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「うみゃ!うみゃみゃみゃみゃー」
「…おい」
休日でしたね!
一日中ごろ寝していましたよ〜♪
ごろ寝する暇があるんなら、お話書け!とか言わんといてーっ!
バレンタインまであと…三日!
今年もとりあえずは生チョコ作る予定です。
他の味も作ろー。
さて、また普通のお話。
同居しだしたら、八雲もフローラルな香りがしそうです。
恋人設定
休日ということで、八雲と晴香は後藤家に向かっていた。
寒さにぶるり震え、八雲にぴたりとひっつく。
「………」
「…なによ」
「いや……後藤さんちについたら離せよ」
「はーい、わかってまーす」
別に、恥ずかしいから離れろと言われている訳じゃない。
…まぁ、少しは恥ずかしい。
周りには二人が付き合っているのを、内緒にしているからなのだ。
いわゆる、秘密の関係。
「君の考えを理解するのは、子供の考えを理解するくらい難しい」
付き合いだしてからも皮肉が止まらないのは…
二人の関係がバレないためと信じよう。
約束通り、後藤と書かれた表札の前で離れる二人。
離れるのが惜しくて、八雲のシャツの袖を握った。
「…帰ったら、甘えていいぞ」
「うん…」
口から出てきたのは、皮肉ではなく優しい言葉。
それが嬉しくて、つい頬が緩んだ。
「…ヘラヘラするな。アホの子みたいだぞ?」
かと思えば、すぐに皮肉が降り懸かってきた。
「なら、八雲君は皮肉の子ね」
「…なんだそれ」
「……知らない」
造語だ、造語。
無表情で見つめられたが、珍しく噴き出す八雲。
「なっ…なによ!」
「いや…相変わらず…」
「…相変わらず何よ」
「……教えない」
追求しようとするも、八雲が玄関の戸を開けてしまう。
しぶしぶ諦めた晴香は、お返しにとわき腹をツツいてやった。
不満げに睨まれれたが、ぷいと無視。
「……君はな…」
「おぉ、やっと来たか」
ナイスタイミングで出てきた後藤に、八雲が舌打ちをしたのが聞こえた。
八雲にとっては、バッドタイミングなのだろう。
後藤には聞こえなかったらしく、へらへらと笑っている。
「休日まで後藤さんに会う、僕の身にもなってください」
「そんなこと言って、結局来てる青年はどこの青年だ?」
付き合いが長いこともあり、皮肉の対処法は呆れるくらい凄い。
「誰も後藤さんに会いきませんよ。奈緒に会いに来たんです」
だが、やはり八雲の方が上。
「後藤さんなんかに会っても、イライラするだけですから」
私たちが成長する度に、八雲も成長しているのだから。
「…このロリコンめ」
「その言葉、後藤さんに百倍にして返しますよ」
見事なる営業スマイルを浮かべた八雲が、後藤の負けを告げる。
何やら小言を言い出した後藤を無視し、勝手に部屋に上がり込んでいく。
「ご、後藤さん。元気出してくださいよ!」
「ん…あぁ、そうだな…」
落ち込む後藤を励ましながら、晴香は八雲の後を追いかけた。
居間に入ると、迎えてくれたのは奈緒。
可愛らしいワンピースを来た姿は、お人形さんそのもの。
「お兄ちゃんお姉ちゃんいらっしゃい!」
耳ではなく、頭に届く奈緒の声。
「こんにちは、奈緒ちゃん」
最近やっと慣れてきた、口と頭で同時に喋ること。
晴香がコタツに入ると、背中に奈緒が抱きついてきた。
「お姉ちゃん良い匂い〜」
「そうかな?」
ぎゅーっと腕に力を込め、背中に顔を埋められるのが分かる。
同世代の男性にやられては不快なだけだが、この年の子にされるのは別。
信用されてると感じるし、何より暖かくて幸せである。
「………」
ふと視線を感じ、顔を上げると隣に座っている八雲がじろりと睨んでいた。
「や、八雲君?」
話しかけると机に肘を付き、拗ねたようにそっぽを向かれる。
…この男は、妹に嫉妬しているのであろうか。
なんとも可愛い奴だ。
つい抱きついてやろうかと思ったが、秘密の関係である以上、何も出来ない。
うずうずする感情を押さえ、晴香は奈緒と話し続けた。
「んにしても、よく来たなぁ」
ふと思い出したかのように、口を開く後藤。
その問いかけに、胸が高鳴った。
「…だから、奈緒に会いに来たんですよ」
本当の理由は「君と離れるのが嫌だ」だ。
だから、こうやって付いてきている。
髪を掻き回し、興味がないと言わんばかりに大あくび。
まだ拗ねているのか、少し苛立ちが見える。
「いや、そうじゃなくって…よく説得出来たな、晴香ちゃん」
「えっ!わっ…私ですか?」
まさか振られるとは思わず、声が裏返った。
「そんな驚くことか?」
「いやぁ…あはははは。そうですかね?」
「おうよ。ここ最近、二人を誘うと必ず八雲も来るしな」
「あ、はははは…」
こういうときは、とりあえず笑ってごまかせ。
そう八雲に教え込まれた。
「…コタツが恋しいだけです」
そうしたら、八雲君が助けてくれると言ってくれたのだ。
…コタツなんて、同居しているいま。
私の家にだってある。
「あぁ…確かにあの部屋は寒いしな」
「後藤さんのギャグには負けますがね」
「うるせぇ」
どうにか気がそれたことに、晴香は胸を撫で下ろす。
「次はお兄ちゃんにぎゅーってしよ〜」
そういうと、背中に付いた奈緒は八雲の背中へと移動していく。
残された背中には、ぬくぬくと暖かい熱が残った。
「お兄ちゃんにぎゅーっ!」
隣から、可愛い声が聞こえてきて頬が緩む。
「奈緒、次は俺のとこに…」
「後藤さんなんかに抱きついたら、奈緒が可哀相です」
「…そ、そんなこと無いよなぁ?」
回答を求めるも、何も口にしない奈緒。
しばらくしてから、やっと顔を上げた。
「お兄ちゃん」
「なんだ?」
「お姉ちゃんとおんなじ匂いがする」
その言葉に、飲んでいたお茶を吹き出したのは言うまでもない。
ゴホゴホとむせる中、八雲が気まずそうに苦笑したのが目に入った。
「八雲と晴香ちゃんが同じ匂いがする?」
興味津々に目を輝かせた後藤が、奈緒に駆けよる。
「ち、近づかないでください!加齢臭が移る!」
慌てた八雲が、奈緒の耳を塞ぐが意味はない。
「うん。お兄ちゃんとお姉ちゃん…同じ甘い匂いがするの」
そんな八雲を知らず、正直に話しだす奈緒。
「…何の匂いだ?」
「甘い甘い…洗剤の匂い」
「なっ、奈緒ちゃん!」
こうなったら私が止めようと、会話に入ろうとするが無理。
「洗剤?八雲、お前が使ってる洗剤って、匂いなんて無い…」
そこまで言うと、ようやく黙る後藤。
だが、次の瞬間に口端が上がった。
「なーるほど。お前ら、同居してんのか?」
「しっ、ししししししてませんよぉ〜、絶対!」
「…馬鹿だ君は」
「なるほどなるほど。いつの間にそんなご関係に…」
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、どんな関係なの?」
「ん?二人が身体ごと仲良くしてるような関係だな」
「何でもないの!奈緒ちゃん!」
END。
同じ匂いは幸せ匂い。
寒さにぶるり震え、八雲にぴたりとひっつく。
「………」
「…なによ」
「いや……後藤さんちについたら離せよ」
「はーい、わかってまーす」
別に、恥ずかしいから離れろと言われている訳じゃない。
…まぁ、少しは恥ずかしい。
周りには二人が付き合っているのを、内緒にしているからなのだ。
いわゆる、秘密の関係。
「君の考えを理解するのは、子供の考えを理解するくらい難しい」
付き合いだしてからも皮肉が止まらないのは…
二人の関係がバレないためと信じよう。
約束通り、後藤と書かれた表札の前で離れる二人。
離れるのが惜しくて、八雲のシャツの袖を握った。
「…帰ったら、甘えていいぞ」
「うん…」
口から出てきたのは、皮肉ではなく優しい言葉。
それが嬉しくて、つい頬が緩んだ。
「…ヘラヘラするな。アホの子みたいだぞ?」
かと思えば、すぐに皮肉が降り懸かってきた。
「なら、八雲君は皮肉の子ね」
「…なんだそれ」
「……知らない」
造語だ、造語。
無表情で見つめられたが、珍しく噴き出す八雲。
「なっ…なによ!」
「いや…相変わらず…」
「…相変わらず何よ」
「……教えない」
追求しようとするも、八雲が玄関の戸を開けてしまう。
しぶしぶ諦めた晴香は、お返しにとわき腹をツツいてやった。
不満げに睨まれれたが、ぷいと無視。
「……君はな…」
「おぉ、やっと来たか」
ナイスタイミングで出てきた後藤に、八雲が舌打ちをしたのが聞こえた。
八雲にとっては、バッドタイミングなのだろう。
後藤には聞こえなかったらしく、へらへらと笑っている。
「休日まで後藤さんに会う、僕の身にもなってください」
「そんなこと言って、結局来てる青年はどこの青年だ?」
付き合いが長いこともあり、皮肉の対処法は呆れるくらい凄い。
「誰も後藤さんに会いきませんよ。奈緒に会いに来たんです」
だが、やはり八雲の方が上。
「後藤さんなんかに会っても、イライラするだけですから」
私たちが成長する度に、八雲も成長しているのだから。
「…このロリコンめ」
「その言葉、後藤さんに百倍にして返しますよ」
見事なる営業スマイルを浮かべた八雲が、後藤の負けを告げる。
何やら小言を言い出した後藤を無視し、勝手に部屋に上がり込んでいく。
「ご、後藤さん。元気出してくださいよ!」
「ん…あぁ、そうだな…」
落ち込む後藤を励ましながら、晴香は八雲の後を追いかけた。
居間に入ると、迎えてくれたのは奈緒。
可愛らしいワンピースを来た姿は、お人形さんそのもの。
「お兄ちゃんお姉ちゃんいらっしゃい!」
耳ではなく、頭に届く奈緒の声。
「こんにちは、奈緒ちゃん」
最近やっと慣れてきた、口と頭で同時に喋ること。
晴香がコタツに入ると、背中に奈緒が抱きついてきた。
「お姉ちゃん良い匂い〜」
「そうかな?」
ぎゅーっと腕に力を込め、背中に顔を埋められるのが分かる。
同世代の男性にやられては不快なだけだが、この年の子にされるのは別。
信用されてると感じるし、何より暖かくて幸せである。
「………」
ふと視線を感じ、顔を上げると隣に座っている八雲がじろりと睨んでいた。
「や、八雲君?」
話しかけると机に肘を付き、拗ねたようにそっぽを向かれる。
…この男は、妹に嫉妬しているのであろうか。
なんとも可愛い奴だ。
つい抱きついてやろうかと思ったが、秘密の関係である以上、何も出来ない。
うずうずする感情を押さえ、晴香は奈緒と話し続けた。
「んにしても、よく来たなぁ」
ふと思い出したかのように、口を開く後藤。
その問いかけに、胸が高鳴った。
「…だから、奈緒に会いに来たんですよ」
本当の理由は「君と離れるのが嫌だ」だ。
だから、こうやって付いてきている。
髪を掻き回し、興味がないと言わんばかりに大あくび。
まだ拗ねているのか、少し苛立ちが見える。
「いや、そうじゃなくって…よく説得出来たな、晴香ちゃん」
「えっ!わっ…私ですか?」
まさか振られるとは思わず、声が裏返った。
「そんな驚くことか?」
「いやぁ…あはははは。そうですかね?」
「おうよ。ここ最近、二人を誘うと必ず八雲も来るしな」
「あ、はははは…」
こういうときは、とりあえず笑ってごまかせ。
そう八雲に教え込まれた。
「…コタツが恋しいだけです」
そうしたら、八雲君が助けてくれると言ってくれたのだ。
…コタツなんて、同居しているいま。
私の家にだってある。
「あぁ…確かにあの部屋は寒いしな」
「後藤さんのギャグには負けますがね」
「うるせぇ」
どうにか気がそれたことに、晴香は胸を撫で下ろす。
「次はお兄ちゃんにぎゅーってしよ〜」
そういうと、背中に付いた奈緒は八雲の背中へと移動していく。
残された背中には、ぬくぬくと暖かい熱が残った。
「お兄ちゃんにぎゅーっ!」
隣から、可愛い声が聞こえてきて頬が緩む。
「奈緒、次は俺のとこに…」
「後藤さんなんかに抱きついたら、奈緒が可哀相です」
「…そ、そんなこと無いよなぁ?」
回答を求めるも、何も口にしない奈緒。
しばらくしてから、やっと顔を上げた。
「お兄ちゃん」
「なんだ?」
「お姉ちゃんとおんなじ匂いがする」
その言葉に、飲んでいたお茶を吹き出したのは言うまでもない。
ゴホゴホとむせる中、八雲が気まずそうに苦笑したのが目に入った。
「八雲と晴香ちゃんが同じ匂いがする?」
興味津々に目を輝かせた後藤が、奈緒に駆けよる。
「ち、近づかないでください!加齢臭が移る!」
慌てた八雲が、奈緒の耳を塞ぐが意味はない。
「うん。お兄ちゃんとお姉ちゃん…同じ甘い匂いがするの」
そんな八雲を知らず、正直に話しだす奈緒。
「…何の匂いだ?」
「甘い甘い…洗剤の匂い」
「なっ、奈緒ちゃん!」
こうなったら私が止めようと、会話に入ろうとするが無理。
「洗剤?八雲、お前が使ってる洗剤って、匂いなんて無い…」
そこまで言うと、ようやく黙る後藤。
だが、次の瞬間に口端が上がった。
「なーるほど。お前ら、同居してんのか?」
「しっ、ししししししてませんよぉ〜、絶対!」
「…馬鹿だ君は」
「なるほどなるほど。いつの間にそんなご関係に…」
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、どんな関係なの?」
「ん?二人が身体ごと仲良くしてるような関係だな」
「何でもないの!奈緒ちゃん!」
END。
同じ匂いは幸せ匂い。
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