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今年二回目の更新です〜^^

今年は…なるべくたくさん更新したいと思います!
ジャンル増えてから、八雲の更新率が減ってしまったので…(´・ω・`)しょぼーん
でもマイペースに生きてきますんで、また消える可能性大。(こらこら


さて、今年始めての秋直です。
ドラマライアー略してドライアー(殴)がしばらくお休みで寂しいです。
まぁ、一期の再放送でどうにかきゅんきゅんさせてもらってますがっ!!

秋直:恋人未満

四角い箱の中の人が、カウントダウンを始めた。



それと同時に、隣で正座をする少女までもがカウントダウンを始めて。

嫌な予感がして、目を合わせないようにしていたんだけれど…


「秋山さんも一緒に!」

だなんて、手を引かれながら言われちゃあしょうがない。


しぶしぶ少女と共にカウントダウンを始めた三十も近い男。



年を越した瞬間。


彼女と手を繋ぎながら新年を迎えることができて、ちょっぴり嬉しかった。






「あけましておめでとうございますー!」

テレビの中の歓声に紛れ、現実の声。
隣を見てみれば、これまたご丁寧に頭を下げた神崎直の姿。

「…あけましておめでとう」

離れてしまった手を見つめるようにして、小さく頭を下げた。



家族でもなければ恋人でもない。

友達以上な、もどかしい関係の俺ら。


そんな関係の二人だというのに、こうして同じ時間を過ごして。


そして、共に新年を迎えた。



「どうします?ぐいーっと一杯いかがですか?」

親指と人差し指を構え、口元で行われる在り来たりなジェスチャー。

「…君、未成年でしょ。そんなことしたら捕まるよ」

しかもまだ一度もアルコールを飲んだことがない少女。

「でも、まわりの人が…」

「まわりはまわり。君は君」

コタツの中に手を突っ込み、新年早々に冷えた両手を暖める。
俺の家には無くて、彼女の家にはある、有り難い家電用品。


一度入ったら出られない。

そんなこんなで、コタツの上には食べ散らかしたものが散乱していた。

「わかりました…」

そんな中から缶ビールを見つけだし、直に見せつけるようにして飲んでみた。


「…秋山さん意地悪ですね」

「君が二十歳になるまで待ってるから、それよりも早く飲むなよ」

はいオレンジジュース。

「はーい」

ありがとうございます。
直がオレンジジュースに口を付けたのを確認し、テレビに目を向けた。


年越しの雰囲気残る、テレビの中の世界。

数分前まで今年一年の感想を口にしていた人々。
だが数分時が過ぎた今、今度は今年の意気込みを口にしていた。


こんなにも下らない会話をしている間にも、時は過ぎていくことを実感。


「今年は早かったですね」

「去年だけどな」

「…秋山さんは、今年はどんな一年にしたいですか?」

あ、無視?

「とりあえず、平和に過ごせれば何でも良いかな」

君はどうなの?
ビールを一口飲み訪ねる。

「私も…平和に過ごせれば、それだけで充分ですっ」

「……ふーん」

君のことだから、今年も良い年になります!とか言うのかと思った。


散らかったコタツの上から、今度はつまみには程遠いミカンを手にする。
皮を剥き、白いところも剥いていると直に怒られた。

「そこは栄養たっぷりなんですよ!」

「でも俺、嫌いだし」

「嫌いだからって、残したらみかんさんに申し訳ないです」

誰、みかんさんって。

「じゃ、君にあげるよ」

「…ありがとうございます」

何か言いたそうな顔で、みかんの白いところを受け取る直。
栄養はあると知っていても、無味に近いその場所を好んで食べる者は少ない。

むすっとした顔でちまちま食べられては、なんだか気まずくなってきた。

「…ほら」

その気まずさに堪えきれず、皮に乗せられたみかんの実を二人の間に置く。
君も食べていいよ、と無言の眼差し。


「ありがとうございます!」


同じ言葉なのに、数十秒前の「ありがとうございます」とはまったく違う。
…うん、やっぱこっちの「ありがとうございます」の方が好きだ。






「今年はやっぱり、良い年になります」

みかんを頬張りながら、オレンジジュースを飲む直。
そんなみかん尽くしで肌が黄色くなるな、とぼんやり思う。

「…なんで?」

直の食べるスピードが早く、皮を剥くのが追いつかない。


たまには休めよ。俺がみかん食えねーじゃん。


「秋山さんと年を越せたんですよ!」

「…だから、なんで良い年になれんの?」


お前が無理矢理誘ったんだろ。

大晦日を一人で過ごすなんて許せません、って。

それに俺は幸せを呼ぶ何かでも無いし。

一緒に過ごしたからって、良い年になるなんて限らないし。


ああ、またみかん食ったなこら。



「だって、好きな人と一緒に新年を迎えられたんですよ!」


………は?


「良い年になるに決まってます!」

聞こえてきた単語に、慌てて振り返る。
そこにはみかんを口いっぱいに詰め込み、もごもごと口を動かす直がいた。

「…ごめん、もう一度言って」

飲み込んだのを見計らい、気付いていないだろう少女に頼む。


「もう、ちゃーんと聞いてて下さい!…だから、好きな人と一緒に──」


そこまで口にしたかと思いきや、大きき開く目と口。


「あ」


みるみるうちに彼女の顔は、真っ赤に染まっていった。
そして、ぜんまい仕掛けのおもちゃのように、ゆっくりと振り返る。

「あ、あきやまさん…」

聞いちゃいました?
真っ赤な頬に書かれた言葉。

「ちゃーんと聞いてたけど?」

愛の告白うんだらよりも、俺の中の小悪魔スイッチがオン。
彼女の前では見せないようにと思っていたけれど、新年も休まずに稼働した。


「それで?続きはなんですか、カンザキナオさん?」


くすりと笑い、弱々しく小さくなる直に近付いてみる。


「うぅ…やっぱり秋山さんは意地悪です…」

「そりゃどうも」


寒くて出たがらなかったはずの足が、すんなりとコタツから出てきた。
そのまま膝立ちのままにじり寄り、足の間に直を閉じこめる。


「俺、根っからのドSだし…」


顎に手をかけて、乾いた唇にキスをした。

驚いたように目をまん丸くさせる直の耳に、そっと唇を寄せて…






「今年はほんと、良い年になりそうだな」



「……はい」




二人の唇からは、二人のように甘酸っぱい味がした。








「ところで、根っからのド攻めって…どういう意味ですか?」

「…君、そういうことは言わない方が良いよ」






END.



新年早々ぐだぐだ\(^o^)/

…とりあえず、お正月のぐーたらが書きたかったんす。これ言い訳です。
それと、はじまりの意味も込めて告白〜なことも書きたくて…
詰め込んだ結果、ぐだぐだになっちゃいました。

新年始まって早々ぐだぐだだなんて…
きっと今年もぐだぐだお話書き続けるんだろうな!
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