入れた。
「あったかーい…」
朝開けたカイロだというのに、まだ暖かい。
少し冷たくなってきてはいるが、振ればどうにかなるだろう。
暗い街並みに、小さな街灯が定期的に並ぶ。
こんな裏道を歩いていたら、きっとアイツは怒るだろう。
怒ってるけど、内心はすっごく心配してるんだ。
それで、文句を言いながら、一緒に帰ってくれるんだ。
晴香は足を止めると、街灯に負けずと輝く星を見上げた。
「…会いに行ってみようかな」
心配性のあいつに…
いらっしゃいませーという声とともに、私のために開いてくれる自動ドア。
それをお嬢様気分で胸を張ってくぐり抜ける。
一番に向かったのは、見慣れたレジ。
今では、この店の常連客だ。
「いらっしゃ……」
少し眠たそうな声をした店員と、ばっちり目が合う。
向こうは苦笑を浮かべ、こちらを見てきた。
「やぁ!八雲君」
ここは、大学近くのコンビニエンスストア。
八雲の数あるバイト場所でもある。
「…君は何をしに来たんだ」
隣にはいつもの店員がいたが、見慣れた光景にあくびを一つ。
店内には時間帯が時間帯のためか、客は一人もいない。
「何って…八雲君に会いに来ました」
「…用もなくこんな所まで来るとは…よっぽどの暇人だな」
馬鹿にしたように鼻で笑われたが、ここは我慢我慢。
「用は八雲君に会いに来ただけじゃないもの」
その言葉に、不快そうに眉を寄せる八雲。
「…それでは、何をお求めに当店へ?」
「おでん!」
肩を竦めた八雲に、胸を張って答えてやった。
ついでに、分かりやすいように指も指す。
レジの隅に置かれたおでんの鍋。
その中でおでんの具たちが、ぐつぐつと煮込み合っていた。
「…おでんを買いにきたのか?」
「うん!」
やっぱ冬はおでんよね〜と、具を選び始める。
近くに近付いただけで、おでんの美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ちなみに、八雲君のバイトは何時まで?」
八雲を見上げれば、おでんの容器を手に取り準備完了。
いつでも注文してこいと言いたげだ。
「…もう終わってる」
「終わってるのにいるの!?」
それは随分と仕事熱心で…
そんな感心をしていれば、呆れたような溜め息が耳に届く。
「…部屋に帰っても、寒いだけだからな」
だったら、ここにいる方が何千倍もマシだ。
ガリガリと髪を掻き回しながら言うと、お玉で汁を掬う。
「…で、具は?」
「あー…えっと、卵」
慌ててメニューを見て、王道なものから頼んでいく。
夜遅いから残り物かと思いきや、意外にもメニューは豊富。
「他は?」
ひょいと手慣れた手つきで卵を掬う八雲に、つい釘付けになる。
「あ…えーっと……」
「…まさか、卵だけとかは無いよな?」
そう言いながら、何故か卵をもう一つ入れてくれる。
これはサービスだろうか。
何の?恋人サービスかな。
「あと大根…を二つ」
「一人で二つも食べるのか?」
「う…うるさい!」
太るぞ…という眼差しを無視し、再びメニューに目を落とす。
これだけあっては、迷ってしまう。
「昆布と竹輪と…ちくわぶ…」
「………」
「それとはんぺん。あと白滝とこんにゃく」
「…ほとんどじゃないか」
確かに、鍋のほとんどの具を取っている。
どうせならコンプリートしてやろうかと思ったが止めた。
…八雲君に、大食いだなんて思われたくないから。
「…よし、これでお会計!」
「………」
そう言ったのにも関わらず、鍋からおでんを掬うのを止めない。
大きい器だというのに、山盛りになって蓋が閉まらない状態だ。
「ちょ…そんなにお金無いよ!」
飲み会をしてきたのだ。
腹はいっぱいでも、財布は空っぽ。
「…僕が払う。それに、余ったらもったいないしな」
中の汁がこぼれないように、慎重にビニール袋に入れる。
「それは…私は一銭も払わなくて…」
「良い」
「!」
これほどまで、コンビニでバイトをしててくれて感謝をしたことがあったか。
鞄から出していた財布を仕舞い、レジを打ち終えるのを今か今か楽しみに待つ。
「…ありがとうございました」
やっと差し出される、コンビニの袋。
待ってましたと目を輝かせながら、手を伸ばした。
だが、それはするりと抜けていく。
「?」
不思議に思い顔を上げれば、袋を手に奥に行ってしまう。
「えっ?…私のおでんは?」
まさか、ここまで来て嘘でした!なんてこと無いだろうか。
ドッキリカメラでも仕掛けてあるのでは…
…駄目だ、防犯カメラしか見つからない。
しばらく晴香が頭を回している間に、袋を手にした八雲が帰ってきた。
コンビニの制服の上に、コートを羽織った状態で。
「…というわけで、先に上がらせてもらいます」
もう一人いた店員にそう断り、八雲は晴香の手を引きながら外に出た。
「どこ行くのよ!」
「河原」
「なんで!」
それ以上は、何も答えてはくれなかった。
ただ、仕方なく八雲に手を引かれるままに…
そのまましばらく歩き続け、やっと止まったのは河原についた頃。
「…せっかくのおでんが冷めちゃうじゃない」
「少し冷めたくらいが、ちょうど良いんだ」
河川敷の方に降りるかと思いきや、近くの土手に腰を下ろした。
仕方ないので隣に並んで座る。
「…で、どうしてこんな所に?」
どうせなら、温かい家で温かいおでんを食べれば良いものを…
冷たい空気に震え、八雲にぴたりとくっ付いた。
「…コンビニのおでんと言えば、外で食べる…だろ」
「そうなの〜?」
もの凄く怪しい。
それに…
「だったら、コンビニの前でも良かったじゃない」
少し不良みたいだけど…
「…あんな誰が見てるかわからない場所で食べるなんて…嫌だ」
「ワガママめ」
「ワガママじゃない」
ぐいと手を引かれ、バランスを崩して八雲の腕の中に倒れた。
そのまま、八雲の足の間に座ることになった。
「こんなこと、コンビニの前で出来るわけ無いだろ」
「…そうですね」
今、やっと分かった。
なんで八雲君が、おでんを山盛りにしてくれたか…
あれは一人分じゃなくて、二人分だったんだ。
「星の下でおでんだなんて…八雲君もロマンチストね」
「おでんはロマンとは思わないが…」
END。
ちくわぶとはんぺんが好きです。
震える手を擦り合わせながら、白い息を吹きかける。
コートのポケットにカイロが入っていることを思い出し、手を入れた。
「あったかーい…」
朝開けたカイロだというのに、まだ暖かい。
少し冷たくなってきてはいるが、振ればどうにかなるだろう。
暗い街並みに、小さな街灯が定期的に並ぶ。
こんな裏道を歩いていたら、きっとアイツは怒るだろう。
怒ってるけど、内心はすっごく心配してるんだ。
それで、文句を言いながら、一緒に帰ってくれるんだ。
晴香は足を止めると、街灯に負けずと輝く星を見上げた。
「…会いに行ってみようかな」
心配性のあいつに…
いらっしゃいませーという声とともに、私のために開いてくれる自動ドア。
それをお嬢様気分で胸を張ってくぐり抜ける。
一番に向かったのは、見慣れたレジ。
今では、この店の常連客だ。
「いらっしゃ……」
少し眠たそうな声をした店員と、ばっちり目が合う。
向こうは苦笑を浮かべ、こちらを見てきた。
「やぁ!八雲君」
ここは、大学近くのコンビニエンスストア。
八雲の数あるバイト場所でもある。
「…君は何をしに来たんだ」
隣にはいつもの店員がいたが、見慣れた光景にあくびを一つ。
店内には時間帯が時間帯のためか、客は一人もいない。
「何って…八雲君に会いに来ました」
「…用もなくこんな所まで来るとは…よっぽどの暇人だな」
馬鹿にしたように鼻で笑われたが、ここは我慢我慢。
「用は八雲君に会いに来ただけじゃないもの」
その言葉に、不快そうに眉を寄せる八雲。
「…それでは、何をお求めに当店へ?」
「おでん!」
肩を竦めた八雲に、胸を張って答えてやった。
ついでに、分かりやすいように指も指す。
レジの隅に置かれたおでんの鍋。
その中でおでんの具たちが、ぐつぐつと煮込み合っていた。
「…おでんを買いにきたのか?」
「うん!」
やっぱ冬はおでんよね〜と、具を選び始める。
近くに近付いただけで、おでんの美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ちなみに、八雲君のバイトは何時まで?」
八雲を見上げれば、おでんの容器を手に取り準備完了。
いつでも注文してこいと言いたげだ。
「…もう終わってる」
「終わってるのにいるの!?」
それは随分と仕事熱心で…
そんな感心をしていれば、呆れたような溜め息が耳に届く。
「…部屋に帰っても、寒いだけだからな」
だったら、ここにいる方が何千倍もマシだ。
ガリガリと髪を掻き回しながら言うと、お玉で汁を掬う。
「…で、具は?」
「あー…えっと、卵」
慌ててメニューを見て、王道なものから頼んでいく。
夜遅いから残り物かと思いきや、意外にもメニューは豊富。
「他は?」
ひょいと手慣れた手つきで卵を掬う八雲に、つい釘付けになる。
「あ…えーっと……」
「…まさか、卵だけとかは無いよな?」
そう言いながら、何故か卵をもう一つ入れてくれる。
これはサービスだろうか。
何の?恋人サービスかな。
「あと大根…を二つ」
「一人で二つも食べるのか?」
「う…うるさい!」
太るぞ…という眼差しを無視し、再びメニューに目を落とす。
これだけあっては、迷ってしまう。
「昆布と竹輪と…ちくわぶ…」
「………」
「それとはんぺん。あと白滝とこんにゃく」
「…ほとんどじゃないか」
確かに、鍋のほとんどの具を取っている。
どうせならコンプリートしてやろうかと思ったが止めた。
…八雲君に、大食いだなんて思われたくないから。
「…よし、これでお会計!」
「………」
そう言ったのにも関わらず、鍋からおでんを掬うのを止めない。
大きい器だというのに、山盛りになって蓋が閉まらない状態だ。
「ちょ…そんなにお金無いよ!」
飲み会をしてきたのだ。
腹はいっぱいでも、財布は空っぽ。
「…僕が払う。それに、余ったらもったいないしな」
中の汁がこぼれないように、慎重にビニール袋に入れる。
「それは…私は一銭も払わなくて…」
「良い」
「!」
これほどまで、コンビニでバイトをしててくれて感謝をしたことがあったか。
鞄から出していた財布を仕舞い、レジを打ち終えるのを今か今か楽しみに待つ。
「…ありがとうございました」
やっと差し出される、コンビニの袋。
待ってましたと目を輝かせながら、手を伸ばした。
だが、それはするりと抜けていく。
「?」
不思議に思い顔を上げれば、袋を手に奥に行ってしまう。
「えっ?…私のおでんは?」
まさか、ここまで来て嘘でした!なんてこと無いだろうか。
ドッキリカメラでも仕掛けてあるのでは…
…駄目だ、防犯カメラしか見つからない。
しばらく晴香が頭を回している間に、袋を手にした八雲が帰ってきた。
コンビニの制服の上に、コートを羽織った状態で。
「…というわけで、先に上がらせてもらいます」
もう一人いた店員にそう断り、八雲は晴香の手を引きながら外に出た。
「どこ行くのよ!」
「河原」
「なんで!」
それ以上は、何も答えてはくれなかった。
ただ、仕方なく八雲に手を引かれるままに…
そのまましばらく歩き続け、やっと止まったのは河原についた頃。
「…せっかくのおでんが冷めちゃうじゃない」
「少し冷めたくらいが、ちょうど良いんだ」
河川敷の方に降りるかと思いきや、近くの土手に腰を下ろした。
仕方ないので隣に並んで座る。
「…で、どうしてこんな所に?」
どうせなら、温かい家で温かいおでんを食べれば良いものを…
冷たい空気に震え、八雲にぴたりとくっ付いた。
「…コンビニのおでんと言えば、外で食べる…だろ」
「そうなの〜?」
もの凄く怪しい。
それに…
「だったら、コンビニの前でも良かったじゃない」
少し不良みたいだけど…
「…あんな誰が見てるかわからない場所で食べるなんて…嫌だ」
「ワガママめ」
「ワガママじゃない」
ぐいと手を引かれ、バランスを崩して八雲の腕の中に倒れた。
そのまま、八雲の足の間に座ることになった。
「こんなこと、コンビニの前で出来るわけ無いだろ」
「…そうですね」
今、やっと分かった。
なんで八雲君が、おでんを山盛りにしてくれたか…
あれは一人分じゃなくて、二人分だったんだ。
「星の下でおでんだなんて…八雲君もロマンチストね」
「おでんはロマンとは思わないが…」
END。
ちくわぶとはんぺんが好きです。
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