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なんちゅー題名のない音楽祭21。
そんなこんなどんな!ってな感じで、パロディ新作!!
いや、ただの思いつきなんですよ。
前々からぼやいていたパロ抜かし、突然思いついたパロを書くって…
しかも半端な所で終わります。続きはwebで!(by.猫耳くれたん
あ、お話400個目でした。
猫八雲
そんなこんなどんな!ってな感じで、パロディ新作!!
いや、ただの思いつきなんですよ。
前々からぼやいていたパロ抜かし、突然思いついたパロを書くって…
しかも半端な所で終わります。続きはwebで!(by.猫耳くれたん
あ、お話400個目でした。
猫八雲
子供の頃、夢見た魔法使い。
なれなくても、せめて…せめて会ってみたい。
「きっ…」
でも、夢見た魔法使いは
「きゃぁぁああああっ!!」
全裸の姿で現れた。
「あ、雨…」
ポツリと呟いた晴香は、灰色の空を見上げた。
朝は顔を覗かせていた太陽も、今は厚い雲にかき消されてしまっている。
「傘…持ってきてたっけな…」
ガサゴソと鞄の中を探して見るも、傘は見つからない。
仕方ない…溜め息を吐き、これ以上激しくならない間に走り出した。
大学からの帰り道。
本当はスーパーで買い物をして帰る予定であった。
けれど、こんな雨では予定は中止。
スーパーで傘を買う…
という考えもあったが、同じ理由で増えていった傘たちが家で待っている。
「なんで持ってない時に限って雨が降るのよ…」
コンクリートの道の上を、駆け足で走る。
水たまりを踏んでしまい、雨水がスカートに跳ねた。
「うぅっ…」
先月買ったばかりのスカートだというのに…
なんだか無性に泣きたくなった。
何故、こんなにも着いていないんだ。
朝の占いでは、一位だったのに…
新しい出会いもあると言っていたのに…
うそつき。
「…明日から他の占いを見ることにしよう」
そう誓ったときだ。
数メートル離れた細い路地から、黒猫がヨロヨロと歩いてきた。
猫なんて珍しいものじゃないのに…自然に止まる足。
「猫…ちゃん?」
その声に反応したのか、ゆっくりとした動きでこちらを見上げてくる。
まるで老人だ。
不思議に思いながら、猫の顔に目を向けたとき。
「あ…」
黒猫の左目は、太陽が出ていないのにも関わらず、赤く輝いていた…
黒と赤のオッドアイ。
見惚れる…というのは、こういう時に使うのだろう。
いや、その言葉だけでは足りない。
言うならば…
「あ!」
黒と赤の瞳が隠れたと思いきや、それに連動するように黒猫の身体が倒れた。
慌てて駆け寄り、その身体に触れる。
細い首に、赤い石の付いた首輪を付けている。
「飼い猫…かな?」
気を失っているらしく、再びあの瞳を見せてくれない。
「冷たい…」
それに右前足を怪我し、血を流している。
このまま放っておけば、この子は確実に…
晴香は答えよりも先に、黒猫の身体を抱き上げて走り出した。
家であるマンションに着いた晴香は、脱衣所に向かった。
びしょ濡れだったこともあり、着ていた服を脱いで洗濯機につっこむ。
黒猫の首に巻かれた赤いネックレスを外す。
そして、冷えた身体の猫を抱えて、風呂場に駆け込む。
まだ気を失っているらしく、されるがままになる黒猫。
「あれ…猫って水が苦手なんだっけ…?」
どこかで聞いた言葉を思い出し、シャワーに伸ばした手を止める。
でも、今はそんなこと気にしている暇はない。
早く身体を暖めてあげなくては。
取りあえず桶にお湯を張り、そっと中へ黒猫を入れてみる。
目が覚めてくれるのは良いことなのだが…
覚めたら覚めたで、引っかかれるかもしれない。
そんなことをされては、何も身につけていない私はどうなるのだろうか…
「だ…大丈夫よ、晴香」
震える手で、晴香は優しく黒猫の身体を洗い出した。
怪我をした右前足に石鹸が凍みないよう、気を使いながら。
その時、三角の耳がピクリと動いた。
ゆっくりと開く瞼。
赤と黒の瞳が、ぼんやりと宙を見つめている。
…やっぱり、あの赤い瞳は見間違いじゃなかった。
「猫ちゃん、大丈夫?」
話しかけながら、土が固まり付いた喉元を洗う。
黒猫の瞳が晴香を捉えると、満足したのか再び目を閉じてしまった。
「…何か言いなさいよ」
けれど、黒猫が目を開けることは無い。
「生意気な猫…」
言葉が通じたのか分からないが、鋭い目で睨まれる。
「…なによ」
だがその睨みは、いつしか身体を舐めるように見回されていった。
猫に見られているというのに…何故だか無性に恥ずかしい。
タオルで隠そうと考えたとき、猫はやっと目を閉じてくれた。
「このスケベ猫…」
晴香の言葉に、黒猫はうんともすんとも言わなかった…
風呂から上がり、パジャマを着た晴香は、濡れた猫の身体を拭いていた。
ネックレスを返してやると、赤い石がキラリと光った気がした。
黒猫は、晴香の膝に我が物顔で座り、大人しく拭かれる。
でも、その姿が王様のように見えてきて…
大人しいのは良いことなのだが…
…一体、こいつは何様気分なのだろうか。
「まったく…」
薬箱から消毒液と包帯を取り出し、黒猫の右前足に触れる。
肉きゅうがぷにぷにしていて気持ちが良い。
そんなことを考えながら、消毒液を怪我した前足に垂らした。
「…っ!」
滲みたのか、ジタバタともがき、晴香の腕から逃れようとする。
「ごめんねごめんねっ…痛いよね…」
細い身体を抱きしめ、もがく黒猫を逃がさなかった。
逃がしてしまったら、消えてしまいそうで。
どこかに行ってしまいそうな気がして…
やっと落ち着きを取り戻したのか、腕の中の小さな身体が大人しくなった。
それから、怪我した前足に手早く包帯を巻き、安堵の息を吐く。
ぴょんと膝から飛び降りた猫は、包帯が気になるのかじっと見つめている。
嫌がったり、取ろうとしたりはせず…ただ静かに見つめる黒猫。
「…意外と良い子だったりして」
頭を撫でてやろうと手を伸ばすが、逃げられる。
…前言撤回。
「それにしても…」
猫を抱き上げると、ぐにゃんと伸びる身体。
新たな発見に気付きながらも、晴香の瞳は黒猫の瞳に夢中。
赤いあかーい瞳。
夕焼け空のように優しくて、リンゴのように輝いていて…
「綺麗…」
ポツリと呟いた独り言。
その言葉に、黒猫が驚いたように目をまん丸くさせた、次の瞬間…
ボンっ!
爆発音と共に、黒猫は煙に包まれた。
「きゃっ!?」
顔を反らし、咳をコホコホ鳴らす。
…一体、何が起きたんだ。
理解出来ないまま、未だに晴れない煙に包まれる猫に目を向ける。
うっすらと晴れてきたそこにいたのは…
「きっ…」
ふさふさの黒猫さんじゃなくて
「あ。解けた」
「きゃぁぁああああっ!!」
全裸の青年が一人…
END。
半端なところでオワタ\(^o^)/
きっと続かない。続くとしてもあと一話っ…のはず…
なれなくても、せめて…せめて会ってみたい。
「きっ…」
でも、夢見た魔法使いは
「きゃぁぁああああっ!!」
全裸の姿で現れた。
「あ、雨…」
ポツリと呟いた晴香は、灰色の空を見上げた。
朝は顔を覗かせていた太陽も、今は厚い雲にかき消されてしまっている。
「傘…持ってきてたっけな…」
ガサゴソと鞄の中を探して見るも、傘は見つからない。
仕方ない…溜め息を吐き、これ以上激しくならない間に走り出した。
大学からの帰り道。
本当はスーパーで買い物をして帰る予定であった。
けれど、こんな雨では予定は中止。
スーパーで傘を買う…
という考えもあったが、同じ理由で増えていった傘たちが家で待っている。
「なんで持ってない時に限って雨が降るのよ…」
コンクリートの道の上を、駆け足で走る。
水たまりを踏んでしまい、雨水がスカートに跳ねた。
「うぅっ…」
先月買ったばかりのスカートだというのに…
なんだか無性に泣きたくなった。
何故、こんなにも着いていないんだ。
朝の占いでは、一位だったのに…
新しい出会いもあると言っていたのに…
うそつき。
「…明日から他の占いを見ることにしよう」
そう誓ったときだ。
数メートル離れた細い路地から、黒猫がヨロヨロと歩いてきた。
猫なんて珍しいものじゃないのに…自然に止まる足。
「猫…ちゃん?」
その声に反応したのか、ゆっくりとした動きでこちらを見上げてくる。
まるで老人だ。
不思議に思いながら、猫の顔に目を向けたとき。
「あ…」
黒猫の左目は、太陽が出ていないのにも関わらず、赤く輝いていた…
黒と赤のオッドアイ。
見惚れる…というのは、こういう時に使うのだろう。
いや、その言葉だけでは足りない。
言うならば…
「あ!」
黒と赤の瞳が隠れたと思いきや、それに連動するように黒猫の身体が倒れた。
慌てて駆け寄り、その身体に触れる。
細い首に、赤い石の付いた首輪を付けている。
「飼い猫…かな?」
気を失っているらしく、再びあの瞳を見せてくれない。
「冷たい…」
それに右前足を怪我し、血を流している。
このまま放っておけば、この子は確実に…
晴香は答えよりも先に、黒猫の身体を抱き上げて走り出した。
家であるマンションに着いた晴香は、脱衣所に向かった。
びしょ濡れだったこともあり、着ていた服を脱いで洗濯機につっこむ。
黒猫の首に巻かれた赤いネックレスを外す。
そして、冷えた身体の猫を抱えて、風呂場に駆け込む。
まだ気を失っているらしく、されるがままになる黒猫。
「あれ…猫って水が苦手なんだっけ…?」
どこかで聞いた言葉を思い出し、シャワーに伸ばした手を止める。
でも、今はそんなこと気にしている暇はない。
早く身体を暖めてあげなくては。
取りあえず桶にお湯を張り、そっと中へ黒猫を入れてみる。
目が覚めてくれるのは良いことなのだが…
覚めたら覚めたで、引っかかれるかもしれない。
そんなことをされては、何も身につけていない私はどうなるのだろうか…
「だ…大丈夫よ、晴香」
震える手で、晴香は優しく黒猫の身体を洗い出した。
怪我をした右前足に石鹸が凍みないよう、気を使いながら。
その時、三角の耳がピクリと動いた。
ゆっくりと開く瞼。
赤と黒の瞳が、ぼんやりと宙を見つめている。
…やっぱり、あの赤い瞳は見間違いじゃなかった。
「猫ちゃん、大丈夫?」
話しかけながら、土が固まり付いた喉元を洗う。
黒猫の瞳が晴香を捉えると、満足したのか再び目を閉じてしまった。
「…何か言いなさいよ」
けれど、黒猫が目を開けることは無い。
「生意気な猫…」
言葉が通じたのか分からないが、鋭い目で睨まれる。
「…なによ」
だがその睨みは、いつしか身体を舐めるように見回されていった。
猫に見られているというのに…何故だか無性に恥ずかしい。
タオルで隠そうと考えたとき、猫はやっと目を閉じてくれた。
「このスケベ猫…」
晴香の言葉に、黒猫はうんともすんとも言わなかった…
風呂から上がり、パジャマを着た晴香は、濡れた猫の身体を拭いていた。
ネックレスを返してやると、赤い石がキラリと光った気がした。
黒猫は、晴香の膝に我が物顔で座り、大人しく拭かれる。
でも、その姿が王様のように見えてきて…
大人しいのは良いことなのだが…
…一体、こいつは何様気分なのだろうか。
「まったく…」
薬箱から消毒液と包帯を取り出し、黒猫の右前足に触れる。
肉きゅうがぷにぷにしていて気持ちが良い。
そんなことを考えながら、消毒液を怪我した前足に垂らした。
「…っ!」
滲みたのか、ジタバタともがき、晴香の腕から逃れようとする。
「ごめんねごめんねっ…痛いよね…」
細い身体を抱きしめ、もがく黒猫を逃がさなかった。
逃がしてしまったら、消えてしまいそうで。
どこかに行ってしまいそうな気がして…
やっと落ち着きを取り戻したのか、腕の中の小さな身体が大人しくなった。
それから、怪我した前足に手早く包帯を巻き、安堵の息を吐く。
ぴょんと膝から飛び降りた猫は、包帯が気になるのかじっと見つめている。
嫌がったり、取ろうとしたりはせず…ただ静かに見つめる黒猫。
「…意外と良い子だったりして」
頭を撫でてやろうと手を伸ばすが、逃げられる。
…前言撤回。
「それにしても…」
猫を抱き上げると、ぐにゃんと伸びる身体。
新たな発見に気付きながらも、晴香の瞳は黒猫の瞳に夢中。
赤いあかーい瞳。
夕焼け空のように優しくて、リンゴのように輝いていて…
「綺麗…」
ポツリと呟いた独り言。
その言葉に、黒猫が驚いたように目をまん丸くさせた、次の瞬間…
ボンっ!
爆発音と共に、黒猫は煙に包まれた。
「きゃっ!?」
顔を反らし、咳をコホコホ鳴らす。
…一体、何が起きたんだ。
理解出来ないまま、未だに晴れない煙に包まれる猫に目を向ける。
うっすらと晴れてきたそこにいたのは…
「きっ…」
ふさふさの黒猫さんじゃなくて
「あ。解けた」
「きゃぁぁああああっ!!」
全裸の青年が一人…
END。
半端なところでオワタ\(^o^)/
きっと続かない。続くとしてもあと一話っ…のはず…
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