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マッチョって打とうとしたら、マッツオて打ってしまいました。
マッツオ!マッツオ芭蕉さん!!
いつまでお正月話書いていいんですかね!
とりあえず、あと一つは上げる予定です。
でもその前にお正月じゃないお話も上げるかな…
さてさて、大晦日秋直のつづきです。
そちらを読んでいらっしゃない方は、そちらも読まれた方が楽しめるかと…
秋直:恋人未満
マッツオ!マッツオ芭蕉さん!!
いつまでお正月話書いていいんですかね!
とりあえず、あと一つは上げる予定です。
でもその前にお正月じゃないお話も上げるかな…
さてさて、大晦日秋直のつづきです。
そちらを読んでいらっしゃない方は、そちらも読まれた方が楽しめるかと…
秋直:恋人未満
あぁ、なんて素敵な匂いなんでしょう。
朝、目が覚めて一番の感想は、そんなシンプルなもの。
お花のように甘い香りじゃないけれど。
ちょっぴり大人な苦さもあるけれど。
とても暖かくて、安心出来る…
この温もりを手放したくなど無く、それをぎゅっと抱きしめる。
あぁ、この匂いはなんなのでしょうか?
「起きたか?」
「……?」
父がホスピスに入院しているため、アパートには私一人しか暮らしていません。
だから、もうずいぶんと誰かに「おはよう」なんて言ってもらえていない。
だからだから、朝起きて誰かの声がするなんてことあり得なくて…
ドキドキと速まる鼓動を抑えながら、そっと…
そーっと声の聞こえた方へと振り返った。
「…おはよう」
そこには、見慣れた私の部屋をバックにした上半身裸の秋山さんがいました。
「秋山さん!」
ベッドを軋ませながら、慌てて起きあがる。
一体、何がどうしてどうなって…秋山さんがここに…?
上半身裸のこともあり、不安やら不審やら微かな期待やら。
ちょっとの恐怖を感じた直は、眉を寄せながら胸の中の布を強く抱きしめた。
「………」
ちらりと自らの姿を確認。
けれども、特に脱がされた跡は見つからない。
寝返りを打ったせいで出来たであろう、皺しか見つからない。
「そんな心配するなって」
苦笑を浮かべた秋山は、ベッドの隅に腰を下ろす。
きしりと軋んだスプリングに、直の鼓動は高まるばかり。
「な、ななな何で秋山さんがいるんですか?」
「…覚えてないの?」
あぁ、そのセリフはやっぱり…
私たちは一線を越えてしまったのですね。
“嫌だ”という感情は無かったけれど、はじめての記憶がないというのも…
「…君が思ってるような疚しいことは、何一つしてないから」
寝込みを襲う野蛮な趣味は、残念ながらないから。
ましてや嫁入り前の娘になんて、手を付けられるわけないでしょ?
まるで直の心中を察したかのようなその言葉。
それと共に、安心させるように頭に乗せられた手。
「じ、じゃあ何で、はっ…裸なんですか?」
「ん」
綺麗な細い顎で指されたのは、私の胸元。
けれど、特に変わったことなどない。
「ほら、君が手にしてるもの」
「……?」
私が手にしているもの。
と言えば、胸に抱きしめたこの安心出来る灰色の布しか…
「あ」
端と端を掴み、広げて現れたのは一枚のシャツ。
しかもそれは、見覚えのあるもので…
「こ、これって…」
「そう、俺のなの」
平然と頷いた秋山に、直は顔を真っ赤にさせた。
「わ…わたっ、私が秋山さんのことを!?」
「いや、違うから落ち着きなって」
そういうと腕を組んで、困ったようにうーんと唸る。
その間、直は秋山の身体を眺めていた。
細いかと思っていたその身体には、意外にも筋肉が付いていた。
「…お前、俺を誘ったの覚えてない?」
「や、やっぱり私が…」
顔を上げて秋山の顔を覗き込む。
「そうじゃなくて…“大晦日を一人で過ごすだなんて許しません”ってヤツ」
「………あ!」
「思い出したみたいだな」
途切れた記憶が繋がれば、あとは簡単。
スーパーで秋山さんと会って、そのまま家に連れてきたんだった。
それでそれで、年越しを一緒に過ごすことになって……それで…
「年越す前に寝ちゃったの。お前」
「そうでしたか…」
こちらから誘っておいて、なんたる事を…
深く溜め息を吐いた直は、胸の中のシャツをぎゅっと握りしめた。
「へっくしっ」
「!」
聞こえてきたくしゃみに慌てて頭を上げると、鼻をすする秋山と目があった。
「あ、あぁすみません!シャツお返ししますね!!」
「…どうも」
ついさっきまで抱き締めていたシャツに袖を通す秋山さん。
なんだか恥ずかしくて、目を合わせられずに俯いてしまう。
「そう言えば、どうして私が秋山さんのシャツを…?」
「お前が離さなかったの」
「私が…?」
一体なんのことだろう。
そんな記憶、まったく無い。
「君が寝た後、ベッドに運ぼうと抱き上げたんだけど…」
はぁ…と溜め息を一つし、長い髪を掻き上げる。
「そのときお前が服掴んできて、離さなかったの」
「す、すみませんでした…」
優しい秋山さんは、私を起こさないようにシャツだけ残して離れた…
これで全てが解決です。
「別に、良い思い出来たし良いよ」
「良い思い…?」
聞きなれないワードに顔を上げる。
そこには、怪しげな笑みを浮かべた秋山さんがいた。
「…気にするな」
こういう笑みを浮かべているときは、あまり関わらない方がいい。
永年の勘が働いた直は、わかりましたと頷いておいた。
「お節料理、準備してきますね!」
ベッドから腰を上げて、台所へ向かう。
予め用意しておいたお節料理たちを、テーブルの上へ並べていく。
「…君、いつこんなに作ったの?」
「スーパーに行く前です!」
ささっ早く食べましょう!
両手を合わせていただきます。
その合図で、お節に箸を伸ばした。
「美味しい、ですか?」
「うん、うまい」
ガツガツと子供のように食べてくれる秋山に、ほっと胸を撫で下ろす。
ふと目を向けた窓の先。
青い空に浮かぶ太陽が、お昼前であることを伝えている。
…ずいぶん寝てしまったようだ。
「結局、今年も12時まで起きられませんでしたね…」
「……すまない」
「あ、秋山さんは悪くありません!」
「いや、俺の責任だ」
ハッキリと言われては、返す言葉がない。
迷いに迷った結果、直は勇気を振り絞り口を開いた。
「じゃあ来年…いいえ、今年こそは起こして下さい、ね」
「…それはお誘いと見ていいのか?」
くすりとイタズラめいた顔で笑われる。
けれど、その表情も…
「はいっ!」
私のこの一言で、崩れ落ちた。
「あけましておめでとうございます!」
「あけましておめでとう…」
今年もおまえに振り回される年になるようだ。
END.
とりあえず秋山にくしゃみをさせられて満足です!
直ちゃんはお布団ぎゅってして寝てると可愛い。
秋山さんちで寝るときも、癖で秋山のパジャマぎゅってすれば良いです。
…あれ?秋山って裸で寝る人か。
細マッチョ秋山さん。
直ちゃんを高い高いさせて喜ばせてやって下さい。
朝、目が覚めて一番の感想は、そんなシンプルなもの。
お花のように甘い香りじゃないけれど。
ちょっぴり大人な苦さもあるけれど。
とても暖かくて、安心出来る…
この温もりを手放したくなど無く、それをぎゅっと抱きしめる。
あぁ、この匂いはなんなのでしょうか?
「起きたか?」
「……?」
父がホスピスに入院しているため、アパートには私一人しか暮らしていません。
だから、もうずいぶんと誰かに「おはよう」なんて言ってもらえていない。
だからだから、朝起きて誰かの声がするなんてことあり得なくて…
ドキドキと速まる鼓動を抑えながら、そっと…
そーっと声の聞こえた方へと振り返った。
「…おはよう」
そこには、見慣れた私の部屋をバックにした上半身裸の秋山さんがいました。
「秋山さん!」
ベッドを軋ませながら、慌てて起きあがる。
一体、何がどうしてどうなって…秋山さんがここに…?
上半身裸のこともあり、不安やら不審やら微かな期待やら。
ちょっとの恐怖を感じた直は、眉を寄せながら胸の中の布を強く抱きしめた。
「………」
ちらりと自らの姿を確認。
けれども、特に脱がされた跡は見つからない。
寝返りを打ったせいで出来たであろう、皺しか見つからない。
「そんな心配するなって」
苦笑を浮かべた秋山は、ベッドの隅に腰を下ろす。
きしりと軋んだスプリングに、直の鼓動は高まるばかり。
「な、ななな何で秋山さんがいるんですか?」
「…覚えてないの?」
あぁ、そのセリフはやっぱり…
私たちは一線を越えてしまったのですね。
“嫌だ”という感情は無かったけれど、はじめての記憶がないというのも…
「…君が思ってるような疚しいことは、何一つしてないから」
寝込みを襲う野蛮な趣味は、残念ながらないから。
ましてや嫁入り前の娘になんて、手を付けられるわけないでしょ?
まるで直の心中を察したかのようなその言葉。
それと共に、安心させるように頭に乗せられた手。
「じ、じゃあ何で、はっ…裸なんですか?」
「ん」
綺麗な細い顎で指されたのは、私の胸元。
けれど、特に変わったことなどない。
「ほら、君が手にしてるもの」
「……?」
私が手にしているもの。
と言えば、胸に抱きしめたこの安心出来る灰色の布しか…
「あ」
端と端を掴み、広げて現れたのは一枚のシャツ。
しかもそれは、見覚えのあるもので…
「こ、これって…」
「そう、俺のなの」
平然と頷いた秋山に、直は顔を真っ赤にさせた。
「わ…わたっ、私が秋山さんのことを!?」
「いや、違うから落ち着きなって」
そういうと腕を組んで、困ったようにうーんと唸る。
その間、直は秋山の身体を眺めていた。
細いかと思っていたその身体には、意外にも筋肉が付いていた。
「…お前、俺を誘ったの覚えてない?」
「や、やっぱり私が…」
顔を上げて秋山の顔を覗き込む。
「そうじゃなくて…“大晦日を一人で過ごすだなんて許しません”ってヤツ」
「………あ!」
「思い出したみたいだな」
途切れた記憶が繋がれば、あとは簡単。
スーパーで秋山さんと会って、そのまま家に連れてきたんだった。
それでそれで、年越しを一緒に過ごすことになって……それで…
「年越す前に寝ちゃったの。お前」
「そうでしたか…」
こちらから誘っておいて、なんたる事を…
深く溜め息を吐いた直は、胸の中のシャツをぎゅっと握りしめた。
「へっくしっ」
「!」
聞こえてきたくしゃみに慌てて頭を上げると、鼻をすする秋山と目があった。
「あ、あぁすみません!シャツお返ししますね!!」
「…どうも」
ついさっきまで抱き締めていたシャツに袖を通す秋山さん。
なんだか恥ずかしくて、目を合わせられずに俯いてしまう。
「そう言えば、どうして私が秋山さんのシャツを…?」
「お前が離さなかったの」
「私が…?」
一体なんのことだろう。
そんな記憶、まったく無い。
「君が寝た後、ベッドに運ぼうと抱き上げたんだけど…」
はぁ…と溜め息を一つし、長い髪を掻き上げる。
「そのときお前が服掴んできて、離さなかったの」
「す、すみませんでした…」
優しい秋山さんは、私を起こさないようにシャツだけ残して離れた…
これで全てが解決です。
「別に、良い思い出来たし良いよ」
「良い思い…?」
聞きなれないワードに顔を上げる。
そこには、怪しげな笑みを浮かべた秋山さんがいた。
「…気にするな」
こういう笑みを浮かべているときは、あまり関わらない方がいい。
永年の勘が働いた直は、わかりましたと頷いておいた。
「お節料理、準備してきますね!」
ベッドから腰を上げて、台所へ向かう。
予め用意しておいたお節料理たちを、テーブルの上へ並べていく。
「…君、いつこんなに作ったの?」
「スーパーに行く前です!」
ささっ早く食べましょう!
両手を合わせていただきます。
その合図で、お節に箸を伸ばした。
「美味しい、ですか?」
「うん、うまい」
ガツガツと子供のように食べてくれる秋山に、ほっと胸を撫で下ろす。
ふと目を向けた窓の先。
青い空に浮かぶ太陽が、お昼前であることを伝えている。
…ずいぶん寝てしまったようだ。
「結局、今年も12時まで起きられませんでしたね…」
「……すまない」
「あ、秋山さんは悪くありません!」
「いや、俺の責任だ」
ハッキリと言われては、返す言葉がない。
迷いに迷った結果、直は勇気を振り絞り口を開いた。
「じゃあ来年…いいえ、今年こそは起こして下さい、ね」
「…それはお誘いと見ていいのか?」
くすりとイタズラめいた顔で笑われる。
けれど、その表情も…
「はいっ!」
私のこの一言で、崩れ落ちた。
「あけましておめでとうございます!」
「あけましておめでとう…」
今年もおまえに振り回される年になるようだ。
END.
とりあえず秋山にくしゃみをさせられて満足です!
直ちゃんはお布団ぎゅってして寝てると可愛い。
秋山さんちで寝るときも、癖で秋山のパジャマぎゅってすれば良いです。
…あれ?秋山って裸で寝る人か。
細マッチョ秋山さん。
直ちゃんを高い高いさせて喜ばせてやって下さい。
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