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お久しぶりです。お久しぶりで、まさかの八雲の更新じゃないと言う…ね!
失踪理由は日記の方でいつか話そうかと思いまっする。
多分きっと、そのうち忘れてしまうんだろうけどね。

さてさて、八雲じゃなかったら何書くのかーってことですが…
某元詐欺師秋山さんと馬鹿正直の直ちゃんのお話です!
…えぇ、ライアーゲームですよ。

ドラマがまた始るとのことで、復習してこようとブックオフで立ち読みした結果。
気付いたら本屋へ直行して購入してましたよ!にゃっはっは。

ふー…他ジャンルに手を出すの初めてです!
ん?あれ、前書いたっけ?書いたような…いや書いてないってことにしておこう。
今まで八雲一筋だった分、書くのが難しかったっす。
改めて、複数の作品を扱っている方を尊敬しましたーっ!いや凄い、まじ凄い。


さて、そんな訳で本日はライアーゲームです。
他作品をこちらに上げるのは初めてなので、どっきどきがとまらなーい♪
でも好きにゃ敵わないのだー。

LG:恋人設定

ポケットに突っ込んだ左右の手。

ぼんやりと見上げた茜色の夕焼け空。

大きく伸びた、黒い一つの影。

口にしたタバコの灰が、ぽとりと落ちた。





日が落ちるのが早くなってきたと感じる、今日この頃。

それに生じて、近所の小学校では下校時間が早まっているらしく。
先ほどからランドセルを背負った子供たちと、よくすれ違う。

白線も気にせずじゃれあう姿に、微かな平和を感じた。



ふと、前髪が邪魔する視界の中。
アスファルトの地面にもう一つ、後ろから影が近付いてくるのに気が付いた。


「秋山さん」

「………」


耳に届く、心地の良い少女の声。

聞こえてはいるが、わざと返事を返さない。
好きな子に意地悪をしてしまう、そんな気持ちで。


「秋山さん秋山さん!」

「………」


精いっぱい追い付こうとしているが、なかなか追いつけない影。
しびれを切らしたのか、歩く速度を速める。

だがこちらも負けてはいられない。


「秋山さーん!」

「……!」


こちらもスピードを速めようとしたそのとき。
だだだっ…という音と共に、背中に何かがぶつかってきた衝撃。


「…何?」


確認するまでもない。


「あ。やっとこっちを見てくれましたねっ」


そこには嬉しそうに笑う、馬鹿正直代表、カンザキナオさん。



「そりゃ誰でも、ぶつかってこられりゃ振り返るよ」

ポケットから携帯灰皿を取り出した秋山は、短くなったタバコを捨てる。
そして、手と共に携帯灰皿をポケットに戻した。

「それは秋山さんが無視するのがいけないんです!」

隣に駆けてくる直を歩道側に優先する。

「だからって暴力はいけないと思うけどな」

ああ、背中が痛い痛い。
大根役者並のフリを直の目の前で演じる。
もちろん嘘でハッタリな訳だが…

直の顔は、みるみるうちに青ざめていった。

「す、すすすすいません!痛かったですよね?今すぐ病院に…」


あぁ、そうだった。

彼女に嘘は通じないんだったけ。


「嘘、ハッタリ」

短い劇に終止符を打ち、肩をすくめてネタばらし。

しばらく理解していないようだったが、すぐに現状を理解したらしく。
また騙されちゃいました…と肩を落としていた。

落ち込ませてしまったことに罪悪感を感じ、つい視線を落とす。
けれどもそれと同時に、本気で心配してくれた直に頬が緩んだ。

「…で?用があったんじゃないの?」

「あ!そうでした!」

彼女の感情は、日めくりカレンダーの如し。
行く先を封じるように、目の前に立ちふさがった。

落ち込ませてしまった分、話くらいは聞いてやろうじゃないか。


えーっとですねぇ。あのですねぇ。

左右の指をくにくにと遊ばせ、ちらちらと上目遣いに見上げてくる。
思わずぎゅっとしたくなる可愛さを、ジーンズをぎゅっと握って堪えた。


「秋山さんは、そんなにポケットが好きなんですか?」

「……は?」

ハッキリと聞こえていたが、思わず眉を寄せてしまう。


なんだって?

ポケットが好きかだって?

ポケットって…このポケットだよな。

タバコと携帯灰皿と財布が入った…ポケットだよな?

それとも何だ、若い子の中で流行ってる、見ず知らずのものなのか。

これが年の差って奴なのかよ。


「…ポケット?」

心理学を学んだ頭脳でも理解出来ず、キラキラと目を輝かせた少女に訪ねる。

すると少女は、はいポケットです!とご丁寧に指さしながら答えた。
指さした先には、やはり俺の知るポケット。

クエスションマークを浮かべていると、直が口を開いた。

「秋山さんって、いつもポケットに手を入れてますよね?」

だから気になったんです。

ニコリと微笑んだ笑みに影が潜んでいたのを、秋山は見逃さなかった。

「…気にしたことはないけど、確かに多いかもな」

気付けば、無意識に手を突っ込んでいた。

それで、なに?
口を開き掛け、喉もとまで出掛かっていた言葉が止まる。

「………」

ほんのり頬を染め、何かを期待するかのごとく、まばたきを繰り返す。
先ほどは指先だけだったが、今度は手を合わせてモジモジとしていた。

「…何?」

「え、ええぇっとぉ…」

ほんのりはいつしか、リンゴのように真っ赤に染まっていた。
本当にリンゴだったら、熟して食べごろだろうか。

「あの、えっと…その、ですね…」

そうこうしている間に、直は意を決したように秋山を一直線に見上げた。

「手、繋ぎたいんですっ!」

勢いに任せて口にした。
…その言葉が、今のカンザキナオさんにはピッタリであった。

直後、恥ずかしさがこみ上げてきたのか、首まで真っ赤になる始末。

「あ、あああの!気にしないでください!」


熟しすぎてしまったリンゴは、地面に落ちる。


「じゃなくて…き、聞かなかったことに──」

「…聞かなかったことになんか、出来るわけねーじゃん」

「!」


その前に、ちゃんと掴んでやらなくちゃな。



「あ、ああああきやまさっ!」

「何?手、繋ぎたかったんじゃないの?」

嫌なら離すけど。

「い、いいえ!大歓迎です!!」

「じゃ、早く帰ろっか」

「はいっ!」


夕日に照らされた影は、二つに並んだ。






「それで?なんで突然手を繋ぎたいなんか言い出したの?」

あのまま別れるにも別れられず、こうして秋山の家に二人はいた。
彼女お手製の夕食も終わり、することもなく、テーブルの前に並んで座る。

「秋山さんのポケットが羨ましかったんです」


その手は、繋いだままで…



「…は?」

右手に感じる温もりのせいで、つい反応が鈍ってしまう。

「だって、いっつも秋山さんの手に触れてて…」

恥ずかしそうに語る姿は、それはもう小動物のように可愛い。
頬がにやけるを一生懸命に堪える俺は、肉食動物の仲間だろう。

「ってことは君、ポケットに嫉妬してたの?」

「ち、違います!」

さすが馬鹿正直のカンザキナオさん。
口は嘘を付いていても、顔は正直に真っ赤っか。

「馬鹿正直の直なんだからさ…正直になりなよ」

「秋山さんなんて知りませんーっ」

ぷいと身体ごと背を向けられ、その拍子に繋いだ手が離れてしまった。
途端にそれが寂しくなり、甘えるように後ろから抱きしめる。

「ごめんごめん」

髪から覗いた白い首を、ついつい噛みそうになった。
我慢する代わりに、髪にキスを落とす。

「…秋山さんは私の持ち物なんです」

「ん?」

「秋山さんは!私のものなんですっ!」

堂々と宣言をされ、ついくすりと笑ってしまった。

いつだったか、俺がした「カンザキナオの持ち物」発言。
今思えば、凄いこと言ってたな俺。

「じゃ、無くさないようにちゃんと持ってて?」
白い腕を肩からするりと撫で下ろし、細い指に自らの指を絡める。

「はい!」

返事とともに絡められた指を持ち上げ、そっとキスをした。





END。



いやん、ごっさ緊張した。
途中、何度も心霊探偵くんが脳裏を彷徨いてたよ…

手繋ぎネタが大好きです!
とりあえず、初めてなのでほのぼのあまあまにしましたが…次は下えろりかな(ぼそり

年の差って良いですよね!
秋山さんにとって、直ちゃんは妹であったり娘であったり…
んでもって奥さんであったr(ry

あまりにも年下過ぎて、手を出せないことが多々あったりするんだろうね^^
その分、出したときは年上のテクニックで(殴

多分きっと、また書きます。
というか、もう何本か書きかけてます\(^o^)/
八雲も何本かあるので、次にパソ子を開いたときにでも更新したいです。

それでは!
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無題
刹那さん、更新されるのをずっと待ってました!これからも応援してるので頑張ってください!!(あ、初めまして)
狼鎖 2009/11/03(Tue)18:40:33 編集
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