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遅れたなばなーっ!!
遅れたばななーっ!!
パロ大好きっこ刹那さん。
七夕パロなんかも考えちゃったりする訳です。
七夕パロ…なんだか「七夕」がカタカナに見えて仕方ない^^
さて、七夕パロについて語るかと思いきやお話に入っちゃう訳だ^^
恋人未満
遅れたばななーっ!!
パロ大好きっこ刹那さん。
七夕パロなんかも考えちゃったりする訳です。
七夕パロ…なんだか「七夕」がカタカナに見えて仕方ない^^
さて、七夕パロについて語るかと思いきやお話に入っちゃう訳だ^^
恋人未満
7月7日…
織り姫と彦星が、年に一度だけ会える今日は…
七夕。
晴香は一人、商店街に夕飯の買い物に来ていた。
スーパーに行くのが一番楽であったが、七夕である今日。
商店街で“七夕セール”なものがあることを知った晴香は…
安値優先に、商店街に来たのだった。
「…晩ご飯、何にしようかなぁ…」
昨日は確か、カツカレー。
一昨日は確か、カツ丼。
三日前は…カツ。
好きで三日連続でカツを食べているのではない。
…初日にカツを作りすぎてしまったため、余ってしまったのだ。
そんなことを八雲に話したら、鼻で笑われた。
「…コンビニ弁当が主食の人よりはマシだもん」
今度、八雲君に夕飯でも作ってやろう。
絶対においしいって言わせてやるんだから。
「ん?」
そう宣言する晴香の目に止まったのは…
大きな大きな笹の葉。
商店街のど真ん中に立つそれは、風に靡いてゆらゆらと揺れている。
笹の葉さらさら…
晴香の脳裏に、そんな歌が聞こえた。
「そっか…今日、七夕だっけ」
忙しくて忘れていた。
年に一度、織姫様と彦星が出会える、大切な大切な日。
見上げた空は、夕方だと言うのにまだ明るい。
…今夜は晴れそうだ。
買い物をしなくてはいけないのにも関わらず、自然と足が笹の葉に向かう。
「………」
近くに来て気付いたが、笹の葉には短冊が吊されていた。
そのほとんどが子供が書いたもので、読みとるのがやっとの短冊ばかり。
「…短冊、書けるんだ」
近くに立て掛けられた看板によると、商店街で買い物をすると貰えるらしい。
「あ…奈緒ちゃんのもある…」
“おにいちゃんとおねえちゃんが、もっとなかよしになりますように”…
「も、もっと仲良しに…」
考えると恥ずかしくなり、慌てて他の短冊に目を向けた。
そんな中、ある一枚の短冊に目が止まる。
理由は簡単。
子供たちの願い事の中に、やけに綺麗な文字を見かけたから。
願い事の後に、ちゃっかり書かれた名前に…見覚えがあったから。
「…八雲君じゃない!」
まさかの登場に、晴香は声を上げた。
願い事の内容が気になり、考えるよりも先に短冊に手を伸ばす。
だが、晴香の手は寸のところで止まってしまった。
「見て…良いものなのかな?」
他人の願い事…
しかも、知り合いで友達で…
私が、恋する相手の願い事…
「………」
だがここは女性としての悲しい性。
晴香は心の中で謝りながら、ゆっくりと短冊に手を伸ばした…
午後の7時…
隠れ家、定位置の席に腰を下ろした八雲は、窓越しに空を見上げていた。
夏に入り、暗くなるのが遅くなり…つい時間を忘れてしまう。
「………」
読みかけの本を静かに閉じ、大きく背伸びをしたそのとき…
「やぁ!」
昼間にも聞いた声が耳に届いた。
苦笑を浮かべながら見上げたそこには、笑みを浮かべた晴香の姿。
「…君は来る時間を間違えている」
「間違えてませんよーだ」
「なら、体内時計が狂ってるのか?」
「それは八雲君でしょっ」
どこが僕だ…と言い掛け飲み込んだ。
…確かに、ここのところ昼夜逆転が酷くなっている。
「…で、こんな時間に何の用だ?」
ガリガリと髪を掻き回しながら、目の前の席に腰を下ろす晴香に訪ねる。
「今日、七夕でしょ?」
「…そう、だったな」
数日前、奈緒と買い物をしたときに書いた短冊が、脳裏に浮かび上がる。
あのとき、短冊に何を書いたのだったか…
「だから、飲み会でもしようかな…って!」
そう言うと、レジ袋からビール缶やらを、机の上に広げていく。
「ちょっと待て。七夕と飲み会に、何の関係がある」
「星をつまみにお酒って…良くない?」
「良い気もするが……じゃなくて、君一人ですればいいだろ」
片付けさせようと、缶の山を纏め始めたその時。
「だって、八雲君と一緒が良いんだもんっ」
「………」
へにゃんと崩れた微笑み。
コイツは…何がしたいのだろう。
馬鹿みたいな笑顔を浮かべて…
何がそんなに楽しいのだ。
何がそんなに…
嬉しいんだ。
「…と、言うわけで!飲み会の始まり始まり〜!」
「……すでに酔っぱらってるだろ」
「酔ってませんよ〜」
プルを開け、ぐいとビールを飲む晴香。
…あんなものの何がうまいのか。
「あ、八雲君には酎ハイ買ってきたから」
そう言って渡されたのは、一本の酎ハイ。
気が利くのか、準備が良いのか…
自分で飲もうとしていたのか。
「…僕は一銭も払わないからな」
晴香の返事を聞く前に、酎ハイに口を付けた。
「さーさーのーはー、さーらさらーっ」
「…言わんこっちゃ無い…」
「なにがー?」
八雲は恐る恐る視線をあげた。
確認するまでもない…
目の前の晴香は、顔を真っ赤に染め、焦点の合わない瞳で宙を見上げている。
…完全なる酔っ払いさまのご登場だ。
「…なんでもない」
ガリガリと髪を掻き回し、酔いが移らないように頬を叩いた。
一発、こいつの頬も叩てやろうか…
なんて考えが浮かぶも、すぐに振り払う。
一応…小沢晴香なる人物は、生物学上では女なのだから。
「あー、そーいえばー」
「…今度はどうした?」
どうせ、またくだらないことだろう。
ちょびちょびと呑んでいた酒も、そろそろ底をつく頃。
「八雲君の短冊、見ちゃった〜」
もう一本…飲もうかどうしようか…
そう悩んでいるときだった。
「………」
嫌な予感に恐る恐る顔を上げる。
机に肘を付き、ニヤニヤと口端を上げる晴香と目が合った。
数日前、商店街で奈緒と一緒に書いた短冊のことを言っているのだろう。
何か見られてはいけないことを書いたつもりはないが、彼女のこの表情…
からかうネタにはぴったりのものだったらしい。
…さて、僕はいったい何を書いたんだ…?
「てへへ〜、私も書いて来ちゃったんだけどね〜」
酔いが回っているのか、なかなか思い出せない。
そんな八雲を察したらしく、にこりと微笑んでから、晴香は口を動かした。
「アイツがトラブルを拾ってきませんよーに!」
出された回答に、内心ほっとした。
彼女があんな顔をしていたから、もっと…
「…そんなに嬉しいのか?」
新しい缶に手を伸ばし、プルに手をかける。
「だって、自分のお願い事なのに…私のことが書いてあるんだもん!」
「…僕には理解出来ないな……」
プルがうまく開かなくて、視線を落としたとき。
「好きな人の願い事に、自分のことが書いてあるんだよ!」
すっごく嬉しいじゃない!
…その言葉が、どこか遠くから聞こえるようだった。
「………」
好きな…人?
「……おい、それって…」
晴香に答えを求めて顔を上げたが…
「すー…すー……」
「……言い逃げ、かよ…」
ガリガリと髪を掻き回し、火照った頬に酎ハイの缶を当てた。
窓から吹く風に空を見上げると、織り姫と彦星の星が見えた。
…都会の空には、それを邪魔する天の川は見えない……
「なんで僕がこんな…っ」
翌日。
二日酔いの晴香に、朝っぱらから叩きこされ…
スポーツドリンクを求め、自販機を探していた。
夏のせいか、校内の自販機では、スポーツドリンクは売り切れ。
「僕だって二日酔いだと言うのに…」
ガンガンと痛む頭を押さえ、商店街に辿り着いた。
店が開く前だが、スポーツドリンクがある自販機を見つけ手早く購入する。
「ったく…」
蓋を開け、三分の一ほどいただく。
スポーツドリンクが、身体に染みていくのが分かる。
気のせいか、頭痛も収まった気がする。
「ん?」
帰ろうとしたとき、八雲の目が笹で止まった。
「………」
自分の願い事だけ見られて、相手のを見ないのは…
気に食わない。
駆け足で近寄り、晴香の短冊を探す。
「…見つけた」
八雲の願い事の隣に、並ぶように吊された短冊。
そこに書かれていたのは…
“八雲君が幸せでありますように”
…今なら、彼女の言っていることがわかる気がする。
好きな人の願い事に、自分のことが書いてあることが…
「…こんなに、嬉しいなんてな…」
短冊の裏に、願い事を付け足した。
“あいつを幸せに出来ますように”
END。
ちょいぐだぐだ(´・ω・`)
都会の空じゃ、いつでも織り姫と彦星が会えますぜ。
織り姫と彦星が、年に一度だけ会える今日は…
七夕。
晴香は一人、商店街に夕飯の買い物に来ていた。
スーパーに行くのが一番楽であったが、七夕である今日。
商店街で“七夕セール”なものがあることを知った晴香は…
安値優先に、商店街に来たのだった。
「…晩ご飯、何にしようかなぁ…」
昨日は確か、カツカレー。
一昨日は確か、カツ丼。
三日前は…カツ。
好きで三日連続でカツを食べているのではない。
…初日にカツを作りすぎてしまったため、余ってしまったのだ。
そんなことを八雲に話したら、鼻で笑われた。
「…コンビニ弁当が主食の人よりはマシだもん」
今度、八雲君に夕飯でも作ってやろう。
絶対においしいって言わせてやるんだから。
「ん?」
そう宣言する晴香の目に止まったのは…
大きな大きな笹の葉。
商店街のど真ん中に立つそれは、風に靡いてゆらゆらと揺れている。
笹の葉さらさら…
晴香の脳裏に、そんな歌が聞こえた。
「そっか…今日、七夕だっけ」
忙しくて忘れていた。
年に一度、織姫様と彦星が出会える、大切な大切な日。
見上げた空は、夕方だと言うのにまだ明るい。
…今夜は晴れそうだ。
買い物をしなくてはいけないのにも関わらず、自然と足が笹の葉に向かう。
「………」
近くに来て気付いたが、笹の葉には短冊が吊されていた。
そのほとんどが子供が書いたもので、読みとるのがやっとの短冊ばかり。
「…短冊、書けるんだ」
近くに立て掛けられた看板によると、商店街で買い物をすると貰えるらしい。
「あ…奈緒ちゃんのもある…」
“おにいちゃんとおねえちゃんが、もっとなかよしになりますように”…
「も、もっと仲良しに…」
考えると恥ずかしくなり、慌てて他の短冊に目を向けた。
そんな中、ある一枚の短冊に目が止まる。
理由は簡単。
子供たちの願い事の中に、やけに綺麗な文字を見かけたから。
願い事の後に、ちゃっかり書かれた名前に…見覚えがあったから。
「…八雲君じゃない!」
まさかの登場に、晴香は声を上げた。
願い事の内容が気になり、考えるよりも先に短冊に手を伸ばす。
だが、晴香の手は寸のところで止まってしまった。
「見て…良いものなのかな?」
他人の願い事…
しかも、知り合いで友達で…
私が、恋する相手の願い事…
「………」
だがここは女性としての悲しい性。
晴香は心の中で謝りながら、ゆっくりと短冊に手を伸ばした…
午後の7時…
隠れ家、定位置の席に腰を下ろした八雲は、窓越しに空を見上げていた。
夏に入り、暗くなるのが遅くなり…つい時間を忘れてしまう。
「………」
読みかけの本を静かに閉じ、大きく背伸びをしたそのとき…
「やぁ!」
昼間にも聞いた声が耳に届いた。
苦笑を浮かべながら見上げたそこには、笑みを浮かべた晴香の姿。
「…君は来る時間を間違えている」
「間違えてませんよーだ」
「なら、体内時計が狂ってるのか?」
「それは八雲君でしょっ」
どこが僕だ…と言い掛け飲み込んだ。
…確かに、ここのところ昼夜逆転が酷くなっている。
「…で、こんな時間に何の用だ?」
ガリガリと髪を掻き回しながら、目の前の席に腰を下ろす晴香に訪ねる。
「今日、七夕でしょ?」
「…そう、だったな」
数日前、奈緒と買い物をしたときに書いた短冊が、脳裏に浮かび上がる。
あのとき、短冊に何を書いたのだったか…
「だから、飲み会でもしようかな…って!」
そう言うと、レジ袋からビール缶やらを、机の上に広げていく。
「ちょっと待て。七夕と飲み会に、何の関係がある」
「星をつまみにお酒って…良くない?」
「良い気もするが……じゃなくて、君一人ですればいいだろ」
片付けさせようと、缶の山を纏め始めたその時。
「だって、八雲君と一緒が良いんだもんっ」
「………」
へにゃんと崩れた微笑み。
コイツは…何がしたいのだろう。
馬鹿みたいな笑顔を浮かべて…
何がそんなに楽しいのだ。
何がそんなに…
嬉しいんだ。
「…と、言うわけで!飲み会の始まり始まり〜!」
「……すでに酔っぱらってるだろ」
「酔ってませんよ〜」
プルを開け、ぐいとビールを飲む晴香。
…あんなものの何がうまいのか。
「あ、八雲君には酎ハイ買ってきたから」
そう言って渡されたのは、一本の酎ハイ。
気が利くのか、準備が良いのか…
自分で飲もうとしていたのか。
「…僕は一銭も払わないからな」
晴香の返事を聞く前に、酎ハイに口を付けた。
「さーさーのーはー、さーらさらーっ」
「…言わんこっちゃ無い…」
「なにがー?」
八雲は恐る恐る視線をあげた。
確認するまでもない…
目の前の晴香は、顔を真っ赤に染め、焦点の合わない瞳で宙を見上げている。
…完全なる酔っ払いさまのご登場だ。
「…なんでもない」
ガリガリと髪を掻き回し、酔いが移らないように頬を叩いた。
一発、こいつの頬も叩てやろうか…
なんて考えが浮かぶも、すぐに振り払う。
一応…小沢晴香なる人物は、生物学上では女なのだから。
「あー、そーいえばー」
「…今度はどうした?」
どうせ、またくだらないことだろう。
ちょびちょびと呑んでいた酒も、そろそろ底をつく頃。
「八雲君の短冊、見ちゃった〜」
もう一本…飲もうかどうしようか…
そう悩んでいるときだった。
「………」
嫌な予感に恐る恐る顔を上げる。
机に肘を付き、ニヤニヤと口端を上げる晴香と目が合った。
数日前、商店街で奈緒と一緒に書いた短冊のことを言っているのだろう。
何か見られてはいけないことを書いたつもりはないが、彼女のこの表情…
からかうネタにはぴったりのものだったらしい。
…さて、僕はいったい何を書いたんだ…?
「てへへ〜、私も書いて来ちゃったんだけどね〜」
酔いが回っているのか、なかなか思い出せない。
そんな八雲を察したらしく、にこりと微笑んでから、晴香は口を動かした。
「アイツがトラブルを拾ってきませんよーに!」
出された回答に、内心ほっとした。
彼女があんな顔をしていたから、もっと…
「…そんなに嬉しいのか?」
新しい缶に手を伸ばし、プルに手をかける。
「だって、自分のお願い事なのに…私のことが書いてあるんだもん!」
「…僕には理解出来ないな……」
プルがうまく開かなくて、視線を落としたとき。
「好きな人の願い事に、自分のことが書いてあるんだよ!」
すっごく嬉しいじゃない!
…その言葉が、どこか遠くから聞こえるようだった。
「………」
好きな…人?
「……おい、それって…」
晴香に答えを求めて顔を上げたが…
「すー…すー……」
「……言い逃げ、かよ…」
ガリガリと髪を掻き回し、火照った頬に酎ハイの缶を当てた。
窓から吹く風に空を見上げると、織り姫と彦星の星が見えた。
…都会の空には、それを邪魔する天の川は見えない……
「なんで僕がこんな…っ」
翌日。
二日酔いの晴香に、朝っぱらから叩きこされ…
スポーツドリンクを求め、自販機を探していた。
夏のせいか、校内の自販機では、スポーツドリンクは売り切れ。
「僕だって二日酔いだと言うのに…」
ガンガンと痛む頭を押さえ、商店街に辿り着いた。
店が開く前だが、スポーツドリンクがある自販機を見つけ手早く購入する。
「ったく…」
蓋を開け、三分の一ほどいただく。
スポーツドリンクが、身体に染みていくのが分かる。
気のせいか、頭痛も収まった気がする。
「ん?」
帰ろうとしたとき、八雲の目が笹で止まった。
「………」
自分の願い事だけ見られて、相手のを見ないのは…
気に食わない。
駆け足で近寄り、晴香の短冊を探す。
「…見つけた」
八雲の願い事の隣に、並ぶように吊された短冊。
そこに書かれていたのは…
“八雲君が幸せでありますように”
…今なら、彼女の言っていることがわかる気がする。
好きな人の願い事に、自分のことが書いてあることが…
「…こんなに、嬉しいなんてな…」
短冊の裏に、願い事を付け足した。
“あいつを幸せに出来ますように”
END。
ちょいぐだぐだ(´・ω・`)
都会の空じゃ、いつでも織り姫と彦星が会えますぜ。
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