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四ッ谷先輩最終巻発売と言うことで更新しに来ました
おま、次は八雲の誕生日小説あげますよーとか言ってただろとか神様に怒られそう
コミックス最終巻ってことは本当に終わりなんですよね…
古館先生おつかれさまです
さて、前回に続き「先生と先輩と真ちゃん」のお話
四ッ谷の二人と真ちゃん02
おま、次は八雲の誕生日小説あげますよーとか言ってただろとか神様に怒られそう
コミックス最終巻ってことは本当に終わりなんですよね…
古館先生おつかれさまです
さて、前回に続き「先生と先輩と真ちゃん」のお話
四ッ谷の二人と真ちゃん02
「先輩先輩しぇんぱい!」
「なんだ中島!」
ネタか!と瞳を輝かせる四ッ谷先輩。
返答皆無。ズカズカと大股で歩み寄る真は、興奮気味に机を叩いた。
「大変なんです!」
卓上の飲むお汁粉缶と四ッ谷先輩の肩が跳ね上がる。
「な…なになに、どうしたの真ちゃん…?」
倒れて転がりコンクリートの上に落ちた空き缶が、カラカラと音を立てた。
「大変なんです!」
「だからなにが」
「よ、よよよ四ッ谷先輩のニセモノが──」
「ニセモノは酷いですねェ、中島サン」
ブルーマンデー放課後。
出会ってはいけない二人が出会った。
「四ッ谷先生、…ですかァ?」
屋上、扉の前。
風に後ろ髪を靡かせながら、四ッ谷先生は口端をあげて笑った。
「やっぱり先輩の親戚か何かなんすね」
「バカヤロウ、どこに同姓同名の親戚がいるんだ!」
握られたグーの拳で頭を殴られる。
遠慮なく女子の頭を殴るだなんて、これでもあたしより年上なのだろうか。
「な、なにするんですかァッ!?」
「お前が馬鹿なことを言うからだ」
「馬鹿馬鹿って、先輩かわいい女の子に失礼ですよ!」
「どこにかわいい女の子がいるんだ!」
「こ・こ・で・す!」
先輩に飛び乗った真は、憎たらしいその顔を両手で挟みぐいと顔を近付けた。
「くっくっ…」
堪えるような、わざとらしくも聞こえるような声に二人は振り返る。
「ハジメマシテ、四ッ谷先輩」
髪が白衣がネクタイが、屋上の風に拭かれて舞う。
「国語教師の四ッ谷文太郎です」
放課後を彩る夕焼けが、黒に縁取られたレンズをオレンジに染めあげる。
瞳が窺えない。けれど相手には確かに見えている。
蛇に睨まれた蛙となった真をよそに、四ッ谷先輩は眼鏡の奥を細い目で睨む。
「で、その四ッ谷先生が何の用ですか?」
「生徒たちが噂をしていたんでちょっと見てみたかったんデス」
「見せ物じゃありません。わかったらとっとと帰って頂けますか?」
「そうしようと思ったんですがねェ…」
くくっと口端を上げて俯く。眼鏡のフレームがずれ、細い瞳が弧を描いているのがわかった。
これには先輩も面白くないと言わんばかりに眉間に皺を寄せた。
「宣戦布告をしに来た」
四ッ谷先生の口調が変わる。
「中島」
「は、ハイッ!?」
今まで他人事のように耳を傾けていたものだから、思わず身構えてしまった。
「“四ッ谷先輩”とは別れて“四ッ谷先生”に付いてこい」
「は、い…?」
あまりにあっさりと、しかも命令口調で言われたもんだから頭が回らない。
ええと確か、四ッ谷先生は四ッ谷先輩とは別れて四ッ谷先生に───
「先生が生徒を口説いていいんですか」
「んむっ」
あとちょっとで理解出来そうだったってときに、腕が引かれて見えるは『2A』の組章。
「生憎、コイツは俺のなんで」
手ェ出さないでもらえますか。
押しつけられた胸板を通して届く鋭い声。
あたしは先輩のものじゃないです!と一つ文句を言ってやろうと顔を上げた。
が、ますます強い力で押しつけられてそれは適わなかった。
真正面は白の闇で、二人の四ッ谷文太郎がなにをしているのかわからない。
風の音に紛れて聞こえてくるのは、四ッ谷先輩の心臓が平常に働く音。
夕日の暖かさと先輩の温かさに眠気が襲ってきた。
暢気だろうと人は笑うかもしれない。
しばらくすると風の音に紛れて溜め息が聴こえた。
この落ち着いたおとなの声は四ッ谷先生だ。
「キミとは仲良くできそうにないな」
「ドッペルゲンガーは出会ってはいけませんからね」
「それもそうだ」
くくっと突っかかった笑い。
続けてキシシと歯の隙間を通るような笑い。
やっとの思いで這い上がることが出来た頃、屋上に響くは呼び出しのチャイム。
スピーカーから聞こえる声は、日に焼けた壁に寄りかかる男を呼び求めていた。
「先生、呼んでますよ」
「…赴任早々、人気者で困っちゃいますねェ」
いやぁ、と油断しきった笑みに、先ほどまでの不気味さはひとかけらも感じない。
踝を返し白衣が靡く。
「それじゃあ中島サン、また明日学校で」
「あ、ふぁい」
ニコニコと手を振る四ッ谷先生に、真の手は自然と振り返す。
内と外とを隔てるドアが閉まるまで、四ッ谷先輩は一点を見つめていた。
バタンなんて誰もが笑ってしまうくらいメジャーな音を立てて閉まる薄い戸。
それからすぐに四ッ谷先輩は溜め込んでいた息を吐いた。
「…中島ァ」
「あい」
なんすか。と解かれた腕の中、覗き込むように顔を見上げる。
「あの先生には気をつけろ」
「工藤先生のことっすか?」
「ばか、今は違う奴の話だろ」
「…四ッ谷、先生ですか?」
「………」
『四ッ谷先生』の言葉に、再び出来る眉間の皺。
「大丈夫ですよ!確かに先輩みたいに不気味で変人っぽいですけど…まだまだまともそうですから!」
堅く陰湿な雰囲気をちょっとでも和らげようとボケてみる。
いつもだったら「誰が不気味だ誰が変人だ罰として怪談フルコースだッ」
…くらいのことは言うだろうに、ただ呆れ顔で溜め息を吐くだけであった。
「そっちじゃない…」
妙にあっけらかんとした返事に、真は小首を傾げた。
「ただでさえ狙ってる奴が多いってのに…」
再び閉じ込められた腕の中。
髪を揺らす吐息が甘くくすぐったくて何を言っているのかわからない。
…まぁこういうのも悪いもんじゃあないかな。
真がおとなしく四ッ谷先輩に身体預けようとしたとき。
急に解放されたかと思いきや、頭上に衝撃。
「どォーしてお前は厄介者ばかり連れてくるんだッ!」
「いひゃっ、いひゃいです!暴力反対ッ」
「よゥし、じゃあ擽るのは暴力じゃないな」
「え、ちょ…」
真の制止など聞くわけがない四ッ谷は、遠慮なしに擽りはじめた。
ブルーマンデー朝礼時。
一人の教師がやってきたことにより、あたしの平和で平凡な日常は終わりを遂げた。
END.
先生の性格がボヤボヤだ…
先輩が先生を知っていたのは噂で知ったということで
四四真工になればいい
手拍子みたいね
ヨンヨンマクびょーしッ、せーの!
「なんだ中島!」
ネタか!と瞳を輝かせる四ッ谷先輩。
返答皆無。ズカズカと大股で歩み寄る真は、興奮気味に机を叩いた。
「大変なんです!」
卓上の飲むお汁粉缶と四ッ谷先輩の肩が跳ね上がる。
「な…なになに、どうしたの真ちゃん…?」
倒れて転がりコンクリートの上に落ちた空き缶が、カラカラと音を立てた。
「大変なんです!」
「だからなにが」
「よ、よよよ四ッ谷先輩のニセモノが──」
「ニセモノは酷いですねェ、中島サン」
ブルーマンデー放課後。
出会ってはいけない二人が出会った。
「四ッ谷先生、…ですかァ?」
屋上、扉の前。
風に後ろ髪を靡かせながら、四ッ谷先生は口端をあげて笑った。
「やっぱり先輩の親戚か何かなんすね」
「バカヤロウ、どこに同姓同名の親戚がいるんだ!」
握られたグーの拳で頭を殴られる。
遠慮なく女子の頭を殴るだなんて、これでもあたしより年上なのだろうか。
「な、なにするんですかァッ!?」
「お前が馬鹿なことを言うからだ」
「馬鹿馬鹿って、先輩かわいい女の子に失礼ですよ!」
「どこにかわいい女の子がいるんだ!」
「こ・こ・で・す!」
先輩に飛び乗った真は、憎たらしいその顔を両手で挟みぐいと顔を近付けた。
「くっくっ…」
堪えるような、わざとらしくも聞こえるような声に二人は振り返る。
「ハジメマシテ、四ッ谷先輩」
髪が白衣がネクタイが、屋上の風に拭かれて舞う。
「国語教師の四ッ谷文太郎です」
放課後を彩る夕焼けが、黒に縁取られたレンズをオレンジに染めあげる。
瞳が窺えない。けれど相手には確かに見えている。
蛇に睨まれた蛙となった真をよそに、四ッ谷先輩は眼鏡の奥を細い目で睨む。
「で、その四ッ谷先生が何の用ですか?」
「生徒たちが噂をしていたんでちょっと見てみたかったんデス」
「見せ物じゃありません。わかったらとっとと帰って頂けますか?」
「そうしようと思ったんですがねェ…」
くくっと口端を上げて俯く。眼鏡のフレームがずれ、細い瞳が弧を描いているのがわかった。
これには先輩も面白くないと言わんばかりに眉間に皺を寄せた。
「宣戦布告をしに来た」
四ッ谷先生の口調が変わる。
「中島」
「は、ハイッ!?」
今まで他人事のように耳を傾けていたものだから、思わず身構えてしまった。
「“四ッ谷先輩”とは別れて“四ッ谷先生”に付いてこい」
「は、い…?」
あまりにあっさりと、しかも命令口調で言われたもんだから頭が回らない。
ええと確か、四ッ谷先生は四ッ谷先輩とは別れて四ッ谷先生に───
「先生が生徒を口説いていいんですか」
「んむっ」
あとちょっとで理解出来そうだったってときに、腕が引かれて見えるは『2A』の組章。
「生憎、コイツは俺のなんで」
手ェ出さないでもらえますか。
押しつけられた胸板を通して届く鋭い声。
あたしは先輩のものじゃないです!と一つ文句を言ってやろうと顔を上げた。
が、ますます強い力で押しつけられてそれは適わなかった。
真正面は白の闇で、二人の四ッ谷文太郎がなにをしているのかわからない。
風の音に紛れて聞こえてくるのは、四ッ谷先輩の心臓が平常に働く音。
夕日の暖かさと先輩の温かさに眠気が襲ってきた。
暢気だろうと人は笑うかもしれない。
しばらくすると風の音に紛れて溜め息が聴こえた。
この落ち着いたおとなの声は四ッ谷先生だ。
「キミとは仲良くできそうにないな」
「ドッペルゲンガーは出会ってはいけませんからね」
「それもそうだ」
くくっと突っかかった笑い。
続けてキシシと歯の隙間を通るような笑い。
やっとの思いで這い上がることが出来た頃、屋上に響くは呼び出しのチャイム。
スピーカーから聞こえる声は、日に焼けた壁に寄りかかる男を呼び求めていた。
「先生、呼んでますよ」
「…赴任早々、人気者で困っちゃいますねェ」
いやぁ、と油断しきった笑みに、先ほどまでの不気味さはひとかけらも感じない。
踝を返し白衣が靡く。
「それじゃあ中島サン、また明日学校で」
「あ、ふぁい」
ニコニコと手を振る四ッ谷先生に、真の手は自然と振り返す。
内と外とを隔てるドアが閉まるまで、四ッ谷先輩は一点を見つめていた。
バタンなんて誰もが笑ってしまうくらいメジャーな音を立てて閉まる薄い戸。
それからすぐに四ッ谷先輩は溜め込んでいた息を吐いた。
「…中島ァ」
「あい」
なんすか。と解かれた腕の中、覗き込むように顔を見上げる。
「あの先生には気をつけろ」
「工藤先生のことっすか?」
「ばか、今は違う奴の話だろ」
「…四ッ谷、先生ですか?」
「………」
『四ッ谷先生』の言葉に、再び出来る眉間の皺。
「大丈夫ですよ!確かに先輩みたいに不気味で変人っぽいですけど…まだまだまともそうですから!」
堅く陰湿な雰囲気をちょっとでも和らげようとボケてみる。
いつもだったら「誰が不気味だ誰が変人だ罰として怪談フルコースだッ」
…くらいのことは言うだろうに、ただ呆れ顔で溜め息を吐くだけであった。
「そっちじゃない…」
妙にあっけらかんとした返事に、真は小首を傾げた。
「ただでさえ狙ってる奴が多いってのに…」
再び閉じ込められた腕の中。
髪を揺らす吐息が甘くくすぐったくて何を言っているのかわからない。
…まぁこういうのも悪いもんじゃあないかな。
真がおとなしく四ッ谷先輩に身体預けようとしたとき。
急に解放されたかと思いきや、頭上に衝撃。
「どォーしてお前は厄介者ばかり連れてくるんだッ!」
「いひゃっ、いひゃいです!暴力反対ッ」
「よゥし、じゃあ擽るのは暴力じゃないな」
「え、ちょ…」
真の制止など聞くわけがない四ッ谷は、遠慮なしに擽りはじめた。
ブルーマンデー朝礼時。
一人の教師がやってきたことにより、あたしの平和で平凡な日常は終わりを遂げた。
END.
先生の性格がボヤボヤだ…
先輩が先生を知っていたのは噂で知ったということで
四四真工になればいい
手拍子みたいね
ヨンヨンマクびょーしッ、せーの!
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