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明日はホワイトデーですね^^
ホワイトデーイブですね!!

我が家では、バレンタインデーと同じく、チョコを作っておりました。
ホワイトにちなんで、ホワイトチョコと抹茶チョコ。
ノーマルは作らなかったよ!さて、ここの辺りは日記に書くからおいといて…

八雲だったら、どんなお返しをするんでしょうかねぇ〜♪
どんなのをあげて良いか分からず、デパートで悩むに100賭けます。
ぬいぐるみ系か、ブランド系で悩みそうです^^

そういえば、今年は逆チョコなるものが流行りましたが…
今年は、逆ホワイトデーなるものなんでしょうかね?
女の人から、お返しをするの…かな?
よし、ネタげちゅ。

今年は、バレンタイン&ホワイトデーが土曜日だったため…
貰える分が少ない人が多かったみたいですね。
現に、私の近くに二人程います。


サラリーマン

バレンタインから一ヶ月後…

から、数日ほど前に戻った日。






八雲は、寝室で腕を組んで唸っていた。

今夜は襲おうか…なんて野望なことを考えているのではない。

…まぁ、たまに…考えたりもするけれど。
今日は襲う…というより、成り行きですると思うし。


そんな八雲の手にあったのは、一枚のデパートの広告…



「良い湯だった〜」

鼻歌混じりの歌が聞こえたのと同時に、寝室の戸が開く。
顔を上げた八雲が見たのは、風呂上がりの濡れた髪を拭きながら歌う晴香。

「…おかえり」

どこから?…風呂場から。

「ただいまっ!」

嬉しそうに笑い、八雲の隣に腰を下ろす。

明日は休日…

その辺りを察した晴香が、構わずにすり寄ってくる。
腕に腕が絡められ、柔らかいものがふに…っと触れた。


翌日が平日時ならば、こうも嬉しそうに笑ってすり寄っては来ない。

…晴香の方も、気を使ってくれているのだろう…

それは有り難いことではあったが、八雲にとっては少し寂しくもあった。


甘えてくるのは、休日の前日である金曜と土曜だけ。

…少し、少なすぎる。


「?…どうしたの?」

「いや、何でもない」

彼女と一つ屋根の下で暮らすようになってから、無表情の面が緩み始めている。

「…なに見てるの?」

慌てて表情を引き締め、八雲はデパートの広告を見せた。

「ホワイトデー…?」

広告にどどんと大きく書かれたのは、“ホワイトデー”の文字。


数日後の金曜日。

それは、バレンタインのお返しをする日…


「会社の同僚に…返した方がいいと思って…」

晴香の眉間に、不似合いな深いシワ。

「…それで?」

これ以上言わない方がいいかと思うも、晴香から聞かれては答えざるを得ない。

「明日…買いに行こうと…」

「で?」

「それで…どんなのを買えば良いか…と思って…」

段々と小さくなっていく声。
自分でも情けないと思いつつも、声が大きくなることはない。

「…で、見てたの?」

「………」

とうとう声も出なくなり、こくりと黙って頷いた。

「ふーん…」

興味が無いと言ったような返事だが、眉間のシワは未だに無くならない。
パサッ…と、ベッドサイドの棚に置き、一人布団に潜っていく。

「…おやすみ」

その声が、背中が、やけに小さく見えて、どこかに行ってしまいそうだった。

先ほどまで甘えてくれていた分、突き放されたかのような時の寂しさは強い。


話すんじゃなかった…と後悔を胸に、八雲も寝ようと布団に潜る。

今夜は抱くことも、じゃれて寝ることも出来ないと思うと、溜め息が出た。

「…私も…行くもん」

「え…」

まさかの発言に、最初は耳を疑った。

「私も、行くんだから…」

振り返るより先に、背中に何かがぶつかってきた。

「八雲君が、私以外の女の人に何か選ぶの……禁止だもん」

その“何か”を確認する暇もなく、次なる爆弾投下。

ハンマーか何かで殴られたんじゃないかと疑うくらい、頭がクラクラとした。
次の瞬間、自分の身体ではないみたいに、身体が動いた。

目の前には、理解しきれていない顔の晴香。
それから、少しシワの寄ったシーツ。

「禁止って…誰が決めたんだ?」

「わ、私だもん!私以外に、八雲君を縛り付けるのも、きんっ…!!」



それからの記憶は、惜しいことに正直余り無い。

本能のままに動いて、一週間分を晴らさせてもらった。

ただ…時々見せる表情が、やっぱり拗ねていた…


…それも、その時ばかりは誘発材となってしまったのは…

…黙っておこう。






翌日のお昼を過ぎたころ。

八雲と晴香は、夫婦睦まじく買い物に出ていた。


近所のスーパーではなく、電車で数十分の隣街にあるデパートまで…



デパートの地下。


「………」

晴香は先ほどから不機嫌であった。
それは、隣で歩く八雲にまで、ヒシヒシと伝わってくるくらいに…

ちらりと様子を窺った晴香は、頬を膨らまして、不機嫌と頬に書いてある。

そんな晴香を見て、八雲は隠れて溜め息を吐いた。


不機嫌なのには、理由があった…

昨日、無理にやってしまったのもあると思うが…

一番の理由は、襲ってしまった原因でもある、ホワイトデーについて…



「…やっぱり、僕が選ぶから…君はベンチにでも座っててくれ」

堪えきれず、そう口にする。
けれども、返ってきたのは首を横に振る行為。

口を聞いてくれない辺り、晴香の怒りがヒシヒシと伝わってくる。
いや…この場合、嫉妬心であろうか?

「八雲君…そんなに自分で選んだの、あげたいんだ…」

「そ、そういう意味じゃない!ただ…君も疲れてるだろうし…」

本当の理由は、これ以上彼女を悲しませたくない。

「疲れさせたのは、どこの誰だったかしら?」

その言葉を聞き、八雲は背中に嫌な汗を掻くのを感じた。

「私が、ぜったいに選ぶんだから!」

そう宣言すると、晴香は一人スタスタとデパ地下の奥に進んでいく。
八雲は、慌ててその後を追いかけた。


明日には、機嫌が治っているのを信じて…





そして、ホワイトデー前日。

今年は、バレンタイン共々、休日のため…
貰うのも返すのも、前日である13日に行われる。


「…じゃ、行ってきます」

「………」

いつもなら、満面の笑みプラス、キスをせがんで来るものの…

本日…いや、今週中は一度も無かった。

不機嫌そうに頬を膨らまして、ちょこんと玄関に立つだけ。

そのため、今週はやけにスキンシップ率が低い。
そして、それが原因で、僕は色々と堪えきれないでいた。

仕方ないと溜め息をつき、ドアノブに手をかける。

「いって、らっしゃい…」

ぼそりと聞こえた声に慌てて振り返ると、そこには肩を落とした晴香が一人。


その姿が、子供みたいに小さくて、赤子みたいに弱々しくて…

自然と胸に引き寄せていた。


胸の中の晴香が、驚いたように眼を見開き、頬を染めていた。

髪に顔を埋めようとしたが、伊達眼鏡のせいで埋められない。
苛立ちを感じ、不器用に眼鏡を取ると、すぐに胸ポケットにしまう。

その隙に逃げようとしていた晴香を捕まえ、玄関の壁に押しつけた。

そして、晴香の表情を見る前に、朝っぱらから深いキスをした。
眼を白黒させる晴香を薄目で楽しみながら、コトを進める。

晴香の足の間に足を入れ、ぐいぐいと攻め立てて行く。

いつの間にか、鞄は床に放られていた。

「ゃっ…」

服の中に手を入れると、さすがに身を捩り、拒絶を表す晴香。

正気と、通勤前ということを思い出した八雲は、しぶしぶ離れる。
けれども、腕の中からは逃がさない。

いつの間にか荒くなっていた呼吸を整え、目線を合わせた。

「僕が愛してるのは…晴香だけだ」

今にも泣き出しそうな晴香を見て、なるべく安心させるように言う。

「だから、安心しろ」

「…んっ!」

許してくれたのか、ボロボロと涙をこぼし、胸に飛び込んできた。
小さく震える背中を見て、罪悪感を感じながらも撫でてやる。

邪魔な眼鏡が無いおかげで、肩に顔を埋めることが出来た。

「でも…それが伝わっていなかったみたいだな…」

甘い吐息とともに、赤い耳に囁く。
ぴくんと晴香が跳ね、僕の中の何かが震えた。

恐る恐る顔を上げた晴香に笑みを見せ、低い声で囁いた。

「今夜は、みっちり躾てやるから…覚悟しろよ?」

このままでは、仕事に行けなくなると悟り、床に落ちていた鞄を拾い上げる。

そして、限界が近付いてきている理性を整え、ドアノブに手をかけた。

そのとき、肩が重くなり、頬に柔らかいものが触れた。

「…いってらっしゃいっ!」

「…行ってきます」

なんとも言えない苦笑を浮かべ、八雲は家を出た。



晴香が手を振るのを確認してから、駅に向かって走った。


遅刻しないように…

身体の火照りを冷ますように…



END。



リーマン八雲…頑張って堪えてます。
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