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八雲で八晴でパロディです。

そして前回最後のお話なんて書いてしまったから勘違いされたかもなのですが…
まだ続きます、年末在庫上げちゃう祭!


今回のお話は去年の夏くらいかな?その辺りに書いたお話です。
なので、やっぱり書き方が違ったりキャラが違ったり。
書き直してから上げようかとも思いましたが、面倒だったので。(←

以前呟いていた、みんなで平和に暮らしちゃおうなパロディ。
八雲と晴香は幼なじみ、みんなみんな生きているんだ友達なーんーだー♪
のようなパロディです。平和主義者だもの、私。


八雲/パロディ(みんな生きているパロディ)

明日は。


明日はね。


八雲君とお買い物に行くんだ。





三日月型の月が空に浮かぶ刻。


そば処おざわ。

その二階にある、私の部屋。

本来は私一人の部屋なのに…


「…だーからご機嫌良いのね」


そこには、二つの人影があった。





「あ!お母さんには…」


一つは、部屋の主である寝巻き姿の晴香。


「内緒にしといて…でしょ?」


もう一つは、晴香の姉である…同じく寝巻き姿の綾香。


「さすがお姉ちゃん…」

つい拍手をすると、綾香に額を小突かれた。

「何年お姉ちゃんやってると思ってるのよ」

さらりと、肩に掛かる長い髪を払う綾香。
その姿は、同性である私から見ても綺麗だった。



…いつもいつも、お姉ちゃんには敵わない。

双子のはずなのに、頭脳にスポーツに芸術に美貌に…

唯一、勝てたことがあるとすれば、赤点の回数だろうか。
…何にせよ、良いことで勝てたことがない。

表彰台に立った数も、テストで100点取った数も、告白された数も…

全部全部、姉である綾香の勝ち。


…お腹にいるとき、私の分もお姉ちゃんが持ってっちゃったに違いない。



でも、怨んだことなんてない。


「どうしたの?」


…やっぱ訂正。何度かはある。


「ううん。何でもないっ」


でもね。


なんだかんだ言ったって、自慢のお姉ちゃんなんだもん。



「…それにしても、八雲君が買い物に付き合ってだなんて…どうしたの?」


その疑問には同感だ。

何故。

何故、ひねくれ者で二言目には「君はバカか?」の八雲が。

私なんかに「買い物をするから付き合え」なんて言ってきたんだ。


「私にもよく分かんないんだ…」

何か裏があるんじゃないか。

「…まぁ、とにかく。今日は早く寝た方が良いわね」

「うん…」

「ほら、早く寝ないと朝起きれなくなっちゃうよ」

綾香がドアの前に移動するのを見て、晴香はベッドに潜り込む。

「…明日、一人で起きれる?」

「もう、心配性なんだから」

「晴香が鈍感なだけよ」

「うっ…」

言葉に詰まる晴香を見て、綾香はクスクスと笑みをこぼす。

「じゃ、電気消してくわね」

「うん」

「…おやすみ、晴香」

「おやすみ、お姉ちゃん」


パチンと言う音とともに、部屋の明かりが消える。
ドアに目を向けるも、ちょうど閉まるところで、その姿は見えなかった。



「明日は…八雲君と…」

口元まで布団を掛け、ぼそぼそと口を動かす。

改めて口にしてみると、なんだかんだでやはり頬が緩んでしまう。


八雲とはお隣さんで幼なじみで、まるで少女マンガの設定のよう。


晴香は起きあがり、窓の外に目を向けた。

カーテンを少し開けた先には、隣の家…斉藤家の家が並んで立っている。

真正面には、カーテンが閉じた窓が一つ。


「八雲君…」


八雲の部屋…だ。


窓を開けて、手を伸ばせば届く距離。

実際、何度か窓から遊びに行ったこともある。

でも、それは小学生までのことで。

いつしか、相手を“異性”として見るようになってからは…
この窓から遊びに行ったことは、一度もない。


「電気付いてる…勉強でもしてるのかな?」


そんな八雲君と、明日。

明日、私は…


「楽しみすぎて眠れないよ…」



頭から布団を被っても、羊の数を数えても、眠りにつくことはなかった。





「遅刻しちゃう!」


昨晩、姉に選んで貰った服に着替え、部屋のドアを勢いよく開ける。

「あ!」

忘れものをしたことを思い出し、ぐるりとUターン。
ベッドの上にある小棚から、赤い石のネックレスを取る。


八雲からもらった、大切な大切なネックレス…


それを首に付け、部屋から飛び出し、猛スピードで階段を駆け下りた。

途中、綾香が「言わんこっちゃ無い」と呆れていた。


玄関より、お店から出た方が早い。

それを知っている晴香は、縮こまりながら厨房を抜け店を出ようとする。

「あら晴香、随分と急いでどうしたの?」

だが、あと一歩…と言うときに、声をかけられる。
恐る恐る振り返ると、そこには母親である食器を手に恵子が立っていた。

「お…お母さん…」

「なになに?デート?」

「ち、違うよ!ただのお買い物!」

そう。私たちは付き合っていない、ただのお友達。

「八雲君とでしょ」

「っ…!?」

何故、それを母が知っている。

お姉ちゃんが話すわけないし…
一言も“八雲”だなんて言っていない。

「なんで知ってるの!?」

ガシャーンと皿が割れる音。
振り向かなくても分かる。お父さんだ。

「うーん……連絡網?」

それでも恵子は、気にする様子もなく続ける。

「誰からのよ!」


そして、何を連絡し合っている連絡網なのだ。


「それは秘密よ」

「秘密って…」

「そんなことよりほら。さっき、お店の前で八雲君待ってたわよ」

「え!」

「早くしないと、お父さんが先に行っちゃうわよ」

父に目を向ければ、真っ赤な顔をして包丁を手にしている。

これはヤバい。
せっかくのお買い物なのに、殺人事件に様変わりしてしまう。

「じ、じゃあいってきまーす!」

なるべく笑顔を保ちながら、晴香は横開きのドアを開けた。





「ごめん!お待たせ、八雲君」

店を出て一番に、鳥の巣頭を見つけて駆け寄る。
呼ばれたことに気付いた鳥の巣頭は、不機嫌そうな顔をした。

「遅い。どれだけ待たせる気だ?」


白いワイシャツにジーンズ。

お隣さんで幼なじみの、斉藤八雲。


「お、女の子には準備が必要なんです!」


嘘。寝坊をして遅刻しただけ。

準備なんて、慌ててしたお化粧くらいしかしていない。


「準備…ねぇ…」

目を細め、見透かすように上へ下へと晴香を見回す。
…これはバレてる。

「や、八雲君だって寝癖だらけじゃない!」

皮肉られる前に、先手を取る。
すると、八雲の頬がピクリと引きつった。

「…君こそ、鏡を見直した方が良い」

「どういう意味よ!」

「寝癖が酷いってことだよ」

そう言うと、八雲は背を向けスタスタと歩きだす。

「そんなことないもん!」

慌てて否定するが、自信がない。
…あとでこっそり見てみようかな。


今はただ、目の前を歩く背中を追いかけるのに精一杯だった。





END。



八雲の出番少なっ!


…大体の設定は、皆さん生きております。
んで、皆さんご近所さん。
八雲と晴香と綾香は皆さん同じ大学で。

八雲は梓さんと一緒に暮らしてます^^
一軒家、二階建て。小沢家よりはちょっと小さめ。
武田さんは出張でお留守。

小沢家はお姉ちゃん生存中。
家はそば屋で、長野ではなくこっちの方。(どっち

一心さんは明美先生と奈緒ちゃんと悠太くんと暮らしてます。
真人くんとは同級生。(年の差違うだろうが…ね!気にしない気にしない。

ぱぱんと美雪お姉ちゃんは…
紙芝居のおじちゃんとおばちゃ(殴
…駄菓子屋とかやってそうです。
夏に公園でアイスバー売ってそう。
ほら、ぱぱんベーゴマやってたし!

でもやっぱ、八雲と奈緒ちゃんはぱぱんの子供…なのかな…?

あんま考えてないので、変わる確率大。
その前に続く確率小。
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