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ポッキーの日にポッキー買いに行ったらチーズの日とのことでチーズ買ってしまったカンナです。


ポッキーの日から随分遅れましたが、ポッキー話!
ちなみに八雲!!
ちなみのちなみにLGでポッキーゲーム話も用意してますんで!

…なんだか八雲書いたのがもの凄く久しぶりです。
あ、そっか。いなくなる前に上げたのが最後でしたね!
八雲目当てに来ていた方様!本当に遅れてすみません!!


ドタバタコメディ目指して書きました。

八晴:恋人未満

これは合コン、じゃないよな…?


目の前の現実を突きつけられた八雲は、谷底に落とされた感覚に陥った。



平日、午後11時過ぎ。

普段は寺独特の雰囲気に包まれているはずの斉藤家にて…



「がっはっはっ!敦子ー、ビール持ってきてくれ〜!」

「刑事がそんな飲んじゃって良いのかい?」

「あら?そういう一心さんこそ、何杯目ですか?」



お祭り騒ぎのような酒盛りの真っ最中であった。





今すぐ家から飛び出したい気持ちをどうにか抑え、八雲は溜め息を吐いた。

叔父である一心に用があると言われ来てみれば…
良い年した中年どもが、酒盛りをしていた。

揃ったメンバーは奇妙なもので、一心と後藤夫妻だけでなく石井までいる。
…まぁ、石井は床に俯せで顔を上げないが。

この四人に何の接点があるのか…考えてみても、答えは出ない。

「奈緒ちゃん寝付きましたよ」

戸を開けて現れたのは、酒盛りパーティー参加者晴香。
何だかんだで付いてきて、巻き込まれてしまったもう一人の被害者。

「ありがとう。お礼にほら、晴香ちゃんももう一本!」

礼のあとに酒を進めるな。
ビール缶を渡そうとする一心を睨むと、「おお怖い」とからかわれた。

「……じゃ、一本だけ」

そこでなぜ受け取るのかが分からない。
アルコールが苦手な八雲には、到底理解できなかった。

晴香にビールを渡した一心は、満足げに笑いながら意味有りげに離れた。
離れたって、机を挟んだ向こう側にいるのだ。
会話はまる聞こえ、行動はまる見え。

「すごいお祭り騒ぎだね…」

しばらく黙っていた晴香が、ポツリと呟いた。

「…嫌なら、帰っても良いんだぞ」

「ううん、楽しいしいから大丈夫!それに…」

そこまで言うと、喋るのがもったいないと言わんばかりに頬を染めた。

「それに?」

「や、やっぱ何でもない!」

ゴクゴクとビールを一気に飲み干していく晴香。
止めようとしたときにはもう遅く、勢いが付いた晴香は立ち上がった。


「王様ゲームをしましょう!」


そして、酒臭いその口から発せられた言葉に、八雲は頭を押さえた。





子供が寝静まった深い深い夜。

大人たちは酒に身を任せ、お祭り騒ぎ。



「では、4番が1番に擽りの刑」


「お、1番俺だ」

「4番は私ね」

敦子が手を上げた刹那、1番の後藤が表情を歪めた。
さすがの後藤も、このときばかりは酔いが醒めたようだ。

「ちょ…待て、待てよ敦子!」

「擽りなんて、まだまだマシな方よ〜…」

くすす。
なんて怪しげな笑みを浮かべられては、擽られる側じゃなくても背筋が凍る。


「ったく…良い大人が何をしてるんだ…」

「でも、楽しそうで良いじゃない」

“王様ゲームをやろう”…
なんて言い出した張本人が、王様と家来たちを見て笑っている。

「あーあ、早く王様になりたいなぁ…」

酔いが醒めてきたのか、大きく伸びながら机の上の棒菓子に手を伸ばした。

細長いビスケットに、チョコレートのコーティング。
見るからに「甘いです」と言い張るそれは、艶やかなピンク色をしていた。

「イチゴ味…ね」

おつまみには余り適さないそれを摘み、ぽきっと食べる。

「そういえば、さっき何か言いかけてたな」

「き、気にしなくて良いから!」


気にするなって…

そんな真っ赤な顔で言われたら、ますます気になるんですけど。


「次は誰が王様にかしら〜」

棒菓子の箱に、割り箸を入れて番号が見えないように一人一人取っていく。
誰もが王様になりたがり、ドキドキと場にいる者の鼓動が高まる。

それほど気になりはしなかったが、いつの間にかムードに流されてしまった。



あぁ、今隣にいる奴に好き勝手命令出来たらな。


そしたら一体、僕は何を願おうか…



「よっしゃ!俺が王様ー!」

正直、ここで後藤が声を上げてくれて助かった。
落胆の声をあげる晴香を、ちらりと窺う。

もし、僕が王様になっていたら、衝動に任せてキスしてたに違いない。


「じゃ、3番と5番がポッキーゲーム!」


後藤の言葉に、場の温度が一度上がった。

中学生じゃないんだから…
耳を塞ぎかけた八雲の脳裏に、何かが引っかかる。


「まさか……」


八雲が手にした割り箸には、確かに5番の文字があった。

そして、隣であわあわと震える彼女の手の中を覗く。
そこには確かに、3番の文字が書かれた割り箸があった…



「おや?まさかの八雲と晴香ちゃんかい?」

明らかに「知っている」顔に、舌打ちを一つ。
なぜ、当てられたかよりも、この後の対処法について考えていた。

けれど、いつまでたっても答えはみつからない。


「や、ややや八雲くん…」


しかも、隣の馬鹿はやる気満々なのかすでに棒菓子を手にしてるし。
真っ赤な顔って言うのが、なんとも言えない。

「ちゅーをしろって言ってんじゃねーんだからさー」

「…こんなバカげたこと、誰がやるんですか」

「八雲はどうか知らないが、晴香ちゃんはやる気満々みたいだけど?」


あぁまったく。


酔っ払い相手は本当に疲れる。

彼女も否定してくれれば良いのに、なぜか肯定している。


「…わかりましたよ」


その言葉に驚いたのは、意外にも晴香であった。

本気じゃなかったのか?

今更慌てたってもう遅い。
これを機会に、少しでも関係が進んでくれることを祈って…



晴香から棒菓子を奪い、八雲は子桜色の唇にくわえさせた。
そして、続けて少し乾燥した自らの唇で反対側をくわえる。

さて、どこまでやろうか。

少しずつ、少しずつ棒菓子を伝って晴香に近付いていく。
もう何もかも考えるのに飽き、周りに急かされキスしてやろうと思った。


「っ……」


…やっぱり却下。
こんな力いっぱい目瞑ってる奴なんかにキス出来ない。

離れようとしたそのとき。
後藤と一心のにやけ顔が目に入った。


「………」


その目が明らかに僕のことを「へたれ」って言っているようで…



「っ!?」

「はい、命令に従いましたよ」

「や、ややややくっ!」





ファーストキスは、イチゴ味。






END。



ぐだぐたしちまった…
へたれな八雲が書きたかったんです!
最後は頑張るような!

……うん、ポッキーの日って忘れてて慌てて書きました…orz

ただ、ぎゃーぎゃー騒がしいお話が書けて満足^^
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はじめまして!!
はじめまして。こんばんは!
ポッキーゲーム…!!にやにやがとまりませんでした(>∀<)すごくたのしかったです。
わたしも、八晴もLGもだいすきです!!
はじめてなのに図々しくすいませんでした。
がんばってください。楽しみにしています!!
ありがとうございました><!!
ミキカ 2009/11/20(Fri)23:15:19 編集
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