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こんばんは。ポッキーの日=ポッキーゲームの日と勘違いしかけていたカンナどす。


ドラマの秋山さんがあまりにドSチックで冷や汗たらりしています。
う…うん!当サイトの秋山さんはどっちかと言うと原作秋山だから!!
……一度、ドラ山さんも書いてみたいです。

ドラマの秋山さんは、好きな子はいじめたくなっちゃうタイプだと思います!(何
世界はそれを、Sと言うんだと思います。
でもって、最後は反省して甘くなっちゃうと良いんだ。


直ちゃんは良い奥さんになると思います。

LG:恋人設定(でもって初心)

肉体労働の仕事を終え、自室があるアパートに向かう。

日が沈むのが早くなった今日この頃。
辺りはすでに真っ暗で、街灯だけが怪しく点滅している。

ただでさえ不気味だというのに、それに寒さまでも追加されて。

あいつがいたら、泣きそうな顔してしがみついてくるんだろうなぁ…

とか思う辺り、彼女にべた惚れな自分に苦笑した。


そして、アパートの自室に電気が付いているのが見え、頬が緩む自分がいた。






「あ!お帰りなさい!」

玄関を開けてすぐ、主人が帰ってきた犬のように駆け寄ってくるナオ。
別に待たせていた記憶も無ければ、家に置いた覚えもない。

ただ覚えがあるとするならば、一ヶ月前に合鍵を渡しておいたことくらい。
付き合い始めた一ヶ月前に…

「お風呂沸かしてありますよ」

「じゃ、風呂にしようかな」

ナオにコートを渡し、狭い風呂場に向かう。

彼女が来るまで、カビだらけだった風呂場。
それがここ一ヶ月で、これほどまでにピカピカになるとは…

カンザキナオの存在が、こんなところにも現れている。


そんな新婚生活のような毎日だと言うのに、俺らはまだ手繋ぎ止まり…






風呂から上がると、テーブルの上には隅々まで皿が並べられていた。

「…何、俺をそんなに太らせたいの?」

「太った秋山さんも好きですよ?」

「いや、太る気ないし」

髪を拭きながら、テーブルの前に腰を落とす。
先に食べてて良いですよ、と言うのを無視してナオが来るのを待つ。

「もう少しで唐揚げあげ終わりますから」

そう言うナオは、割烹着に白色のバンダナを頭に付けていた。
古風過ぎる母親らしい姿に、ついつい笑みがこぼれる。

「どうかしましたか?」

「いや、なんでもない」

ちょっと母親の姿が重なったとか、言おうと思って止めといた。
ナオが揚げ終えた唐揚げを皿に盛り付け、隣に座ってくる。

「?」

何かを企むように口端を上げ、上目遣いに見上げてくるナオ。
しばらく考えを巡らせ、出てきた言葉は…


「…いただきます」

「どうぞ召し上がれ!」


母親に見えたはずの割烹着が、今度は給食当番の小学生に見えた。
笑みを隠すように、唐揚げに箸を伸ばす。

「おいしいですか?」

割烹着を脱ぎながら、唐揚げを摘む秋山に訪ねるナオ。

「うん、君も食べなよ」

「はーい」

「………」

「………」

「………」

「秋山さんは甘いの、好きですか?」

「…?」

突然、繋がりもない話題が出され、思わず眉を寄せた。

「もしかして…苦手、ですか?」

眉を寄せた秋山を見たナオが、残念そうに肩を落とす。

「別に…苦手じゃないけど」

なんで?と目で訴えると、カバンの中をごそごそ漁るナオ。
いったん箸を置いて、覗き込もうとする。

「あ!ありましたありました!」

覗き込む前に何かを見つけだしたナオは、焦らすようにそれを後ろに回した。
奪おうと思えば奪える力関係。

「なに見つけたの?」

けれども、うずうずと待ち焦がれ笑うナオを見て、つい白旗を上げる。



待ってました!と目の前に突きつけられたのは…


「じゃじゃーん!」


「………」



某、チョコレートがコーティングされた棒菓子。



見慣れたそれは、お菓子業界十八番のロングセラー商品。

「………」

で?と、目で訴える。

彼女がこうして、お菓子を持ってくるのは日常茶飯事。
秋山が苦手なものなら食べず、好きなものなら勝手に摘む…

とまぁ、今までこうも改まってお菓子を紹介したことなど無くて。

「…何を考えてる?」

「べっ、別に何も考えてませんもーんっ!」

ぷーいとそっぽを向かれるが、その頬はほんのり赤い。
妙なところで頑固な君。

仕方なく、少女が言いたいことを某国立大院卒の脳味噌が考える。


部屋の中を見渡して、一番に目に入ったのはカレンダー。


「!」


本日、11月11日水曜日…



「なるほど…ね」


再び少女に目を向けると、探るような目で見上げてきていた。

「要はさ、君…」



俗に言う、ポッキーゲームなるものがしたいんだ?



「ち、ちち違いますよぉっ!?」

「嘘、顔に書いてある」

「!」


秋山に言われ、両手で顔を覆う直。
そんな直の姿を見て、ほんの一瞬、表情が緩んだ。

だが、すぐに顔の筋肉を引き締め、ポーカーフェイスを保つ。


なぜ、純粋無垢な少女がポッキーゲームなんかしたいと言い出したのか。
うんうん唸っても答えなど見出せず。

その下品なルールを知っている秋山は、直に諦めてもらうために頭を捻った。


「一応聞くけど、ルール知ってんの?」

「いえ、秋山さんなら知ってるだろうってフクナガさんが…」

「フクナガ?」

聞き入れない名前に、秋山の眉間にシワが刻まれる。

「あ…あぁっ!フクナガさんは何一つ悪くありませんから、怒らないで…」

「…怒んないから、なに聞いたの?」

しゅんと落ち込む彼女を励ますように、柔らかい髪を撫でてやる。
しばらくだんまりしていたが、彼の温もりに火照た少女は静かに口を開いた。


「…ポッキーゲームは、恋人…たちのゲームだって聞いたんです…」


小桜色に染まった頬でそんなことを言われれば、ついぎゅっとしたくなって。
だが、今まで作り上げてきたキャラを保ち、服の袖を握ることで堪えた。

「恋人たちの…ねぇ…」

「違うんですか?」

「ん、まぁ……違うかな?」

「そうなんですか…」

また騙されてしまいました…


落ち込む彼女に庇護心とともに込み上げてくる、ちょっとしたイタズラ。



「ね、どうせだったら俺が教えてやろっか?」

「良いんですか!」

「うん。君もしたかったみたいだし」

それじゃあ遠慮なく…



直の頭から手を退けると、そのまま棒菓子を箱ごと奪う。
そして、呼吸をするために小さく開いた唇の間に、それをくわえさせた。

「…?」

不思議そうな顔で秋山を窺う直。
何も返答しない秋山を見て、食べて良いものなのかと歯を立てようとした。

「待って。食べちゃだめ」

言われ、直は落ちそうになっていたそれに軽く歯を立てた。


「そうだ、賭けでもしない?」

ゲームなんだし、さ。

こくりと直が頷いたのを見て、秋山は考えるフリ。

「じゃ、負けた方が勝った方の言うことを何でも聞く…」

ってのはどう?

良いですよ。と言うように頷いたのを見て、にやりと笑った。
疑うことを知らない瞳に、わざと映るように…


何をするんですか…?


恐る恐る問われ、秋山は直がくわえていない方を指で摘んだ。


「俺がこっちから食べるの」


だからさ…


「君はそっちから食べて…?」

「っ!?」

口から落ち掛けた棒菓子を、直の口の中に戻す。

「…離したら負けってことで…俺の言うこと聞いてもらえるんだよね?」

「んーっ!」

「何言っても遅いから」



じゃあ、ゲーム開始ってことで。






END。



ポッキーゲーム第二弾は秋直でお送りしました〜
いや、八晴と秋直しかないんだけどね。

話の共通点は『他人に振り回される』『女の子があわあわする』ですね。
あとは野郎共の成長…ですかね!あとあとファーストキッス!
秋直はギリギリまだですが…

まさかの甘々からの黒山さま。
全ては愛ゆえ…ですっ!ではあでゅー(逃)
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