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「プロデューサーさん、トロと一緒に頂点目指すのにゃ!約束にゃ!」

べっ、別に後悔なんかしてないんだからね!
アイトロマスターが大百課に登録されて、喜んでないんだからね!
発売したら欲しいなぁ…とか思ってないんだからね!

本当ははりゅかにでも着せようと思ったのですが…
とらじまさん宅とはとさん宅で満足しちゃったので!!
もう「うっふーふ」とかマッガーレ的に言ってないんだからね!
なんかもうお持ち帰りしたい気分!というか、持ち帰らせてもらいます!>はとさん

いやぁ…本日は関西の方にお散歩に行ったみたいですね、未確認生物は。
あー…えっと、本当の本当にありがとうございます!
なんと言って良いやら…ありがとうございますとしか言いようが無い!

そしてままん!間違えた、moggyさん!
八万HITおめでとうございます!八雲の、八雲の八ーっ!!
次回こそキリ番を踏んでみせます!


さて、銭湯パロとか書いてみたいです。
晴香が番台で、八雲が常連客〜みたいな。

恋人設定

それは、数ヶ月くらい前の、寒い日のこと。


「…今日は用がある」

日が沈み、空が橙色に染まりだした頃…

「だから、早く帰れ」

「…はーい」

同意の返事をしていても、晴香がそう簡単に引くわけが無くて…

映画研究同好会を出た晴香は、八雲のことを尾行することにした。


部室を出て数分後、手提げを手にした八雲が出てくる。

鍵を閉める辺り、しっかりしてきたと思う。

「…どこ行くんだろ」


恋人としては気になるところ。

浮気をするわけないと信じてはいるが、気になって仕方ない。


大学を出た八雲が向かった先は…

一軒の銭湯であった。



そして、時は現在に戻る。

あの時と同じような、夕方頃。
晴香は、いつものように八雲が住み着いた映画研究同好会に来ていた。

成される会話は、本当にくだらないもので…
昨日の晩ご飯の話だったり、登校中に見た猫の話だったり。

時々、相槌を打ってくれるのが嬉しくて、ついつい長話をしてしまう。


そんな中、突然時間を気にし始める八雲。
携帯の時間を見たりと、どこか落ち着かない。

「…どうしたの?」

「いや…何でもない」

何でもないと言ってはいるが、何でもなくないだろう。
けれども、晴香はあえて突っ込まずに待った。

「…今日は、用がある」

「………」


数ヶ月前…

「だから、早く帰れ」

それから、月に一度は言われ続けていた言葉。

“用があるから、早く帰れ”

1ヶ月前の私なら、素直に聞いていただろう。
だが、今の私は1ヶ月前の私じゃない。

「いーやっ!」

まさか断られるとは思っても居なかったのか、ぽかんと目を点にする。
だが、すぐに普段通りの眠たそうな眼に戻った。

「…じゃ、勝手にいろ」

僕は出かけるから…
そう言いながら、部屋の隅に置かれた手提げを手に取る。
数ヶ月前、八雲が手にした手提げと同じだ。

「なら、私もついてく」

「……どこに」

「せ・ん・と・う!」

胸を張りながら言ってやった言葉に、八雲は目を見開いた。

「…銭湯、行ってるの…知ってたのか?」

ガリガリと髪を掻き回し、言いにくそうに言葉を繋げる。

「うん」

「…何故」

「尾行しました!」

びしっと敬礼を決め、してやったりと口を歪める。

「…ストーカーめ」

「ストーカーじゃないです、尾行ですぅー!」

「どっちでも良い」

詰まらなそうに欠伸をし、止まっていた手を再び動かし始める。
そんな八雲を見て、晴香は大きく息を吸った。

「ねーねー…」

「ん…?」

窓際に干されていたタオルを畳み、手提げにしまう。

「私を銭湯に…連れてって?」

「………」

そのとき浴びせられた睨みは、その日の中で一番の睨みだった…



太陽が沈んだにも関わらず、まだ空は明るい。
それと一緒に、晴香の表情も明るかった。


「せんとうせんと〜!」

上機嫌に歌を口ずさむ晴香の隣には、不機嫌そうに溜め息を吐く八雲。

「そういえば、いつもこの時間帯に行くの?」

数ヶ月前から尾行していたが、ほとんど六時過ぎに行っていた。

「この時間帯なら、人も少ないし…一番風呂に付かれるんだ」

「へぇ…」

そこまで知っているとは、意外にも通なのではないか。

「…八雲君ってお風呂好き?」

「…んっ」

「あ、もしかして…私の家のお風呂の影響?」

「……ん」

照れたように顔を背けられるが、耳まで赤いのが余計にわかる。
クスクスからかっていたら、電柱にぶつかりそうになった。

「…タオルとか、持ってるんだろうな」

話を逸らすように、口を開く八雲。

「バッチリと!」

カバンの中から、タオルを八雲に見せつける。
体を洗う用の薄いタオルと、体を拭く用の厚手のバスタオル。

「…石鹸は?」

「これまたバッチリと!」

旅行用の、小さなパッケージに入ったシャンプー。
それからボディーソープ。

「…なんでそんなに揃っているんだ?」

「そりゃ、八雲君が銭湯行ってるって知ったから…」

「…もしかして、毎日持ってきてたのか?」

「うん!」

自慢げに頷いたのにも関わらず、八雲は呆れたように溜め息を吐くばかり。

「なっ、なによ。その顔は…」

「…なんでもないよ」

「なんでもなくないでしょー!」

「なんでもない」


その後、いつの間にかついた銭湯に、逃げるように駆け込まれた。

男湯まで入るわけにもいかず、晴香は靴をしまい、女湯ののれんをくぐった。

二人が再び再会するのは、数十分後…



「良い湯だったなぁ…」

風呂から上がった晴香は、タオルを身体に巻きながら脱衣場に入る。
湯冷めしないようにと、素早く体を拭き、下着を身につける。


八雲の言う通り、この時間帯は人が少なかった。
というより、誰もいなかった。

どの家にも風呂が付いたこの時代、銭湯に通う人間は少ないのだろう。

いるとすれば、八雲みたいな家に風呂が無い人…
それから、レトロ好きや昔からのリピーター。


一番風呂に、しかも貸し切り状態で入れたため、つい長湯してしまった。

時々、男湯から聞こえる水音に、シャワーを浴びる八雲を想像して赤くなった。


少しのぼせた身体を冷ますように、扇風機の前の椅子に座る。
何個か並んだ椅子の端に、なにやら大きな椅子を見つけた。

「こ、これは…!」

銭湯定番、マッサージチェアー。

試しに座ってみるも、有料のため動くわけがない。
だが、雰囲気を楽しみたい晴香は、しばらくそこに居座った。

「銭湯…といえば、牛乳よね」

腰に手をつき、ぐいっと一気飲み…

「…よし、買おう」

手荷物を持ち、番台に向かう。

牛乳にコーヒー牛乳、フルーツ牛乳…と種類があり、立ち止まり悩む。
そんな晴香に、番台に居座る女性が声を掛けてきた。

「あなたのお連れさん、ずっと外で待ってるわよ?」

「……あ」

八雲のことを忘れていたわけではない。
つい、うっかり時間を忘れていただけだ。

晴香は牛乳を買うのを止め、慌てて外に出た。
下駄箱を出てすぐのところに、八雲は立っていた。

「あ…や、やくも…くん」

「………」

振り返った八雲は、待ちくたびれたという顔。

「ご、ごめん!」

「………」

返事が返ってこない分、晴香の中に不安が広がる。
頭を下げたまま、なかなか上げることが出来ずにいた。

「ひゃっ!」

そのとき、頬に冷たいものが触れ、後ろに後ずさる。
久しぶりにまともに見た八雲は、想像とは反対に楽しそうに笑っていた。

その手には、牛乳瓶を持って。

「君のことだ。飲みたかったけど、慌てて来たから飲めなかった…違うか?」

「せ、正解です」

キャップを取ったかと思えば、牛乳を突きつけられた。

「飲んで良いぞ」

「良い…の?」

「そのかわり、ずっと僕が持ってたから…温いけど」

自販機の横に置かれた、錆びたベンチに座る二人。

「…ありがと」

「どういたしまして…」

八雲から牛乳をもらい、一口いただく。

風呂上がりの牛乳というのは、なぜこんなにも美味しいのだろうか。
不思議でならない。

「…温くないか?」

「冷たすぎないで…ちょうど良い」

「そうか…」

そう言うと、ベンチに置かれた手に、手が重なる。

「!」

「…君が遅いから、湯冷めした」

「だ、だからそれは謝って…」

続くはずだった言葉は、そこで途切れてしまった。

止まった原因は、八雲のキス。

「…君が…暖めてくれ」

「もう…」

「今夜は…君の家に行きたい…」

「じゃ…牛乳奢ってくれた代…ね?」

「それだけで足りるわけないだろう」



湯冷めしても大丈夫。

貴方が私を暖めてくれるから…


END。



私をスキーに連れてって。
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