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八雲で八晴です。
そんなことよりも!未だにふわふわしています…!
舞台見たのとすてきな皆さんにお会いできたのが同日だなんて…
私にとっては衝撃が多過ぎます!嬉しすぎる!
…と、まぁそのすてきゾーンなお話は日記で書くとして。
恋人未満?恋人設定?な八晴でございます。
八雲/八晴(恋人未満か恋人設定かは内緒)
そんなことよりも!未だにふわふわしています…!
舞台見たのとすてきな皆さんにお会いできたのが同日だなんて…
私にとっては衝撃が多過ぎます!嬉しすぎる!
…と、まぁそのすてきゾーンなお話は日記で書くとして。
恋人未満?恋人設定?な八晴でございます。
八雲/八晴(恋人未満か恋人設定かは内緒)
「お姉ちゃん!」
玄関を開けて、一番に飛んできたのは奈緒。
腕に抱えた荷物を下ろし、小さな身体を抱きしめ返す。
続けて聞こえた足音に顔を上げると、一心さんが来るところだった。
「やぁ、わざわざすまなかったね」
「いいえ、私も暇でしたから」
「お姉ちゃん、遊ぼう遊ぼう!」
「…おい」
和やかな雰囲気に不機嫌な声が聞こえる。
声のする方に目を向けると、そこには声と同じく不機嫌そうな八雲がいた。
「どうして君がいる」
冬の日、休日。
晴香は八雲の実家である斉藤家に来ていた。
冬休みという長く短い期間中。
一心に「遊びに来ないか」と誘われたのが理由だけれど。
本心は、実家に帰っているであろう八雲の顔を拝みたかったからである。
「やぁ!」
「…叔父さん」
八雲に声をかけるも無視されてしまう。
その視線の先には一心の姿。
「これは一体どういうことですか」
…どうやら、私が来ることが八雲には伝わっていなかったようだ。
「どうって、晴香ちゃんに遊びにこないかい、って誘っただけだぞ?」
「だから…どうして誘ったんですか」
そんなに私に会いたくなかったのか!
怒り半分呆れ半分。
「ここは私の家だ。私が何をしようと私の勝手じゃないか」
「………」
さすがの八雲も、この言葉には黙る。
「お姉ちゃん!はやく行こう?」
「あぁうん、ちょっと待ってね」
すれ違い様。
八雲に睨まれたような気がし、晴香は目を合わせないようにした。
家に上がってすぐに、奈緒とままごとをはじめた。
どうやら晴香が来る前に八雲と遊んでいたよう。
居間の一角には、プラスチックで出来た野菜たちが並べられている。
それから、日が沈む頃。
少し早い夕飯をご馳走になった晴香は、膨れた腹を撫でた。
「ごちそうさまです」
「口にあったかな?」
「はい。とてもおいしかったです」
「晴香ちゃんが手伝ってくれたおかげだよ」
言いながら、照れくさそうに剃りあげられた頭を掻く。
それをみた八雲が、お茶を飲みながら呟いた。
「寒空の中、醤油を買い出しに出たのは誰だと思っているだ」
子供のような言い分に思わず苦笑い。
話を逸らそうと辺りを見回す。
すると、隣に座る奈緒の姿が目に入った。
「奈緒ちゃん?」
「……ん、なぁにお姉ちゃん?」
答える奈緒は、前後に揺れる船のよう。
「奈緒、眠いのかい?」
「んーん、まだお姉ちゃんと、…遊ぶ」
そう言うも、眠たげな表情は顔から離れない。
眠そうな顔があまりにも八雲にそっくりで、思わず吹いた。
八雲にバレてしまったのか睨まれ、慌てて顔の筋肉を引き締める。
「奈緒はもう寝なさい」
「………」
睡魔に襲われてても、頭は下がらない。
寝ぼけ眼のまま畳の目を眺め、口を尖らせている。
「奈緒」
力強さが込められた八雲の声に、肩を縮めてしまう。
それから逃れるように、膝に顔を埋めてきた奈緒。
驚きもしたが、奈緒の気持ちが分からないでもない。
「こら、晴香ちゃんが困ってるだろう?」
「いいですよ。私が寝るまで、奈緒ちゃんをここに居させても」
膝に埋まった頭を撫でる。
異母でも、艶のある髪は八雲にそっくりだ。
「お姉ちゃん、どこにも行かない?」
「うん。今日は一緒に寝ようね」
「お父さんも?」
「あぁ」
「お兄ちゃんも?」
「………」
「八雲君も!一緒に寝てくれるからね」
「…うん!」
眠いにも関わらず、奈緒は笑顔を見せた。
それからしばらくもしないうちに聞こえた寝息。
一心は諦めたように息を吐く。
「悪いねぇ、晴香ちゃん」
「いえいえ。…それにしてもかわいい寝顔ですねぇ…」
「寝顔が高校生のときの明美ちゃんにそっくりなんだ」
「え、寝顔を見るような仲だったんですか?」
「いやいや、変なことはしてないよ」
ただ、私の目を盗み見て授業中に寝る子だったんだ…
「…おい」
暖かい思い出話の中、不機嫌そうな声。
振り返ってみると、そこには眉を寄せて座っている八雲がいた。
「寝る…ってどういうことだ」
「えっ」
思わず頬が熱くなる。
そんな、一心さんがいる前で“寝る”だなんて…
「…君はなにを勘違いしている」
ため息。それから晴香と同じく頬を染める。
「僕は普通に、寝るってどういうことなんだと聞いているんだ」
そこまで言われて理解した。
先ほど、一心と話していた「私が寝るまで…」の意味を聞いているのだろう。
そこでふとした疑問。
「あれ?話してなかったっけ」
「………」
驚く晴香。ニコニコと笑う一心。
一人だけ知らないのが不満なのか、少しだけ。
ほんの少しだけ眉毛がピクリと動いた。
それがいつものぶっきらぼうな姿とは真反対で。
思わず笑ってしまい、八雲に睨まれた。
「今日はここに泊まるんだよ」
「………」
あ、すごい嫌そうな顔してる。
「晴香ちゃんが泊まるからって、変なことはしちゃあダメだぞ。八雲?」
「誰がこんな色気のない女に手を出すんですか?」
「ちょっと。どういう意味よそれ」
噛みついてみるも無視。
八雲は威嚇丸出しの眼差しで、一心を睨みつけていた。
「おや?私はてっきりそういう関係なのだと思っていたんだが…」
「トラブルメーカーとそれに巻き込まれた不運な青年。それだけの関係です」
「恋人と言う名の?」
「だから恋人じゃありません!」
振り回されている八雲を見るのは楽しい。
八雲に睨まれないように、下を向き奈緒の髪を撫でながら堪える。
「…そんなこと言って、晴香ちゃんが泊まるからドキドキしてるんだろう?」
「誰がそんなこと…」
嘘だ。
八雲も睡魔に襲われているのか、気持ちが顔に出やすくなっている。
「…まぁ、残念なことに奈緒との約束もあるからね」
「…さっきから叔父さんは何が言いたいんですか」
「晴香ちゃんと二人きりにはなれないよ…ってことだ」
「…叔父さんも気をつけた方が良いですよ」
「どうしてだい?」
「こいつの寝相の悪さは世界一です。一緒に寝たら僕らの身が危ない」
「そ、そんなに酷くないもん!」
これには思わず声を上げた。
そりゃあ、寝返りくらいはうつ。
だからと言ってそれが世界レベルだとは思わない。
「ふっ、どこが酷くないんだ?」
久々に勝ち誇った顔の八雲。
「それにしても八雲」
そんな八雲に、一心はのんきに茶を啜りながら話した。
「恋人でもない八雲が」
どうして晴香ちゃんの寝相の悪さを知っているんだい?
end.
八雲は全力で隠していそうです。
でもきっと、ぽろって出ちゃうんです。ぽろりもあるよ。
玄関を開けて、一番に飛んできたのは奈緒。
腕に抱えた荷物を下ろし、小さな身体を抱きしめ返す。
続けて聞こえた足音に顔を上げると、一心さんが来るところだった。
「やぁ、わざわざすまなかったね」
「いいえ、私も暇でしたから」
「お姉ちゃん、遊ぼう遊ぼう!」
「…おい」
和やかな雰囲気に不機嫌な声が聞こえる。
声のする方に目を向けると、そこには声と同じく不機嫌そうな八雲がいた。
「どうして君がいる」
冬の日、休日。
晴香は八雲の実家である斉藤家に来ていた。
冬休みという長く短い期間中。
一心に「遊びに来ないか」と誘われたのが理由だけれど。
本心は、実家に帰っているであろう八雲の顔を拝みたかったからである。
「やぁ!」
「…叔父さん」
八雲に声をかけるも無視されてしまう。
その視線の先には一心の姿。
「これは一体どういうことですか」
…どうやら、私が来ることが八雲には伝わっていなかったようだ。
「どうって、晴香ちゃんに遊びにこないかい、って誘っただけだぞ?」
「だから…どうして誘ったんですか」
そんなに私に会いたくなかったのか!
怒り半分呆れ半分。
「ここは私の家だ。私が何をしようと私の勝手じゃないか」
「………」
さすがの八雲も、この言葉には黙る。
「お姉ちゃん!はやく行こう?」
「あぁうん、ちょっと待ってね」
すれ違い様。
八雲に睨まれたような気がし、晴香は目を合わせないようにした。
家に上がってすぐに、奈緒とままごとをはじめた。
どうやら晴香が来る前に八雲と遊んでいたよう。
居間の一角には、プラスチックで出来た野菜たちが並べられている。
それから、日が沈む頃。
少し早い夕飯をご馳走になった晴香は、膨れた腹を撫でた。
「ごちそうさまです」
「口にあったかな?」
「はい。とてもおいしかったです」
「晴香ちゃんが手伝ってくれたおかげだよ」
言いながら、照れくさそうに剃りあげられた頭を掻く。
それをみた八雲が、お茶を飲みながら呟いた。
「寒空の中、醤油を買い出しに出たのは誰だと思っているだ」
子供のような言い分に思わず苦笑い。
話を逸らそうと辺りを見回す。
すると、隣に座る奈緒の姿が目に入った。
「奈緒ちゃん?」
「……ん、なぁにお姉ちゃん?」
答える奈緒は、前後に揺れる船のよう。
「奈緒、眠いのかい?」
「んーん、まだお姉ちゃんと、…遊ぶ」
そう言うも、眠たげな表情は顔から離れない。
眠そうな顔があまりにも八雲にそっくりで、思わず吹いた。
八雲にバレてしまったのか睨まれ、慌てて顔の筋肉を引き締める。
「奈緒はもう寝なさい」
「………」
睡魔に襲われてても、頭は下がらない。
寝ぼけ眼のまま畳の目を眺め、口を尖らせている。
「奈緒」
力強さが込められた八雲の声に、肩を縮めてしまう。
それから逃れるように、膝に顔を埋めてきた奈緒。
驚きもしたが、奈緒の気持ちが分からないでもない。
「こら、晴香ちゃんが困ってるだろう?」
「いいですよ。私が寝るまで、奈緒ちゃんをここに居させても」
膝に埋まった頭を撫でる。
異母でも、艶のある髪は八雲にそっくりだ。
「お姉ちゃん、どこにも行かない?」
「うん。今日は一緒に寝ようね」
「お父さんも?」
「あぁ」
「お兄ちゃんも?」
「………」
「八雲君も!一緒に寝てくれるからね」
「…うん!」
眠いにも関わらず、奈緒は笑顔を見せた。
それからしばらくもしないうちに聞こえた寝息。
一心は諦めたように息を吐く。
「悪いねぇ、晴香ちゃん」
「いえいえ。…それにしてもかわいい寝顔ですねぇ…」
「寝顔が高校生のときの明美ちゃんにそっくりなんだ」
「え、寝顔を見るような仲だったんですか?」
「いやいや、変なことはしてないよ」
ただ、私の目を盗み見て授業中に寝る子だったんだ…
「…おい」
暖かい思い出話の中、不機嫌そうな声。
振り返ってみると、そこには眉を寄せて座っている八雲がいた。
「寝る…ってどういうことだ」
「えっ」
思わず頬が熱くなる。
そんな、一心さんがいる前で“寝る”だなんて…
「…君はなにを勘違いしている」
ため息。それから晴香と同じく頬を染める。
「僕は普通に、寝るってどういうことなんだと聞いているんだ」
そこまで言われて理解した。
先ほど、一心と話していた「私が寝るまで…」の意味を聞いているのだろう。
そこでふとした疑問。
「あれ?話してなかったっけ」
「………」
驚く晴香。ニコニコと笑う一心。
一人だけ知らないのが不満なのか、少しだけ。
ほんの少しだけ眉毛がピクリと動いた。
それがいつものぶっきらぼうな姿とは真反対で。
思わず笑ってしまい、八雲に睨まれた。
「今日はここに泊まるんだよ」
「………」
あ、すごい嫌そうな顔してる。
「晴香ちゃんが泊まるからって、変なことはしちゃあダメだぞ。八雲?」
「誰がこんな色気のない女に手を出すんですか?」
「ちょっと。どういう意味よそれ」
噛みついてみるも無視。
八雲は威嚇丸出しの眼差しで、一心を睨みつけていた。
「おや?私はてっきりそういう関係なのだと思っていたんだが…」
「トラブルメーカーとそれに巻き込まれた不運な青年。それだけの関係です」
「恋人と言う名の?」
「だから恋人じゃありません!」
振り回されている八雲を見るのは楽しい。
八雲に睨まれないように、下を向き奈緒の髪を撫でながら堪える。
「…そんなこと言って、晴香ちゃんが泊まるからドキドキしてるんだろう?」
「誰がそんなこと…」
嘘だ。
八雲も睡魔に襲われているのか、気持ちが顔に出やすくなっている。
「…まぁ、残念なことに奈緒との約束もあるからね」
「…さっきから叔父さんは何が言いたいんですか」
「晴香ちゃんと二人きりにはなれないよ…ってことだ」
「…叔父さんも気をつけた方が良いですよ」
「どうしてだい?」
「こいつの寝相の悪さは世界一です。一緒に寝たら僕らの身が危ない」
「そ、そんなに酷くないもん!」
これには思わず声を上げた。
そりゃあ、寝返りくらいはうつ。
だからと言ってそれが世界レベルだとは思わない。
「ふっ、どこが酷くないんだ?」
久々に勝ち誇った顔の八雲。
「それにしても八雲」
そんな八雲に、一心はのんきに茶を啜りながら話した。
「恋人でもない八雲が」
どうして晴香ちゃんの寝相の悪さを知っているんだい?
end.
八雲は全力で隠していそうです。
でもきっと、ぽろって出ちゃうんです。ぽろりもあるよ。
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