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ふふふ〜。
良い事ありました。
でもそれは明日書こうかと…
今日は一日中絵を描いてました。
そんな時間があるなら小説書け!って思うんですがね。
やっぱり絵を描くのは止められません。
今日のは雨ネタ。
恋人設定
良い事ありました。
でもそれは明日書こうかと…
今日は一日中絵を描いてました。
そんな時間があるなら小説書け!って思うんですがね。
やっぱり絵を描くのは止められません。
今日のは雨ネタ。
恋人設定
晴香はテレビから聞こえる声に耳を傾ける。
「今日は雨でしょう。」
珍しく講義を受けた八雲は欠伸をかみ殺しながら廊下をひとり歩いていた。
窓から見える空は灰色。
朝は強かった風は幸いなことに収まっていた。
空からは雨粒が重力に任せて落ちてくる。
「あ、八雲君!」
ふと聞きなれた声に呼ばれ、それが聞こえた方を振り返る。
そこには予想通り晴香がいた。
手に持っている荷物からして晴香も講義が終わったようである。
そんなことを確認していると晴香が八雲に駆け寄ってきた。
…まるで待ち合わせをしている恋人同士のように。
「八雲君も、今日はもう講義ないの?」
八雲が手に持っている教科書を確認する晴香。
ちなみに手には教科書が一冊だけ。端から講義を受ける気がないのは晴香も承知している。
「…ということは、君もないのか」
「うん!」
何故か満面の笑みを浮かべている晴香。
唯一の長い友人付き合いで嫌な予感がした八雲は、顔を強ばらせる。
「じゃあ一緒に帰ろう?」
「…帰るってどこに」
「そりゃ、八雲君の隠れ家に!」
何故か胸を張る晴香。
苦笑を浮かべたまましばらく固まる八雲。
一瞬でまわりの雑音が上がった気がしたのは二人が黙り込んでいたから。
「…来る気満々だな」
「そりゃ、この雨の中を乙女は帰れないから」
「僕の家は雨宿りをする軒下じゃない。それに誰が乙女なのか説明してくれ」
深い溜め息を吐いた八雲は呆れ顔で下にある晴香を見下ろす。
晴香はというとむっ、と口を結んだ。
「乙女はここにいますーっ!」
そしてフグのように頬を膨らます。
フグのような顔に吹き出しかけた八雲だが寸前で止める。
「乙女はそんな顔はしないと思うが?」
八雲はそういいながら晴香の両頬を優しく両手で包み込む。
そしてその頬を軽く押す。
まるで風船のようにへこんでいく晴香の頬。
それに拗ねたように俯いてしまう晴香。
そんな晴香の髪をぐしゃりと荒く撫でる八雲。
「…まぁ、この顔なら乙女だな」
そうつぶやくと先に廊下を歩いていく。
晴香は顔を上げると阿呆のように口をポカーンと開くと、目をパチクリさせる。
だが八雲の言葉の意味がわかると嬉しそうに微笑み、その背中を追った。
「ですが風が強いのは午前中だけでしょう。」
「朝よりはまだ弱いね」
「…そうだな」
晴香は何時だったかコンビニで買ったビニール傘を開きながら、空を見上げる。
それに習うように八雲も続けて空を見上げた。
風が吹かない分、雨は上からしか降らない。
今朝は風が強く、横から風に乗って雨が降るということがあった。
その現象がない分、晴香が帰るには楽なのだが雨宿りだけが理由じゃない。
…一緒にいたいという思いも二人にはあるのだ。
それを八雲も知っていて何も言わなかった。
八雲がふと視線を動かすと晴香のビニール傘に目が行った。
「…折れてるじゃないか」
「あ、朝折れちゃったんだ」
てへ、と可愛らしく舌を出す晴香。
晴香の傘は安いビニール傘。
その骨が一本ぶらりと力を失ったように垂れていた。
「折れるの覚悟でビニール傘で来て良かった…」
八雲の隣で晴香は安堵の溜め息を吐く。
だがその様子に八雲は不機嫌そうに顔を歪めた。
「…そんなんじゃ濡れるだろ」
「大丈夫だよ。どうせ隠れ家なら近いし…」
そういうと雨が降る外へ出ていこうとする晴香。
だが、させまいと八雲はその肩を力強く掴むとぐいっと引き戻す。
晴香はされるがままに戻ってきた。
「………。風邪引くだろ…」
八雲は晴香から傘を奪うとそれを閉じてしまう。
そして目をそらすと、う言う八雲の微は微かに赤く染まっていたのを晴香は見逃さなかった。
しばらくその顔を無言で見つめていた晴香だが、突然くすりと小さく笑う。
すると何かが切れたようにくすくすと何かを堪えるように笑い出す。
それを気に食わないと言いたげな顔で見つめていた八雲の頬はますます赤みを増していく。
「…もういいっ」
そう言い放つと傘を開く八雲。
一歩外へ出たが、何故か歩みを止めてしまう。
そしてくるりと晴香を振り返る。
「…い、入れてやるっ」
そういうと傘の中で少しずれ、晴香が入れるスペースを開ける八雲。
「うんっ」
晴香は本日一番の笑みを浮かべると八雲の傘に飛び込んだ。
「…水が跳ねるからやめろ」
「うんっ」
そう答えるとぎゅっと八雲の腕にしがみつく。
それに八雲は嫌がることなく頬を染めた。
隠れ家の中、晴香は八雲の腕の中に収まっていた。
椅子に晴香が座り、その後ろに八雲がぎゅっと腕を回して座っていた。
…もちろん八雲の席で。
晴香は首を回すと窓から外の世界を覗く。
「ねぇねぇ、もう少し小降りになったら私の家にこない?」
「…いいのか?」
晴香の肩に顔を埋めていた八雲がそこから離れずに声を出す。
首に吐息が掛かり、思わずピクリと体を震わす晴香。
そんな晴香を見てニヤリと隠れて意地悪く笑う八雲。
「う…うん。…泊まってく?」
晴香は火照りだした頬を隠すように俯いてしまう。
「あぁ。…今夜は月が見えるといいな」
「?」
晴香はその言葉の意味が分からず、後ろにいる八雲を振り返る。
その時、晴香は八雲が意地悪く笑っていたのに気がついた。
「…そっちの方が君のカラダがよく見えるからな…」
「夕方からは晴れ、夜は月が綺麗に見えるでしょう。」
END。
ほのぼのからえろりへ。
「今日は雨でしょう。」
珍しく講義を受けた八雲は欠伸をかみ殺しながら廊下をひとり歩いていた。
窓から見える空は灰色。
朝は強かった風は幸いなことに収まっていた。
空からは雨粒が重力に任せて落ちてくる。
「あ、八雲君!」
ふと聞きなれた声に呼ばれ、それが聞こえた方を振り返る。
そこには予想通り晴香がいた。
手に持っている荷物からして晴香も講義が終わったようである。
そんなことを確認していると晴香が八雲に駆け寄ってきた。
…まるで待ち合わせをしている恋人同士のように。
「八雲君も、今日はもう講義ないの?」
八雲が手に持っている教科書を確認する晴香。
ちなみに手には教科書が一冊だけ。端から講義を受ける気がないのは晴香も承知している。
「…ということは、君もないのか」
「うん!」
何故か満面の笑みを浮かべている晴香。
唯一の長い友人付き合いで嫌な予感がした八雲は、顔を強ばらせる。
「じゃあ一緒に帰ろう?」
「…帰るってどこに」
「そりゃ、八雲君の隠れ家に!」
何故か胸を張る晴香。
苦笑を浮かべたまましばらく固まる八雲。
一瞬でまわりの雑音が上がった気がしたのは二人が黙り込んでいたから。
「…来る気満々だな」
「そりゃ、この雨の中を乙女は帰れないから」
「僕の家は雨宿りをする軒下じゃない。それに誰が乙女なのか説明してくれ」
深い溜め息を吐いた八雲は呆れ顔で下にある晴香を見下ろす。
晴香はというとむっ、と口を結んだ。
「乙女はここにいますーっ!」
そしてフグのように頬を膨らます。
フグのような顔に吹き出しかけた八雲だが寸前で止める。
「乙女はそんな顔はしないと思うが?」
八雲はそういいながら晴香の両頬を優しく両手で包み込む。
そしてその頬を軽く押す。
まるで風船のようにへこんでいく晴香の頬。
それに拗ねたように俯いてしまう晴香。
そんな晴香の髪をぐしゃりと荒く撫でる八雲。
「…まぁ、この顔なら乙女だな」
そうつぶやくと先に廊下を歩いていく。
晴香は顔を上げると阿呆のように口をポカーンと開くと、目をパチクリさせる。
だが八雲の言葉の意味がわかると嬉しそうに微笑み、その背中を追った。
「ですが風が強いのは午前中だけでしょう。」
「朝よりはまだ弱いね」
「…そうだな」
晴香は何時だったかコンビニで買ったビニール傘を開きながら、空を見上げる。
それに習うように八雲も続けて空を見上げた。
風が吹かない分、雨は上からしか降らない。
今朝は風が強く、横から風に乗って雨が降るということがあった。
その現象がない分、晴香が帰るには楽なのだが雨宿りだけが理由じゃない。
…一緒にいたいという思いも二人にはあるのだ。
それを八雲も知っていて何も言わなかった。
八雲がふと視線を動かすと晴香のビニール傘に目が行った。
「…折れてるじゃないか」
「あ、朝折れちゃったんだ」
てへ、と可愛らしく舌を出す晴香。
晴香の傘は安いビニール傘。
その骨が一本ぶらりと力を失ったように垂れていた。
「折れるの覚悟でビニール傘で来て良かった…」
八雲の隣で晴香は安堵の溜め息を吐く。
だがその様子に八雲は不機嫌そうに顔を歪めた。
「…そんなんじゃ濡れるだろ」
「大丈夫だよ。どうせ隠れ家なら近いし…」
そういうと雨が降る外へ出ていこうとする晴香。
だが、させまいと八雲はその肩を力強く掴むとぐいっと引き戻す。
晴香はされるがままに戻ってきた。
「………。風邪引くだろ…」
八雲は晴香から傘を奪うとそれを閉じてしまう。
そして目をそらすと、う言う八雲の微は微かに赤く染まっていたのを晴香は見逃さなかった。
しばらくその顔を無言で見つめていた晴香だが、突然くすりと小さく笑う。
すると何かが切れたようにくすくすと何かを堪えるように笑い出す。
それを気に食わないと言いたげな顔で見つめていた八雲の頬はますます赤みを増していく。
「…もういいっ」
そう言い放つと傘を開く八雲。
一歩外へ出たが、何故か歩みを止めてしまう。
そしてくるりと晴香を振り返る。
「…い、入れてやるっ」
そういうと傘の中で少しずれ、晴香が入れるスペースを開ける八雲。
「うんっ」
晴香は本日一番の笑みを浮かべると八雲の傘に飛び込んだ。
「…水が跳ねるからやめろ」
「うんっ」
そう答えるとぎゅっと八雲の腕にしがみつく。
それに八雲は嫌がることなく頬を染めた。
隠れ家の中、晴香は八雲の腕の中に収まっていた。
椅子に晴香が座り、その後ろに八雲がぎゅっと腕を回して座っていた。
…もちろん八雲の席で。
晴香は首を回すと窓から外の世界を覗く。
「ねぇねぇ、もう少し小降りになったら私の家にこない?」
「…いいのか?」
晴香の肩に顔を埋めていた八雲がそこから離れずに声を出す。
首に吐息が掛かり、思わずピクリと体を震わす晴香。
そんな晴香を見てニヤリと隠れて意地悪く笑う八雲。
「う…うん。…泊まってく?」
晴香は火照りだした頬を隠すように俯いてしまう。
「あぁ。…今夜は月が見えるといいな」
「?」
晴香はその言葉の意味が分からず、後ろにいる八雲を振り返る。
その時、晴香は八雲が意地悪く笑っていたのに気がついた。
「…そっちの方が君のカラダがよく見えるからな…」
「夕方からは晴れ、夜は月が綺麗に見えるでしょう。」
END。
ほのぼのからえろりへ。
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