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ペンタブ買いました!
ふふふ〜。

数日前から家族会議で買うか買わないかで迷ってたんですが、急遽昨夜買いました!
私が5000円出す事になったんですがね。
ふふふ〜。描きやす〜いです!
でもイラストレーションで描けば良いのか、フォトショップで描けば良いのか…
もしくはついてきたソフトで描くのか…
マウスで描くときはイラレで描いて、フォトショップで加工してたんですが…
練習せねば!馴れてきたらUPしようかな?


新しいお題です!
ふふふ…私にピッタリな同盟ですよ。

心霊探偵八雲 お色気同盟さまよりお借りした
『ハプニングで3題』より

新婚設定

01.停電

「おい、風呂行くがお前らも行くか?」

ガラリと襖が開くのと同時に後藤の声。
襖のさきの部屋には八雲と晴香の斉藤夫妻が荷物の整理をしていた。


後藤家と斉藤家は旅行に温泉へ来ていた。
古さを売りにした旅館で、所々壁にシミが出来ているのに直さないのはそのせいなのであろう。

八雲が言うには別に何もいないそうだった。



荷物を整理する手を止めた晴香は部屋の中を見回していた八雲を振り返る。
「八雲君、どうする?」
「君が行くなら…」
「ということで、行きます」
晴香はそう言うと鞄の中から着替えを取り出し始めた。
初めから用意されていた二人分の浴衣を手に抱える八雲。

「それがな八雲。残念なことに混浴じゃないんだと」
「…別に残念でもなんでもありません」
鼻で笑った八雲は晴香が立ち上がったところでそれを渡す。
苦笑を浮かべていた晴香はそれを受け取ると八雲に下着類が入ったビニール袋を渡した。
「お姉ちゃんも一緒っ!?」
遅れて敦子と来た奈緒がピョンピョン跳ねながら晴香の足に掴まる。
晴香はその頭を優しく撫でた。
「うん。一緒だよ」
「八雲君とは一緒じゃないけどね」
敦子が付け足しと言うように奈緒に言う。
奈緒は少し不満そうに頬を膨らましていたが、わかったというように頷く。
そんな奈緒の頭を敦子が撫でると八雲を振り返る。
「八雲君はわかった?」
「っ!?…わ、わかってますっ」
突然振られた話に少々どぎまぎしながらも頷いてみせる。
…その頬は何故か赤く染まっていたが。
「やっぱり残念なんじゃねぇのか?」
後藤が意地悪くニヤリとした顔で八雲を見つめる。
「残念じゃないって何度言えばわかるんですかっ!」



「は〜。さっぱりした〜」
晴香は一人、ホールへ向かうために廊下を歩いていた。

古いと言っても温泉の方は衛生面もあるのかとても綺麗であった。
そこから見える景色はどこかの田舎の風景のように何もない山並みが続いていた。

「あ、八雲君」
「なんだ、君か」
ホールに着くと一番に目が行ったのは当たり前。
ホールにあった長椅子に浴衣姿の八雲が座っていた。辺りを見回すが後藤はいない。
「後藤さんは?」
「先に帰ったよ。…奈緒たちもか?」
「うん」
ちょこんと八雲の隣に座る晴香。
ふと八雲の手元に目が行く。そこには白いものが入った瓶…
「牛乳?」
「あぁ。売ってたから買った。…君もいるか?」
「うん」
八雲から牛乳瓶を受け取ると一口分、喉に流し込む。
火照った体を冷たい牛乳が冷ましていく。
「はぁ〜。やっぱり風呂上がりは牛乳だね〜」
「…おっさんじゃないんだから…」
溜め息を吐いた八雲だが幸せそうに頬を緩めていた。
そこで八雲は思い出したように晴香の姿を上から下まで見渡す。

シンプルな白い生地に紺色で宿泊施設の名前が書かれている。
髪も風呂上がり独特、ぺたんとまとまっていて、そこから覗く火照った体がやけに赤く見えた。

その姿がやけに新鮮で似合っていて、思わず目をそらす八雲。
「そろそろ部屋に戻ろっか」
いつの間にか牛乳を飲み干していた晴香。
立ち上がるとそれを少し離れたカウンターにいた職員に渡す。
「八雲君、行こ?」
晴香が長椅子に座っていた八雲に手を差し伸べる。
八雲の頬が赤く染まっていたが、晴香はそれに気付いていないようだった。
その手を握ると八雲は立ち上がり、部屋に向かった。



後藤家と斉藤家は隣同士の部屋に泊まっていた。
といっても一度廊下に出なくては互いの部屋には行けないのだが…


部屋に入るなり目に入ったのはぴったりとくっついている二枚の布団だった。
「わー!もう布団が敷いてあるっ!」
旅館側からのサービスなのだろう。
だが八雲は顔を歪め、収まったはずの頬の赤みが再発する。

…別に結婚してるんだから恥じることもないか…

八雲がそんなことを思っていると晴香が布団にダイブする。
「そんなに暴れたら他の宿泊客に迷惑だろ」
照れ隠しにそう言いながら八雲は布団の上に座る。
すぐ隣の布団の上で枕を抱えた晴香がゴロゴロと転がり回っていた。


…襲うぞ、コラ。


八雲が晴香の上に覆い被さろうと片手をついた時だった。


「っ!?」


世界が消えた。

いや、電気が切れた。


「な…なにっ!?」
「ちょっ…」
がしりと背中に手らしきものが回されたかと思うと体が引っ張られる。

多分引っ張られたんだと思う。

何も見えないから推測だが…

「こ…こら、離せ!」
八雲が声を上げて離れるように言うが、背中に回された腕は離れる気配がない。
逆に強く握られているように感じる。

多分、僕は君に覆い被さる形にあるんだと思う。

…耳元で小さな吐息を感じたから。

胸のあたりに柔らかいものが触れているから。


「て…停電?」
小さな、消えてしまいそうな声が耳元で聞こえた。
ついでに言うと鼻をすする音も。
「…そうみたいだな」

きっと古い旅館だからなのだろう。
ブレーカーが落ちたのだろうか?

「…だから離れ」
…ろよ。と言おうとした。
だがその前に聞こえた、今にも泣きそうな声。
「そばにいて…」

こんなことを言われたら離れろなんて言えるわけがない。

「…わかった」

…その前に理性が切れなければ問題はない。

だが僕は理性を保つことは出きるのであろうか?

耳元で聞こえる泣きそうな息遣い。
鼻をすする音。
体を伝って聞こえる鼓動。
胸に感じる柔らかいもの。


「…晴香」
目が慣れてきた頃、八雲が晴香の耳元で熱い吐息と共につぶやく。

その時だった。
ナイスタイミングで世界に光が蘇る。

「あ…ついた」
本当にポカーンと口を開けた晴香が目の前にいた。
「………」
八雲は自らの姿と晴香の姿を見渡す。

予想通り涙目の晴香が八雲の背中に腕を回している。
八雲はというと火照った晴香の顔の横に両手をつき、耳元に口を近付けていた。
そして晴香の足の間にはまるで閉じるのを防ぐように自らの足。
…お互いの浴衣は乱れている。


…もう限界だ。


八雲が晴香の乱れた胸元に手を滑り込ませる。
「やっ…やぁっ!」
晴香が反発しようと八雲の胸元を押すがそんな力は通用しない。



「おい!大丈夫か!?」
そこでお約束というかのように後藤が部屋に押し入ってきた。
そして現状を見て思わず目をそらす。
「す…すまん。邪魔したようだな」
後藤はそういうと何度も頷きながら部屋を出ていった。

「ば…馬鹿ぁっ!」
二人きりになった途端、晴香がそう泣き叫びながら八雲の頬にグーで殴りを入れた。
「ま…待てっ!僕だって限界なんだから大人しく…」
「うるさいっ!こんなところでもやる気なの!?」



壁に耳を当てている敦子。
「あらあら、向こうは修羅場ね〜」
「どうしたの?」
不思議そうに奈緒が首を傾げているところで後藤が帰ってきた。
「どうだったのかしら、向こうは?」
「新婚らしい事をしてたぞ」
ニヤニヤと怪しげに笑っている後藤に奈緒はますます首を傾ける。
「今夜のお隣さんはお熱いのね〜」
敦子もニヤニヤと笑った。


END。



どこでもやりそうです。
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