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これぞ、レッドカーペット。

本当はもっと、女の子祭りな絵だったのに…間違えて消してしまったのだよ、ワトソン君。
でも、女の子は素敵サイト様で満足しちゃったからね!
まぁ、気にしなーい!って!

雪が…雪が降りましたよー!
まだ積もってませんが、積もる予定だとかなんとか。
ちょ…ちょっと山の方に電車で行ってみようかな?

…FCブログの使い方が分からないorz
やっぱ忍者の方が馴れているから…日記も忍者にしようかな…
でもな、どうしよっかな…


*御返事

>昴流さんへ
こんばんは〜♪
いえいえ、そんな!
私の場合、お話を書いてる途中に気分転換したくなり…
色々なサイトを回ってしまう癖があって。(苦笑)
そのせいで、慌ててお話を書かなくてはいけないときがるんですよ!
おおお、お受け取りいただきありがとうございます!
スルーして下さっても良かったのに…気付いた時に、回答させてもらいますね^^

コメントありがとうございました!


さて、ひな祭り話!
moggyさん、とらじまさんちでは酔い晴香でしたが…我が家は酔い八雲^^

新婚設定

「明かりをつけましょぼんぼりにー」

「………」

「お花をあげましょ桃の花ー」

「………」


ご馳走が並んだテーブルを囲む、四人の姿。

一見すれば、家族のように見える四人は…


血の繋がりがない、家族であった…



晴香は、テーブルの上に並べられた唐揚げを摘み頬を押さえた。

「んーっ!この唐揚げおいし〜」

「そう言ってもらえると、昨日のうちから作り込んだ甲斐があるよ」

「奈緒も!奈緒も食べるー!」

「………」


その様子を見て、八雲は隠れて溜め息を吐く。
だが、隣にいる晴香がそれを見逃す訳はなく。

「どうしたの?八雲君」

「…なんで、僕らはここにいるんだ?」


三月三日…

それは、女の子の日でもあるひな祭り。

子供がいない斉藤夫妻の家に雛人形はない。
そのため、関係無く日が過ぎていくと思いきや…

一心さんちの雛人形が大きいと、八雲が口にした。
それを聞いた晴香は「一心さん家に行こう」と言い、現在にいたる。

マナーかと思い、前日に連絡をしてみれば、このご馳走。

「叔父さんも叔父さんだ…」

隣に座った八雲は呆れ、酎ハイの缶に手を伸ばした。

ビールは苦手だが、酎ハイはいけるということに、最近気付いた。
無理矢理呑ませてみれば、意外といけた…という訳。

「私がどうかしたかい?」

「…別に」

話し出したのは八雲だというのに、そこで話の骨を折る。
一心さんには口では勝てない…そうだからだと、晴香は知っていた。
会話がひと段落したのを見て、晴香は口を開ける。

「一心さんちの雛人形…大きいですねぇ」

その目の先には、部屋の隅に飾られた雛壇。


上から男雛、女雛はもちろん。

三人官女に五人囃子。

名前は忘れてしまったが、その他にも大勢の人形がいた。

「はははっ、やっぱり大きすぎたかねぇ」

「私の家のなんて、お内裏様とお雛様しかいませんよ」

長野の実家に置いたままの、雛人形。

娘が家にいないのだ…
もう飾っていないかと思いきや「まだ飾ってるわよ」と驚かれた。
…驚いたのは、正直こちらだった。

「…叔父さんの奈緒に対する親バカは世界一だな」

ふん…と皮肉を吐く八雲の頬は、酒を呑んだせいかほんのり赤い。
酎は飲めるようになったのだが、飲み過ぎると真っ赤になって寝込んでしまう。

そんな可愛さを持ったご主人を、晴香は監視していた。
酔っ払って暴れ出したら大変なので、程良い具合で酒を取り上げる。
飲み始めた八雲は、何かと闘うように限界まで飲み続けるのだ。

「私は二人に愛情を注いでたんだがねぇ…」

剃りあげた髪を掻き、困ったように苦笑を浮かべる一心。
ここまで育ててくれた人に対してそれはない…と、注意しようとしたとき。

「僕にはこいつがいるんで、充分間に合ってます」

ぐい…と腕を引かれ、気付いたときには八雲の腕の中だった。

「え…ちょ、ちょっと!」

まさか人前で抱かれるとは思っておらず、顔が火照りあがる。

「おやおや」

それを見た一心が、ニヤニヤと口端を上げていた。
我が子の大胆な行動と成長に、どこか嬉しそうな笑みを浮かべて。

「僕は…こいつに愛されるてますんで…充分です」

腰に腕を回され、ぎゅっと擦り寄られる。
そうされるのは嫌いじゃないが、時と場所を考えてもらいたい。

「お兄ちゃんとお姉ちゃん、仲良し?」

「え…えっと…」

「すごく、仲良しだ」

空気が抜けるように、晴香はただただ小さくなるしかなかった。



正気を取り戻した八雲は、酔いとは別の意味で赤く染まっていた。
そして、小声で「すまない」と口にし、解放してくれた。

そんな我が子を見て、一心がニヤついたのは、言うまでもない。


「そっ、それにしても…おいしいもの揃いですね」

その気まずさを振り払おうと、懸命に食べ続ける。
隣の八雲も、やっと食べる気になったらしく、箸で唐揚げを摘んでいた。

「…これじゃ、ひな祭りじゃなくて、ただのパーティーだな」

「お雛様を見ながら、こういうことをするのって…年に一度しかないんだよ!」

「………」

「それに、家には雛人形無いから…ここでしか見れないし…」

これが、一番の理由でもあった。
毎年のように見ていたものが、突然見れなくなるのは…正直寂しい。

だからこそ、家族という団欒があるこの家に、晴香は来たかったのだ。

…どこか、長野の実家を思い出す、家族の団欒があるこの家に。

「…すまなかった」

何に対して謝れたのか分からず、顔を上げれば気まずそうな顔。
目をそらし、頬をポリポリと掻いていた。

「…なにが?」

「その…ひな祭りは女の子の日だろ?」

「うん」

「男の僕には分からない楽しさが…あるんじゃないのか?」

「………」

なんと返して良いのか分からず、晴香は腕を組んだ。

どこか合っているような気がして、どこか違うような気がして。

そんな中、一心がポンと手を叩いた。

「なら、早く子供を作れば良いんじゃないか?」

「ぶっ」

吹き出したのは、酎ハイを飲んでいた八雲だった。
その吹き出しを見て、奈緒がはしゃいでいる。

「い、一心さん!」

奈緒ちゃんがいるのにそんな…
と口にしてから、突っ込む場所が違うのではないかと気付く。

「…子供を作っても、男だったらどうするんです?」

こんな時でも冷静沈着を目指す八雲だが、その顔は赤く、目が泳いでいる。

ここからは、頭では考えないようにしているのだろう。
奈緒が不思議そうに首を傾げていた。

「そのときはまた作れば良い。少子化だ。子供が多いのは良いことだぞ?」

「ふんっ…そう簡単には増えませ…」

「八雲ならやれる。お前の晴香ちゃんへの愛は、世界一だからな」

「…愛だけで、子供は増えませんよ」

「そんなことはない。あとは…体力だな。体力とコツとせ…」

「そこまでで良いです!」

堪えきれないと机を叩き、酎ハイを一気飲みする。
晴香が止めようとしたときにはもう遅く、真っ赤な顔をして後ろに倒れた。



八雲を部屋に運び終えたのは、日付が変わる頃。

誰もがすぐに起きるだろう…
と予想したが外れ、今夜は八雲の了承も無く、泊まっていくことになった。

晴香は風呂に入り、夕飯もご馳走になったが、その間も八雲は起きず…
夢見心地で布団を被っていた。

「おーい…」

隣に布団を敷き、晴香は寝る寸前。

もし八雲が起きたときのために、オニギリを握ってあげたのだが…
必要無かったのかもしれない。

寝る寸前の食事は太るため、避けたかったのだが仕方ない。食べよう。
別に、私がお腹を空かしているわけではない。

自分自身にそう言い聞かせ、オニギリに手を伸ばしたとき。

「はる…か…」

微かだが、名前を呼ばれた。

聞き間違えることは無い。
大好きな旦那様の声なのだから。

「なぁに?」

オニギリが乗った皿を置き、八雲の顔を覗き込む。

「ひなにんぎょう…ほしいのか?」

「まぁ…欲しいか欲しくないかって聞かれたら…」

欲しい。

「…じゃ、おんなのこ…か」

「?」

「がんばって…おんなのこをつくろう」

そう言ったかと思えば、八雲の布団の中に引きずりこまれた。



「こどもは…ふたりのあいのあかし…だからな」

衣擦れの音の中、確かに聞こえた声に、晴香は諦めた。


END。



最後の方は酔っ払い八雲。
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無題
愛を求める探究者八雲ってところでしょうかね

最後の最後でちょっと中年が・・・・・見えたような・・・・・
光と影 2009/03/04(Wed)00:12:50 編集
無題
あぁ!ひな祭りだ!

姪っ子の初節句だったのにすっかり忘れてました。
私的には、酔っぱらい八雲が次の日に、何も覚えていない方が面白いですね
(o~-')b
シマちゃん 2009/03/04(Wed)00:32:37 編集
無題
八雲くんとしては、すごいことを言っていたような…
no name 2009/04/19(Sun)11:06:57 編集
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