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「終わるまで、そこで静かにしてろよ…」

はい、突然ですが多分引越します!ついでに言うと、明日で多分一周年。
ブログからホームページにパワーアップします!
時間ははっきりきっぱりしませんが…
明日のいつか、ここら辺からリンク繋いでおきます。

使いにくいけれど、諦めてFCブログを使わせてもらうことにするよ、ワトソン君。
そのうち馴れると思うし…ねっ。
ちなみに、ここは残しておくんで安心して下さい!
だって、全作品移動するのがめんどくs…ごふごふ。

あ、全部予定なので信用しない方が良いですよ^^
明日、いつものごとく突然逃亡するかもしれませんし。
実は完成してないんDA☆
これから頑張って完成させてきます。
頑張る…私、頑張るよ!

アニーがいなくなりました。
今日から、我が家は三人です。
奴は、遠い遠い場所に行ってしまいました。

沖縄に行きましたよ、奴は^^
去年だったか一昨年だったかは、moggyさんの国。北海道に行ったのですよ。
北から南まで行ったのかぁ…私は本州から出たことが無い!


*御返事

>はとさんへ
いらっしゃゃぁぁあああああああああああいませ!!!お母様!(こら
何度言ったか分かりませんが、300000hitおめでとうございます!
キリ番踏めなかったのが悔いですが、次回への意思が燃えてきました!
どうぞどうぞ!あんなものでよろしければ、ガッツリ持ってっちゃって下さいなvv
気に入って頂けたようで、安心です!
はりゅかにしようかと迷ったのですが、はとさんの名前の由来でもある鳥…
というわけで、八雲と晴香の親子丼になったんです。
はとさんといえば、お母様ですからね^^
その辺りも意識してみました!この度は本当の本当におめでとうございます!!

コメントありがとうございました!


さて、昨日のつづきです。
一周年記念小説…明日までに完成するとこを祈る!(まだ書けてない人

きょうのはるか

「やーきゅーもー…」

「…呼び捨ては止めろ」

「……きゅん」

呼ばれた八雲は、恐る恐る目を開けた。

目の前には、不機嫌そうに口を歪め、何とも言いにくい眼差しの晴香。

「おちゃんぽ!」

「…まだ、手が暖まって…」

ぺちんと頬を叩かれる。

その手は、充分なほどに暖まっていた。

「…おちゃんぽ」

「……分かったよ」


こんな朝っぱらからなど、誰も散歩したくない。

しかも外は雪だ。

…でも、約束してしまったのだからしょうがない。


みるみるうちに輝く晴香を、最後に強く抱きしめて、八雲は起き上がった。



八雲から解放された晴香は、早速とばかりに準備を始めた。
眠い目を擦りながら、その姿を見下ろす。

押入れの奥に眠っていたポシェットの中に、タオルばかり詰め込んでいた。
…散歩に、そんなにタオルは必要ないと思う。

「…朝飯、コンビニで買ってくるか…」

壁に掛かったコートのポケットから、財布の中身を確認。
これだけあれば、大丈夫であろう。

「やきゅもきゅん」

「何だ?」

ジャージの袖を引きながら、何かを探すように辺りを見回す晴香。

「おやちゅ…」

「………」

言われて台所を漁ったが、出てきたのはあめ玉ひとつ。

「………」

明らかに不満げな表情を浮かべ、見上げてきた。

「…分かったよ。コンビニで何か一つだけ買ってやる」

「!」

「だから、早く着替えてこい」

「らじゃ!」

ご機嫌に尻尾を振り、ワイシャツが無造作に山積みになった部屋の隅に走る。
その中から、どんな基準でかは知らないが、一枚取り出す。

八雲も、出来るだけ綺麗なワイシャツを選び、ジャージを脱いだ。
シャツを着ているが、肌を撫でる冷気に身を震わせた。

「きゅー…」

ボタンを止め終わる頃、そんな声に気付く。
隣にいる晴香が、シャツを手にしたまま八雲を見つめていた。

着ている服のシワの多さから見て、まだ着替えていないのだろう。

「…一人で着替えられないのか?」

正直にこくりと頷いた。

「まったく…」

文句を言いながらも、結局は着替えを手伝ってしまう。
メディアでよく叩かれる、駄目親になりそうで、八雲は苦笑を浮かべた。



天気は雪。

ワイシャツだけでは寒いと思い、八雲は晴香にパーカーを羽織らせた。
耳を隠すためのニット帽を被せ、出来上がり。

「おちゃんぽー!」

パーカーの下で、尻尾が左右に揺れているのが分かる。
それに気付かないフリをし、玄関に向かう。

奈緒のおさがりの靴を履かせ、自らも靴を履こうとした。

「マフラーも…させた方が良いか」

ぽつりと呟いた八雲は、マフラーを取りに戻る。
その間晴香は、おさがりの靴でぴょんぴょん跳ねていた。

「奈緒の靴が欲しい」と言ったときの、叔父の顔は忘れられない。

マフラー片手に戻った八雲は、早速とばかりに晴香の首に巻き付ける。

「…少し、長すぎるか?」

二周巻いても、残りはまだある。

「きゅふ」

全てを巻き終えた八雲が見たのは、頭まで巻かれたマフラー…

「…やっぱり止めよう」

嫌がる晴香を無視し、マフラーを解く。

不機嫌そうに頬を膨らましていたが、ドアを開けた先の雪に、飛んでいった。

「きゃーうーっ!ゆーきー!」

「まだ朝の七時だ…静かにしろ」

アパートの外廊下を晴香の手を引きながら歩いた。
うっすらと積もった雪に、二人の足跡を残して…



「ゆーきー!」

いつもはコンクリートで黒い大地が、一晩にして真っ白に染まっていた。
雪のように目を輝かせながら、白い大地にしゃがみ込む。

恐る恐る積もった雪に手を伸ばすが、何故かすぐに手を引っ込めてしまう。

「どうした?」

並ぶようにしゃがみ、目線を合わせて見る。

「きゅ…きゅ」

八雲の手を掴むと、それを雪の上に押しつけた。

手袋も何もしていない裸手だ…

「!?」

その慣れない雪の冷たさに驚き、つい手を引いてしまう。
一体、こいつが何をしたいのか…理解できない。

「ちゅめたい?」

「…冷たいってもんじゃない」

首を傾げる晴香の手を掴み、雪の上に押しつけてやった。

「きゅっ!?」

目を白黒させながら、慌てて立ち上がる。
そして、じっ…と手を見つめていた。

「お返し…だ」

してやったり…ニヤリと笑い、晴香の頬をつつく。
いつもは暖かいその頬が、今日は冷たかった。

「ちゅ…ちゅーん!ちゅーん!した!」

赤くなった手を八雲に押しつけ、何やら訴えてくる。

「おてて、きゅーっ!」

「冷たかったか?」

「ちゅめかたっか…た!」

雪の冷たさに気付き、もう手を突っ込まないと思いきや。
ここは冒険者。いや、チャレンジャー。

再び雪に手を突っ込んだ。
驚いたように後ろに飛び、その手を見つめる。

「ゆきー…は、ちゅめたい…」

ニット帽に雪が積もるまで、それは続いた…


「…もう良いだろ」

いくら人がいなくても、ここで立ち往生するのは気が引ける。
満足したのか、駆けてきた晴香の手は…雪のように冷たかったか。

「…ほらみろ。こんなに冷えてるじゃないか」

小さな手に手を合わせ、暖めようとはぁ…と息を吹きかけた。

「やきゅもきゅんのおてて…ぽかぽかぬくぬく!」

「君が冷たすぎるだけだ」

ニット帽に積もった雪を払い、その体を抱き上げる。
厚着をしているため、いつもよりふわふわでもこもこだ。

まだ雪で遊びたがり嫌がるかと思ったが、反応は逆。
幸せそうに笑い、火照った顔に笑顔を浮かべた。

「だっこ!だっこ!」

「そうだな。これはだっこだ」

そう言うと、コンビニ目指して足を動かす。

「きゅ!」

何かに気付いたのか声を上げ、肩に積もった雪を払ってくれた。

「おかえち!」

「…どうも」

「きゅふー」

満足げに頷き、雪を払った肩に顎を乗せられる。

「あちあとだ!」

白い大地に刻まれた足跡を指さし、手をバタバタさせた。

振り返ってそれを確認すると、そこには確かに足跡があった。

周りには足跡は見られず、二人がこの道を一番に通った証。

「雪が降った日だけの…特権だな」

ポツリと呟いた八雲は、再び歩きだした。


白い白い、この雪道に。

二人分の、ひとつの足跡を残して。


「ぷきゅー…」

「?」

「……きゅー…」

「…寝てる」


まぁ、仕方ないか。

朝のお散歩なんて、初めてなのだから。



雪の日のお散歩は、楽しいと知った、晴香ちゃんなのでした。


END。



誰も踏んでいない雪を見つけると、つい踏みたくなる。
霜柱とか、氷が張った水たまりとか。
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無題
初めまして! いつも小説読ませて貰ってます、びゅさんです。 もう、刹那さんのはるかに癒されて…日課化してます^^
HPになさるんですか! また楽しみが増えました←
頑張って下さい^^

びゅさん 2009/03/06(Fri)02:37:54 編集
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