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母の日ですね〜!
英語だと、まざーずでい…で合ってるのかな?
今年はですね。前日に行ったジブリ美術館でストラップ買ってあげました!
丁度、花の飾りも付いたので^^
喜んでもらえて、本当に良かったです!
でも、マミーにお土産を買ってパピーに買わないのは性に合わず(?)
でもって、パピーに買ったらアニーにも買わなくちゃ!って思ってしまい…
そんなこんなで、6000円を使ってしまいました。
自分のもの、半分以下しか買えなかった^^
さてさて、母の日なお話。
ツンデレを目指してみましたが、なんか違う。
新婚設定
英語だと、まざーずでい…で合ってるのかな?
今年はですね。前日に行ったジブリ美術館でストラップ買ってあげました!
丁度、花の飾りも付いたので^^
喜んでもらえて、本当に良かったです!
でも、マミーにお土産を買ってパピーに買わないのは性に合わず(?)
でもって、パピーに買ったらアニーにも買わなくちゃ!って思ってしまい…
そんなこんなで、6000円を使ってしまいました。
自分のもの、半分以下しか買えなかった^^
さてさて、母の日なお話。
ツンデレを目指してみましたが、なんか違う。
新婚設定
晴香は、八雲と一緒に後藤家…旧、斉藤家にいた。
いや、それよりも“ある二人”に会いに来た。
…という言葉が、一番しっくりくるかもしれない。
灰色の四角い石で、目を瞑り両手を合わせて黙り込む八雲。
そんな八雲の後ろで、晴香はぼんやりと四角い石に刻まれた名前を眺めていた。
八雲の、晴香の姓が刻まれた四角い石。
私には見えないが、ここには梓さんと明美さんがいる。
それと、一心さんも。
5月10日……
五月の第二日曜日である今日は…
母の日だから。
春の風がふわりと吹いた。
それが合図かのように、八雲が静かに顔を上げた。
「随分と長い立ち話だったね」
「…最近、会いに来れなかったからな」
風に舞う寝癖だらけの髪を、無造作にガリガリと掻き回す。
普段と同じような姿だけれど、微かに頬が赤いのに気が付いた。
「どんな報告してたの?」
「………」
返答に困っているのか、振り返らずに頬を掻く。
八雲の隣に並び、顔を覗き込もうとする。
だが、そう簡単には顔を覗き込むことは出来なかった。
「…もしかして…変なこと報告してないわよね!」
「君のドジっぷりは、全部語りきれなかったよ」
「なっ!そっ、そんなにドジしてないわよ!」
「してるじゃないか」
やっと見せてくれた顔は、ニヤリと意地悪く笑った顔だった…
「もう!ばかっ!」
わき腹をつついてやると、お約束のようにぴょんと跳ねる。
八雲に睨まれたものだから、目を瞑って両手を合わせた。
「八雲君はいっつも、意地悪ばっかしますっ!」
「こいつはいっつも、トラブルを拾ってきます」
「真似しないでよ!」
「してない」
そう言うと、ポケットに手を突っ込み、ひょいと逃げる。
「逃げないで!」
慌てて追いかけるも、その背中に追いつくことができない。
「逃げてない。暗くなってきたから帰るだけだ」
「……もうっ!」
追い付けないこと減らず口に自棄になり、晴香は八雲の背中に抱きついた。
バランスを崩した八雲が、前のめりに倒れ掛ける。
「っ……」
何かを言いたげに睨まれるが、晴香は気にせず、八雲の背中から離れない。
今になって抱きついたことが恥ずかしくて、顔が焼けるように熱くなる。
顔を上げることが出来ず、八雲の背中に顔を埋め続けた。
「君はな…」
顔の熱が収まる頃に、深い溜め息とともに聞こえたそんな声。
恐る恐る顔を上げてみると、こちらを見下ろす黒と赤の瞳。
夕日に照らされたその瞳は、とても綺麗であった。
「……?」
そのとき、何かに気が付いたのか顔を上げる八雲。
夕日になのか、眩しそうに目を細めていた。
「………」
晴香は八雲からそっと離れると、その視線の先に目を向けた。
そこには、灰色の…
夕日に照らされて、オレンジに輝く四角い石があった。
「…いたのか」
吹いた風に、かき消されそうな小さな呟き。
晴香には見えないが、確かにそこには人がいた。
何か話しているのか、黙り込む八雲。
遠くで聞こえたカラスの鳴き声が、日が沈むのを知らせる番人の声に聞こえた。
「…まったく」
微かに笑い声が混じって聞こえた、八雲の声。
見上げてみると、八雲が苦笑を、ヘタな微笑みを浮かべていた。
「ほんと、困った奥さんをもらったよ」
「え……私のこと話してたの!?」
まさか自らが話の種になっていたとは思わず、八雲の腕にすがる。
だが、晴香を振り払うように八雲が歩き出す。
「ね、ねぇ!なに話してたの?」
慌ててその背中を追いかける。
「何だろうな」
「私の話だったなら、本人にも話しなさいよ!」
「……内緒」
やっと追いついた八雲がヘタな笑みを浮かべていて…
赤く染まっていたのは…
夕日のせいだろうか。
その答えを知るのは、八雲と…
二人の母親だけ。
オレンジ色の四角い石と、二人の母親と…
赤いカーネーションが、一組の夫婦の背中を見届けた。
「あ、お醤油切れちゃった」
台所に立つ晴香は、空のボトルを見て呟いた。
しばらく悩んだ結果、八雲がいるリビングに向かった。
「八雲君、ちょっとお醤油買ってきてくれる?」
新聞を読んでいた八雲は、眉にシワを寄せて顔を上げた。
その頬に、油性マジックで“嫌だ”と書いてあったように見えたのは気のせい。
「お醤油ないと、八雲君が大好きな肉じゃが作れないよ!」
「………」
少し惹かれたらしく、への字に歪んだ口がほどけた。
次は何を出しにしようか考えていたとき。
何を思ったのか、ゆっくりと立ち上がる。
「…醤油だけで良いのか?」
ハンガーに掛かっていたコートから財布を出し、中身を確認する八雲。
「うんっ!」
大きく頷いた晴香は、せめてものお礼と、コートを着せるのを手伝った。
いくら暖かくなってきたからと言って、暗い暗い夜はまだまだ寒い。
「じゃ、いってらっしゃい!」
「…いってきます」
玄関で八雲を見届けた晴香は、緩みきった自分自身に喝を入れた。
八雲が帰ってくる前に、他に出来ることをやっておこう。
あとは、肉じゃがに味付けをすれば完成だ…
そのとき、ナイスタイミングで鳴るチャイム。
「はーいっ!」
エプロンを外し掛けた手を離し、玄関に駆ける。
晴香が玄関に辿り着いたときには、八雲はもう部屋に上がっていた。
一番に“おかえり”を言おうとしけれど、それはどこかに吹っ飛んだ。
「そ…それ…」
目をまん丸くさせた晴香は、八雲の顔と八雲の腕に抱かれたそれを凝視した。
「母の日…だろ?」
「それはそうだけど…」
八雲の腕には、数え切れない数のカーネーションの花束があった。
一本一本の花が、まるで一つの大きな花に見える。
何か言おうとする前に、それを押しつけられ、手にしざるを得ない。
その重たさに、一瞬足がフラついた。
「私…八雲君のお母さんじゃないよ?」
フラつく足をどうにか立て直し、対応に困って八雲を見上げる。
「………」
八雲も困っているのか、目を逸らして髪を掻き回している。
「母の日…だろ」
「う、うん」
「だから……君に」
ぼそぼそと聞き取りにくい声で、言葉を繋いでいく八雲。
何故かはわからない。
「でも、私…八雲君のお母さんじゃないよ」
何故だか分からないけれど、目頭が熱くなってきた。
「……未来の…」
「え…」
「未来の、僕らの子供の母さんだろ?」
零れた涙は、頬を伝って赤い花びらに落ちた。
泣いていることに気が付き、晴香は慌てて俯く。
「なによ。このカーネーションの数は」
「…店にあったの、全部買ってきた」
「八雲君、ばかでしょ」
「馬鹿でも良いから…君に渡したかったんだ」
「あーあー。とうとう八雲君に私の馬鹿が移っちゃった」
「付き合った時点で、馬鹿が移ることは覚悟してたよ」
「じゃ、私の馬鹿。全部八雲君が引き取ってね」
「…仕方ないから引き取ってやるよ」
「………。…ありがと」
「何か言ったか?」
「ばか八雲って言ったの!」
顔を上げた晴香は、唾が飛ぶ勢いで叫んでやった。
叫んだおかげで、涙がからっからに乾いてくれた。
「それで、お醤油は?」
「あ……」
ポカンと宙を見上げ、頬をポリポリと掻く。
そして、苦笑を浮かべて晴香を真正面から見つめた。
「…忘れた」
「買ってきてちょーだいっ!」
両手が花束で塞がっているため、花束でぐいぐい背中を押す。
「わ、わかったから押すな!」
「十分以内に帰ってこなかったら、許さないからね!」
その言葉を聞き、八雲は珍しく走って行った。
ガチャンと寂しく閉まったドアの音。
「まったく…」
溜め息を吐き、カーネーションの花束を見下ろす。
「こんなの、花瓶に入り切らないよ…」
ポツリと呟き、カーネーションの花束を抱きしめた。
ふわりと匂ったのは、花の良い香り。
花屋にある花を全部花束にするなんて、物語の中だけかと思っていたが…
こんな身近に、居たなんて。
「…やくもくんのばか」
でも…
大好きだよ。
「ありがとう」
END。
八雲は不器用なんで、そう言う王道だけど人がやらないようなことをやりそうです。
いや、それよりも“ある二人”に会いに来た。
…という言葉が、一番しっくりくるかもしれない。
灰色の四角い石で、目を瞑り両手を合わせて黙り込む八雲。
そんな八雲の後ろで、晴香はぼんやりと四角い石に刻まれた名前を眺めていた。
八雲の、晴香の姓が刻まれた四角い石。
私には見えないが、ここには梓さんと明美さんがいる。
それと、一心さんも。
5月10日……
五月の第二日曜日である今日は…
母の日だから。
春の風がふわりと吹いた。
それが合図かのように、八雲が静かに顔を上げた。
「随分と長い立ち話だったね」
「…最近、会いに来れなかったからな」
風に舞う寝癖だらけの髪を、無造作にガリガリと掻き回す。
普段と同じような姿だけれど、微かに頬が赤いのに気が付いた。
「どんな報告してたの?」
「………」
返答に困っているのか、振り返らずに頬を掻く。
八雲の隣に並び、顔を覗き込もうとする。
だが、そう簡単には顔を覗き込むことは出来なかった。
「…もしかして…変なこと報告してないわよね!」
「君のドジっぷりは、全部語りきれなかったよ」
「なっ!そっ、そんなにドジしてないわよ!」
「してるじゃないか」
やっと見せてくれた顔は、ニヤリと意地悪く笑った顔だった…
「もう!ばかっ!」
わき腹をつついてやると、お約束のようにぴょんと跳ねる。
八雲に睨まれたものだから、目を瞑って両手を合わせた。
「八雲君はいっつも、意地悪ばっかしますっ!」
「こいつはいっつも、トラブルを拾ってきます」
「真似しないでよ!」
「してない」
そう言うと、ポケットに手を突っ込み、ひょいと逃げる。
「逃げないで!」
慌てて追いかけるも、その背中に追いつくことができない。
「逃げてない。暗くなってきたから帰るだけだ」
「……もうっ!」
追い付けないこと減らず口に自棄になり、晴香は八雲の背中に抱きついた。
バランスを崩した八雲が、前のめりに倒れ掛ける。
「っ……」
何かを言いたげに睨まれるが、晴香は気にせず、八雲の背中から離れない。
今になって抱きついたことが恥ずかしくて、顔が焼けるように熱くなる。
顔を上げることが出来ず、八雲の背中に顔を埋め続けた。
「君はな…」
顔の熱が収まる頃に、深い溜め息とともに聞こえたそんな声。
恐る恐る顔を上げてみると、こちらを見下ろす黒と赤の瞳。
夕日に照らされたその瞳は、とても綺麗であった。
「……?」
そのとき、何かに気が付いたのか顔を上げる八雲。
夕日になのか、眩しそうに目を細めていた。
「………」
晴香は八雲からそっと離れると、その視線の先に目を向けた。
そこには、灰色の…
夕日に照らされて、オレンジに輝く四角い石があった。
「…いたのか」
吹いた風に、かき消されそうな小さな呟き。
晴香には見えないが、確かにそこには人がいた。
何か話しているのか、黙り込む八雲。
遠くで聞こえたカラスの鳴き声が、日が沈むのを知らせる番人の声に聞こえた。
「…まったく」
微かに笑い声が混じって聞こえた、八雲の声。
見上げてみると、八雲が苦笑を、ヘタな微笑みを浮かべていた。
「ほんと、困った奥さんをもらったよ」
「え……私のこと話してたの!?」
まさか自らが話の種になっていたとは思わず、八雲の腕にすがる。
だが、晴香を振り払うように八雲が歩き出す。
「ね、ねぇ!なに話してたの?」
慌ててその背中を追いかける。
「何だろうな」
「私の話だったなら、本人にも話しなさいよ!」
「……内緒」
やっと追いついた八雲がヘタな笑みを浮かべていて…
赤く染まっていたのは…
夕日のせいだろうか。
その答えを知るのは、八雲と…
二人の母親だけ。
オレンジ色の四角い石と、二人の母親と…
赤いカーネーションが、一組の夫婦の背中を見届けた。
「あ、お醤油切れちゃった」
台所に立つ晴香は、空のボトルを見て呟いた。
しばらく悩んだ結果、八雲がいるリビングに向かった。
「八雲君、ちょっとお醤油買ってきてくれる?」
新聞を読んでいた八雲は、眉にシワを寄せて顔を上げた。
その頬に、油性マジックで“嫌だ”と書いてあったように見えたのは気のせい。
「お醤油ないと、八雲君が大好きな肉じゃが作れないよ!」
「………」
少し惹かれたらしく、への字に歪んだ口がほどけた。
次は何を出しにしようか考えていたとき。
何を思ったのか、ゆっくりと立ち上がる。
「…醤油だけで良いのか?」
ハンガーに掛かっていたコートから財布を出し、中身を確認する八雲。
「うんっ!」
大きく頷いた晴香は、せめてものお礼と、コートを着せるのを手伝った。
いくら暖かくなってきたからと言って、暗い暗い夜はまだまだ寒い。
「じゃ、いってらっしゃい!」
「…いってきます」
玄関で八雲を見届けた晴香は、緩みきった自分自身に喝を入れた。
八雲が帰ってくる前に、他に出来ることをやっておこう。
あとは、肉じゃがに味付けをすれば完成だ…
そのとき、ナイスタイミングで鳴るチャイム。
「はーいっ!」
エプロンを外し掛けた手を離し、玄関に駆ける。
晴香が玄関に辿り着いたときには、八雲はもう部屋に上がっていた。
一番に“おかえり”を言おうとしけれど、それはどこかに吹っ飛んだ。
「そ…それ…」
目をまん丸くさせた晴香は、八雲の顔と八雲の腕に抱かれたそれを凝視した。
「母の日…だろ?」
「それはそうだけど…」
八雲の腕には、数え切れない数のカーネーションの花束があった。
一本一本の花が、まるで一つの大きな花に見える。
何か言おうとする前に、それを押しつけられ、手にしざるを得ない。
その重たさに、一瞬足がフラついた。
「私…八雲君のお母さんじゃないよ?」
フラつく足をどうにか立て直し、対応に困って八雲を見上げる。
「………」
八雲も困っているのか、目を逸らして髪を掻き回している。
「母の日…だろ」
「う、うん」
「だから……君に」
ぼそぼそと聞き取りにくい声で、言葉を繋いでいく八雲。
何故かはわからない。
「でも、私…八雲君のお母さんじゃないよ」
何故だか分からないけれど、目頭が熱くなってきた。
「……未来の…」
「え…」
「未来の、僕らの子供の母さんだろ?」
零れた涙は、頬を伝って赤い花びらに落ちた。
泣いていることに気が付き、晴香は慌てて俯く。
「なによ。このカーネーションの数は」
「…店にあったの、全部買ってきた」
「八雲君、ばかでしょ」
「馬鹿でも良いから…君に渡したかったんだ」
「あーあー。とうとう八雲君に私の馬鹿が移っちゃった」
「付き合った時点で、馬鹿が移ることは覚悟してたよ」
「じゃ、私の馬鹿。全部八雲君が引き取ってね」
「…仕方ないから引き取ってやるよ」
「………。…ありがと」
「何か言ったか?」
「ばか八雲って言ったの!」
顔を上げた晴香は、唾が飛ぶ勢いで叫んでやった。
叫んだおかげで、涙がからっからに乾いてくれた。
「それで、お醤油は?」
「あ……」
ポカンと宙を見上げ、頬をポリポリと掻く。
そして、苦笑を浮かべて晴香を真正面から見つめた。
「…忘れた」
「買ってきてちょーだいっ!」
両手が花束で塞がっているため、花束でぐいぐい背中を押す。
「わ、わかったから押すな!」
「十分以内に帰ってこなかったら、許さないからね!」
その言葉を聞き、八雲は珍しく走って行った。
ガチャンと寂しく閉まったドアの音。
「まったく…」
溜め息を吐き、カーネーションの花束を見下ろす。
「こんなの、花瓶に入り切らないよ…」
ポツリと呟き、カーネーションの花束を抱きしめた。
ふわりと匂ったのは、花の良い香り。
花屋にある花を全部花束にするなんて、物語の中だけかと思っていたが…
こんな身近に、居たなんて。
「…やくもくんのばか」
でも…
大好きだよ。
「ありがとう」
END。
八雲は不器用なんで、そう言う王道だけど人がやらないようなことをやりそうです。
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