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噛んでちゅーすることですよ!
他意は無いんだからね!!

八雲はキスが上手で、晴香はヘタですよね!きっと!!
最初の頃は二人とも初心で、あわあわしてるんでしょうが…
気付いたら、八雲だけ成長していると言う^^

でも時々、八雲がヘタで晴香が上手…とか考えちゃうんだ。
そしたら絶対に噛みますよね!(八雲が
キスマーク残せずイライラしちゃって、かぷーって噛みそうです。かぷちゅなお話大好きです!!

そんな語りをした後ですが…今日のお話は、晴香がキスヘタな話^^
いつか、八雲がキスヘタな話も書きたい…

恋人設定

「んっ……ふぅん…」

あっつい熱いキスの狭間に漏れる声。


恥ずかしくって、どうにか抑えようとするのだけれど…

まるで、呼吸をするのと同じように声が漏れてしまう。


「はっ…うぁ…」


唇が離れ、酸素を求めて大きく息を吸う。

夜の冷たい空気が、肺いっぱいに広がった。

吸った空気を吐き出そうと思った途端、首筋に触れたモノに息を飲んだ。

再び漏れそうになる声を抑え、唇を噛み締める。


けれども…


「ひゃうんっ!!」


首に、痕が残るほどのキスには、声が抑えられなかった…





皆が寝静まった、暗闇に包まれた深夜。

ベッドサイドに置かれた卓上ライトが唯一の明かり。


八雲の腕の中に抱かれた晴香は、ぼんやりとその光を眺めていた。

シャツを着ているために、そんなには寒くない。
…八雲が普段着ている、白色のワイシャツを。

そのため、後ろで抱きしめてくれている八雲は、何も身につけていない。

というよりも、互いに抱き合ってからそのまま…
と言った方が正しいかもしれない。


「どこか…体調が悪いとこはないか?」

抱きしめる手を緩め、耳元で訪ねる八雲。
鳥の巣みたいな寝癖がくすぐったくて、身を捩った。

「うん…私は大丈夫だよ」

顔を見るのが恥ずかしくて、胸の前で握る手を見下ろしながら返す。

「それなら……良い」

困ったように返ってきた言葉に、小さく笑った。
だが、晴香の“気”は、すぐに別のものに移る。

だぼだぼのシャツの袖を捲り、手の甲を見つめる。
続けて、シャツのボタンが全開に開いた胸元に…

八雲はそれに気付かず、腕の中に甘えるばかり。
すりすりと擦り寄っては、2ラウンド目を誘うように腰を押しつけていた。

それに気が付いた晴香に、すぐさま止められてしまったが…





「…八雲君って、本当に私がはじめてだったの?」

しばらくしてから、晴香はふと疑問に思ったことを口にしてみた。

すると、背中に感じる八雲の動きがぴたりと静止。

不思議に思い、振り返ってみると…
眉を寄せて、これまた不思議そうな顔をした八雲と目が合う。

「な…なに?」

「なに?じゃないだろ」

可笑しなことを言った覚えなど無いのに、頬を抓られた。

「いひゃいいひゃい!」

慌てて八雲の手を振り払い、抓られた頬をさする。
ひんやりと冷たい手が、今はちょうどよかった。

「馬鹿が馬鹿な質問をするな」

「馬鹿馬鹿言わないでよ馬鹿!」

「いいや、君は馬鹿だ」

「ち・が・い・ま・す!」

「…なら、何故あんな質問をする?」

顎に指を掛けられたかと思えば、ぐいと上を向かされる。
ベッドサイドの光に反射し、鈍く輝く赤い瞳。


どんな赤、色よりも…

どんなものよりも綺麗な色…


その瞳に見つめられると、自然に頬が火照った。

「あの…えっと……」

いつまでも見つめていたい。
けれど、その瞳で見つめられると何も考えられなくなってしまって…

つい、目をそらしてしまう。

「はっきり言え」

「うぅっ…」

ちらりと、八雲を見上げた。

口をへの字に歪めて、不機嫌モード真っ盛り。


そりゃそうだ。

“はじめて”なんて聞かれたのだから。


「その…八雲君、私がはじめてだったんだよね?」

「あぁ、そうだ」

「………」

ここまでハッキリ言われると、逆に調子がずれる。

「…それがどうした?」

身体の下に手が滑り込んだかと思いきや、ごろりと半回転。
気付いたときには、八雲の胸板が目の前にあった。

晴香の胸とは違い、雪のように白い胸元が…

「早く言わないと、無理にでも吐かせるぞ?」


「なんでそんなに、キスが上手なんだろ…」


思ったことと、訪ねられたことに対する解答が重なり…

ついうっかり、口に出してしまった。


「キスが…?」

「あ!な、なんでもないっ!」

口に出してしまったことに気付き、慌てて布団に潜ろうとする。
けれども、八雲の手が脇に回り、高い高いをするように引きずり出された。

「なんだ?キスがうまいって」

「うぅっ…」

ぐいっと顔を近付けられ、目を逸らそうとする。
だが、両頬を包むように両手で挟まれ、強制的に目を合わされた。


「ほら…正直に言ってごらん?」

これは、いったい何のフェロモンなのか。

情事中にも、自然と発せられているそれに…

「わ、私から八雲君に…キスマーク、付けたこと無いなって…」

嘘は付けない。


「なるほど、な」

そう言うと、八雲は自らの身体と晴香の身体を交互に見つめていた。
晴香もそれに吊られるように、二人の身体を見つめる。


お互いに白い身体…
下手したら、八雲君の方が白いかもしれない。

そんな晴香の身体に浮かぶのは、赤い小さな斑点。
赤い花びらにも見えるそれは、八雲が残したキスマーク。

腕や胸や足や鎖骨やら…

数えるのも嫌になるくらいの花びらが、晴香の白い身体に描かれていた…

それに比べて八雲は、普段通りの驚きの白さ。

私が残した痕といえば、堪えるときに付けてしまった爪痕だけ…


「…確かに、キスマークを付けられたことがないな」

目の前の八雲が、苦笑を浮かべて笑う。
しょぼんと肩を落として落ち込んでいると、ぎゅっと抱きしめられた。

「!?」

「キスマーク…付けてみろよ」

ぼそりと、吐息とともに耳元で吐かれた言葉。

「で…でも…」

「これは練習だから…な?」

髪を撫でるように解かれ、晴香は息を飲む。

「………」

そして、それに吊られるように、鎖骨にキスを落としてみた。

ちゅ…と吸ってみる。
痕が残っているのか見るのが怖くて、目を強く瞑った。

「…上手だ」

行為中、優しい声で褒められ、身体が震えた。


しばらくキスを続け、晴香はゆっくりと離れる。
そして、ぎゅっと強く瞑った目を開けた…


八雲の鎖骨には…

「…ない」

キスマークが残っていなかった。


「き、気にするな…」

せっかく八雲がチャンスをくれたというのに、キスマークを残せなかった。
悔しさというか、悲しさというか…

「僕は僕。君は君…なんだから。君のペースで覚えていけばいいんだ…」

今の晴香にとって、八雲の励ましも“見下し”にしか聞こえなかった。

「うーっ…もう!」

半ば自棄になった晴香は、勢い良く八雲の肩に噛みついた。

「っ!?」

噛みつかれた八雲は、突然のことに目を白黒させるばかり。
だが、痛みに目を覚まし、晴香を剥がそうと頑張っていた。

けれども、晴香は離れることを知らず、逆に噛みつく力が増していくばかり。


「っ…い、痛い!痛いっ!」


「うぅーっ!」


その日、晴香の身体には赤い花びらが…

八雲の身体には、赤い噛みつき痕が残ったそうな…



END。



かみちゅ!
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