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婿入り探偵八雲の略。
むこたん…なんかかわいいぞ!

それよりも、このシリーズはパロで良いのかしら?
パロというよりも、パラレルだけどね!
…ま、いっかな!

婿入り探偵書く為に、五巻と七巻読み返してました。
八雲は…恵子さんと一裕さんのことをなんて読んでるんでしょうねぇ…
晴香に対してだと「君の母親〜」とかですが…本人に「君の母親」はないですし。

婿入りってことは(パロでね)お義母さんになるわけだから…お義母さん!?
お義母さんって呼んじゃって良いんですかね!?
いや…あの恥ずかしがりや八雲(略して恥ずかしがり八雲)ですし…
うーん…迷いますねぇ…

ついでに言うと、五巻で出てきた二階の部屋というのは…晴香ちゃんの部屋…なんですかね?
一度、間取り図とか見てみたいですね!隠れ家とか晴香ちゃん家とか…
…やっぱり、ファンブック的なものが欲しいですね!全身像とか、身長とか書いてあるの!

一番気になるのは、一心さんち!(現後藤さんち)
お寺の家なんて、滅多に行けませんし…
うーん…気になる気になる。


へへっ、さてさて。上で言った通りに婿入り探偵の時間です。
むこたんむこたん。

婿入り探偵八雲

「ただいま!」

「………」

「あら、意外と早く着いたわねぇ」

「………」


久しぶりに帰った家だというのに、玄関を包む空気は、重たいものであった。

その空気を生み出す原因は、睨む一裕と逃げるように目をそらす八雲…


「お、お父さん?」

「…なんだ」


話しかけても、視線は実の娘には向かない。

婿入りした…小沢八雲に釘付けだ。

…あまり良い意味じゃなくて。


「八雲君、そんなに見られると恥ずかしがり屋だから…」


誰が恥ずかしがり屋だ、というツッコミを期待したが、返事は皆無。


「…ここで働くなら、恥ずかしがり屋は克服しないといけないだろ」

「でも…」

「………」


こちらに向けられた八雲の眼差しは、「助けて」と訴えていた…





晴香の部屋に荷物が届いてるから、整理してきなさい…


そんな母の救いの言葉をもらった二人は、逃げるように階段を上がっていた。
しょんぼりと、珍しく落ち込んだ八雲の手を引っぱるように。

話しかけてやりたかったが、両親が聞き耳を立てているような気がして止めた。

一刻も早く、八雲を助けたい…

ただ一心にそう願い、二階にある自分の部屋に駆け込んだ。


「はぁ…」

部屋に入ると、まるで電池が切れたかのように膝をつく八雲。
それから勢い良く、前乗りに倒れた。

「だ、大丈夫?」

部屋の戸を閉め、八雲に駆け寄る。
俯せに倒れた八雲は、小言を言いながらやっと起き上がった。

その間に、部屋の窓を開けに行く。


家を出て、使われなくなった私の部屋…

掃除が行き渡っているおかげで、それほどこもった空気ではない。
だが、外の空気には敵うものはなさそうだ。


「うーん…空気がおいしーっ」

大きく息を吸い込み深呼吸。

半開になっていた窓を全開に開け、部屋を見渡す。

「…この部屋で…寝泊まりするのか?」

同じように部屋を見渡した八雲が、そう口にした。


六畳敷かれた畳の部屋…

タンスと机と押し入れと…それから、ちゃぶ台が置かれた部屋。
部屋の隅には、ボストンバックとダンボールが数箱だけ。

私がいない間、物置化していたであろう部屋は、不気味なほどに綺麗だ。

前言撤回…
いつも綺麗にしてたのではなく、前日に慌てて掃除をしたのであろう。


「離れだと思うから…安心していいよ?」

しゃがみ込んで目線を合わせたら、頬を赤く染め、気まずそうに逸らされた。


八雲が婿入りしても、新婚であることには変わりない。

夜だとか…心配な面が多々あるのだろう。

それは私も一緒だ。

一度もしたことないならまだしも…恋人時代に何度もした。


互いに知ってしまったのだ。
求め合うことの心地よさを…


それに、あの母のことだから…夜な夜な聞き耳を立てているに違いない。


「やって…いけるかな…」

溜め息混じりに吐かれた弱音に、晴香は珍しく整った八雲の髪を撫でた。


ここに来る前に、一生懸命に整えていた姿を思い出す。

父に嫌われないように…八雲なりに頑張っていたのだろう。


「…どうしちゃったの?後ろ向きになっちゃって…」

足の間に入り、八雲との距離を縮める。
後ろに退こうとしているのに気付き、背中に手を回した。

「…別に」

後ろに逃げられなくなり、続いては顔を背けられる。

「言いたくないなら言わなくて良いけど…」

「………」

目を反らしたまま、こちらを見ようともしない。
溜め息を吐き、仕方ないと、勢い良く八雲の髪をぐしゃぐしゃにした。

「なっ、何をするんだ!」

晴香の手を払い、慌てて手で髪を解かす。
らしくないその行動に、自然と八雲の身体を引き寄せた。

「っ!?」

ぎゅーっと抱き締めて、肩に顔を埋める。

とくんとくんと、普段より早い八雲の鼓動に、苦笑を浮かべた。
その鼓動を落ち着かせるように、子供をあやすように背中を優しく叩く。

「八雲君は、八雲君らしくしてればいいんだよ?」

ちらりと見上げた八雲は、耳まで真っ赤に染まっていた。
気のせいかその言葉を聞いて、堅かった表情が柔らかくなった気がした。


その表情を、もっと柔らかくしてあげたくて…

ちゅ…と、唇にキスを落とした。


「八雲君は、八雲君らしくしててくださいっ」

「…はい」


こういうのは、言ってから恥ずかしさが湧いてくるのを思い出した。
気付いてからでは遅く、みるみるうちに顔が熱くなる。

真っ赤な顔を見られるのが恥ずかしくて、八雲の肩に顔を押しつけた。

「………」

恥ずかしかったのは八雲も同じらしく、こちらも肩に顔を埋めてきた。

すりすりされると、くすぐったくて身を捩る。

「くっ、くすぐったいよ〜」

「…我慢しろ」

「もうっ」

幸せに緩みきった顔を上げ、八雲の背中を撫でてやった。

すると、何故か擦りよるのを止める。
そして、強く強く抱きしめられた。


まるで…晴香だけを頼るかのように…


「何かあったら…いつでも言ってねっ!」

「…ん」


小さく頷いたのを機に、眠ったみたいに大人しくなる。

そんな八雲を、晴香は母親のように抱きしめ続けた…





「晴香〜、忘れ物があった…」


聞き馴れた声とともに、襖が開く音…

おそるおそる顔を上げると…
そこにはダンボールを持ち、目をまん丸くさせた恵子の姿…

「…あらあら」

部屋の中の二人を見て、見開いていた目を、糸のように細めて笑った。


明らかに…何か勘違いしている…


「ち、違うのお母さん…」

肩を押して離そうとしたが、八雲は離してくれない。
髪から覗いた首が、真っ赤に染まっているのが確認出来た。

「何が違うの?仲がいいのは良いことじゃない」

ダンボールを床に置き、口元に手を当てる。
…緩みきった口を見せないために。

「ぜ、絶対に勘違いしてるでしょ!」

「思ったよりも早く孫が見れそうね〜」

そう言うと恵子は、「頑張ってね」なんて意味の分からないことを言って…
部屋を出て行った。

気まずい空気を、部屋に残して…





「や、八雲君…」

「…なんだよ」

「遅くなりすぎると、勘違いされちゃうから…下、行こ?」

「嫌だ!」

「嫌だじゃなくってね…」

「あんなとこ見られて……行きたくないっ」

「行きたくないじゃないの!」


八雲の引きこもりは、もうちょっと続いた…



END。



ヘタにラヴイチャ出来ない二人^^
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コメント
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無題
お久しぶりです。。TOMOです

絶対恵子さんは、お父さん報告しちゃいますよねーニヤニヤ

お父さんとの気まずい雰囲気が・・・倍増!?しちゃうのか!!

続き気になる~~
頑張って書いて下さいね☆☆
TOMO 2009/03/29(Sun)17:37:35 編集
フフフ~ン♪
お久しぶりですw光と影ですw

このパラレル八雲のか弱さにキュンとなりますね

って男の私がなったらまずいな・・・
晴香がちょっと男らしい感じがしますね。
この続き楽しみにしていますw
頑張ってくださいね
光と影 2009/03/29(Sun)18:52:31 編集
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