×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
一足遅れてしまいましたが、お母様!間違えた、はとさん!!
からくり時計30万打おめでとうございます!
どうぞ、こんなものでよろしければ持って行ってくださいな!
あ、一つ前にバトンあげました!
あげたかと思いきや、あげていなかったと言う罪と罰…orz
ちなみに誰にも回していません。
moggyさん、ありがとうございました!
*御返事
>光と影さんへ
こんばんは〜♪毎度、コメントありがとうございます!
愛を求める探求者!うまいことを言いますね〜
中年…中年八雲ですか(笑)
中年探偵八雲!…なんだかおっさん臭のしそうな探偵…はっ、なんでもないですよ〜。
確かに、最後はセクハラ気味な八雲でしたね^^
酔っぱらいは最強です!
>シマちゃんさんへ
こんばんは!そうですよ、ひな祭りです!
祭り事は好きなので、良いネタにもなっています。
姪っ子さんの初節句!わ…忘れちゃ駄目ですよ(焦)
ひな祭りは女の子の日なんですから!
翌日、何故か隣で寝ている晴香を見て慌てると良いですね。
「ばかやくも…」とか言われちゃったら、朝から…ごふごふ。
それ以降は、ご想像にお任せします^^
コメントありがとうございます!
さてさて、久しぶりなパロ。雪が降ったよ記念。
犬は喜び庭駆け回る。
きょうのはるか
その日八雲は、驚異的な寒さに目を覚ました。
窓が開いているのではないかと疑える寒さに震え、暖を求めて丸くなる。
「きゅ」
何かにぶつかったかと思えば、子供用のサンダルみたいな音。
「………」
不思議に思った八雲が、布団の中を覗き込むと…
そこには、一匹の未確認生物がいた。
八雲の胸板に顔を押しつけ、寝間着であるジャージをしゃぶっている。
寒さに耐える八雲に比べ、ぬくぬくと心地良さそうな寝顔。
それが何だか悔しくて、ズルズルと晴香を枕元に運んだ。
しゃぶっていたジャージを離しただけで、起きる気配はまったくない。
「…鈍感だな」
裏返っていた垂れ耳を直し、寝顔をしばらく見つめた。
しゃぶるものが無くなった口が、阿呆みたいに半開いている。
夢でも見ているのか、時々小さく動く口。
「…何の夢を見てるんだ?」
顎の下を撫でてやれば、寝ているにも関わらず、うれしそうに笑った。
湯たんぽ代わりに抱きしめてみると、意外にも暖かい。
サラサラ髪に顔を埋めれば、花畑のような太陽の匂い。
「…あったかい」
「きゅぅ…」
心地良さそうな八雲に比べ、晴香は息苦しさに眉を寄せていた。
しばらくそうしていると、腕の中の晴香が身を捩り出す。
腕の力を緩め、顔を覗き込む。
とろんと酔っ払いのような眼差しに、やっぱり半開きのおちょぼ口。
「…おはよう」
「きぅ…きゅきゅ、もきゅう」
日本語を忘れてしまったのか、奇声を上げながら、ジャージに顔を埋めた。
「…ねむねむ……」
「もう少し寝るか…」
時計を確認すると、時刻は朝の五時前。
起きるのには、まだまだ早い時間。
それに…今日は休日だ。
寝坊をしたって、誰も怒らないだろう。
「…おやすみ」
「おやちゅ…」
み…を聞く前に、晴香の瞼は降りてしまった。
その後は、誰に起こされるでもなく、寝ようかと思った。
思ったのだが…
「ちゅきちゅきやきゅも、やきゅもきゅーん」
「………」
「ちゅーきー?」
「………」
「やーきゅーもーきゅん!」
「僕は眠いんだ!」
八雲は怒鳴り散らし、体の上に跨った晴香を見上げた。
構ってもらえない晴香は、拗ねたように両頬を膨らます。
目が覚めてしまったのだろう。
その瞳に、睡魔は見られなかった。
「きゅーっ!」
文句を言われるのを無視し、八雲は布団に潜り込む。
湯たんぽが無くなったのは悲しいが、先ほどまで晴香がいた場所はまだ温い。
そこに擦り寄るようにして、八雲は目を閉じた。
「ぎぅ…きーっ」
何やら吐きながら、体の上から退いてくれるのが分かる。
ベッドの上で跳ねているのか、ギシギシと軋む音。
本来なら叱らなくてはいけないのだが、襲ってくる睡魔に負けてしまった。
「きゅ…」
叱り、構ってくれると思ったのだろうか…
ものすごく寂しい声が聞こえた。
やっと静かになり、眠りにつこうとしたとき。
「やきゅ!やーきゅっ!」
何かが勢いよく、腹の上に飛んできた。
「っ……この」
目を閉じたままそれを捕まえ、布団の中に引きずり込もうとする。
「きゅきゅきゅっ…」
だが、相手も負けじと踏ん張っているようだ。
なかなか引きずれない。
仕方がないので諦めると、向こうからやってきてくれた。
「やきゅもきゅん!なにっ!?」
「…何がだ?」
右目を開け、その姿を確認する。
キスする寸前のような距離に吹き出しかけ、引いた。
「きゅ!」
そう訴えると、窓際にちょこんと移動する。
カーテンを開けたのか、その隙間から水蒸気が浮いたガラスが見えた。
「………」
寒さと眠さに布団から出たくはなかったが、晴香が引かないのを見て溜め息。
しぶしぶ起き上がり、布団を肩にかけたまま、窓際の晴香の元に移動する。
ベッドから降りなくて良いのが、唯一の救い。
冬の日の床は、畳でも冷たくて降りたくない。
「…どうした?」
小さな手で、窓についた水気を払い、窓の外を指さす。
「きゅ!」
「?」
その手が作り出した覗き穴から、外を窺う。
吐き出す息のせいですぐに曇り、手で水気を払った。
意外にも冷たく、すぐさま晴香の手を握る。
もう一度、窓の外を見た八雲が捉えたのは…
「………」
空から舞い降りる、白い白い雪だった…
「まちゅまろー…かな?」
「勝手に推測するな」
一人納得する晴香を引き寄せ、肩から掛けた布団を掛けてやる。
「あれは…雪、だ」
「ゆーき?」
ふわりふわりと、踊るように舞い降りる雪を、目で追っていた。
「…教えてなかったか?」
「きゅ」
こくりと頷き、窓の外の雪に手を伸ばす。
けれども、強風に煽られて飛んでいった。
「ゆきー!」
目をきらきらと輝かせ、バタバタと手足をばたつかせる。
ついでに言うと、尻尾と耳も。
「やきゅ!まど!まど、ひらけごま!」
「…窓を開ければいいのか?」
お望み通りに窓の鍵を開け、横にスライドさせた。
その刹那、今まで窓にぶつかっていた風が、顔面直撃。
「寒っ!」
慌てて閉めようとするも、それを防ぐように晴香が暴れる。
「きゅふーっ!もっきゅー!」
そして、窓を閉めようとしている八雲に気付き、腕に噛みついた。
「痛っ!」
その隙に腕から抜け出し、窓に駆け寄る晴香。
「…落ちるなよ」
まぁ、柵があるから大丈夫であろう。
「らじゃ!」
朝っぱらから元気な挨拶を耳に、八雲は再びベッドに倒れ込んだ。
「やきゅもきゅん」
それから、どれくらいの時間が経ったのだろう。
名前を呼ばれて目を開ければ、布団に潜り込もうとしている晴香。
「どうした?」
空からUFOでも降ってきたのか。
「ちゃむい」
一言だけ言うと、窓を指さす。
閉めようとしたのか、窓は少しだけだが閉まっていた。
「…まったく」
重い体を起きあがらせ、窓を閉める。
よく見てみると、水気が張った窓に落書きでもしていたのか…
何か絵が描いてあった。
「…なんだこれ」
だが、八雲にそれが何か、分かるわけなど無かった。
そんなこんなしている間に、晴香が膝の間に入り込んできた。
どこか甘えるように上目遣いで…
狙うような上目遣いは、あと十年早い。
「おちゃんぽ…」
「…その前に、その冷えた手を暖めないとな」
「きゅ!」
手を取ろうとしたが、その前に突き出される小指。
「指きり…か?」
「きゅん」
「はいはい…」
小さな指との指切りを終えた八雲は、手を取り欠伸を噛み殺した。
別に…眠いわけじゃない。
彼女の手を暖めるだけだ。
「やきゅ…おちゃんぽ…」
「まだ冷たいだろ」
猫も未確認生物も、布団で丸くなると実感した、八雲君なのでした。
END。
雪の日シリーズ、多分続くよ!
窓が開いているのではないかと疑える寒さに震え、暖を求めて丸くなる。
「きゅ」
何かにぶつかったかと思えば、子供用のサンダルみたいな音。
「………」
不思議に思った八雲が、布団の中を覗き込むと…
そこには、一匹の未確認生物がいた。
八雲の胸板に顔を押しつけ、寝間着であるジャージをしゃぶっている。
寒さに耐える八雲に比べ、ぬくぬくと心地良さそうな寝顔。
それが何だか悔しくて、ズルズルと晴香を枕元に運んだ。
しゃぶっていたジャージを離しただけで、起きる気配はまったくない。
「…鈍感だな」
裏返っていた垂れ耳を直し、寝顔をしばらく見つめた。
しゃぶるものが無くなった口が、阿呆みたいに半開いている。
夢でも見ているのか、時々小さく動く口。
「…何の夢を見てるんだ?」
顎の下を撫でてやれば、寝ているにも関わらず、うれしそうに笑った。
湯たんぽ代わりに抱きしめてみると、意外にも暖かい。
サラサラ髪に顔を埋めれば、花畑のような太陽の匂い。
「…あったかい」
「きゅぅ…」
心地良さそうな八雲に比べ、晴香は息苦しさに眉を寄せていた。
しばらくそうしていると、腕の中の晴香が身を捩り出す。
腕の力を緩め、顔を覗き込む。
とろんと酔っ払いのような眼差しに、やっぱり半開きのおちょぼ口。
「…おはよう」
「きぅ…きゅきゅ、もきゅう」
日本語を忘れてしまったのか、奇声を上げながら、ジャージに顔を埋めた。
「…ねむねむ……」
「もう少し寝るか…」
時計を確認すると、時刻は朝の五時前。
起きるのには、まだまだ早い時間。
それに…今日は休日だ。
寝坊をしたって、誰も怒らないだろう。
「…おやすみ」
「おやちゅ…」
み…を聞く前に、晴香の瞼は降りてしまった。
その後は、誰に起こされるでもなく、寝ようかと思った。
思ったのだが…
「ちゅきちゅきやきゅも、やきゅもきゅーん」
「………」
「ちゅーきー?」
「………」
「やーきゅーもーきゅん!」
「僕は眠いんだ!」
八雲は怒鳴り散らし、体の上に跨った晴香を見上げた。
構ってもらえない晴香は、拗ねたように両頬を膨らます。
目が覚めてしまったのだろう。
その瞳に、睡魔は見られなかった。
「きゅーっ!」
文句を言われるのを無視し、八雲は布団に潜り込む。
湯たんぽが無くなったのは悲しいが、先ほどまで晴香がいた場所はまだ温い。
そこに擦り寄るようにして、八雲は目を閉じた。
「ぎぅ…きーっ」
何やら吐きながら、体の上から退いてくれるのが分かる。
ベッドの上で跳ねているのか、ギシギシと軋む音。
本来なら叱らなくてはいけないのだが、襲ってくる睡魔に負けてしまった。
「きゅ…」
叱り、構ってくれると思ったのだろうか…
ものすごく寂しい声が聞こえた。
やっと静かになり、眠りにつこうとしたとき。
「やきゅ!やーきゅっ!」
何かが勢いよく、腹の上に飛んできた。
「っ……この」
目を閉じたままそれを捕まえ、布団の中に引きずり込もうとする。
「きゅきゅきゅっ…」
だが、相手も負けじと踏ん張っているようだ。
なかなか引きずれない。
仕方がないので諦めると、向こうからやってきてくれた。
「やきゅもきゅん!なにっ!?」
「…何がだ?」
右目を開け、その姿を確認する。
キスする寸前のような距離に吹き出しかけ、引いた。
「きゅ!」
そう訴えると、窓際にちょこんと移動する。
カーテンを開けたのか、その隙間から水蒸気が浮いたガラスが見えた。
「………」
寒さと眠さに布団から出たくはなかったが、晴香が引かないのを見て溜め息。
しぶしぶ起き上がり、布団を肩にかけたまま、窓際の晴香の元に移動する。
ベッドから降りなくて良いのが、唯一の救い。
冬の日の床は、畳でも冷たくて降りたくない。
「…どうした?」
小さな手で、窓についた水気を払い、窓の外を指さす。
「きゅ!」
「?」
その手が作り出した覗き穴から、外を窺う。
吐き出す息のせいですぐに曇り、手で水気を払った。
意外にも冷たく、すぐさま晴香の手を握る。
もう一度、窓の外を見た八雲が捉えたのは…
「………」
空から舞い降りる、白い白い雪だった…
「まちゅまろー…かな?」
「勝手に推測するな」
一人納得する晴香を引き寄せ、肩から掛けた布団を掛けてやる。
「あれは…雪、だ」
「ゆーき?」
ふわりふわりと、踊るように舞い降りる雪を、目で追っていた。
「…教えてなかったか?」
「きゅ」
こくりと頷き、窓の外の雪に手を伸ばす。
けれども、強風に煽られて飛んでいった。
「ゆきー!」
目をきらきらと輝かせ、バタバタと手足をばたつかせる。
ついでに言うと、尻尾と耳も。
「やきゅ!まど!まど、ひらけごま!」
「…窓を開ければいいのか?」
お望み通りに窓の鍵を開け、横にスライドさせた。
その刹那、今まで窓にぶつかっていた風が、顔面直撃。
「寒っ!」
慌てて閉めようとするも、それを防ぐように晴香が暴れる。
「きゅふーっ!もっきゅー!」
そして、窓を閉めようとしている八雲に気付き、腕に噛みついた。
「痛っ!」
その隙に腕から抜け出し、窓に駆け寄る晴香。
「…落ちるなよ」
まぁ、柵があるから大丈夫であろう。
「らじゃ!」
朝っぱらから元気な挨拶を耳に、八雲は再びベッドに倒れ込んだ。
「やきゅもきゅん」
それから、どれくらいの時間が経ったのだろう。
名前を呼ばれて目を開ければ、布団に潜り込もうとしている晴香。
「どうした?」
空からUFOでも降ってきたのか。
「ちゃむい」
一言だけ言うと、窓を指さす。
閉めようとしたのか、窓は少しだけだが閉まっていた。
「…まったく」
重い体を起きあがらせ、窓を閉める。
よく見てみると、水気が張った窓に落書きでもしていたのか…
何か絵が描いてあった。
「…なんだこれ」
だが、八雲にそれが何か、分かるわけなど無かった。
そんなこんなしている間に、晴香が膝の間に入り込んできた。
どこか甘えるように上目遣いで…
狙うような上目遣いは、あと十年早い。
「おちゃんぽ…」
「…その前に、その冷えた手を暖めないとな」
「きゅ!」
手を取ろうとしたが、その前に突き出される小指。
「指きり…か?」
「きゅん」
「はいはい…」
小さな指との指切りを終えた八雲は、手を取り欠伸を噛み殺した。
別に…眠いわけじゃない。
彼女の手を暖めるだけだ。
「やきゅ…おちゃんぽ…」
「まだ冷たいだろ」
猫も未確認生物も、布団で丸くなると実感した、八雲君なのでした。
END。
雪の日シリーズ、多分続くよ!
PR
この記事にコメントする