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学校で鼻血出ました…
多分暑かったからでしょうね。べ…別に妄想なんてしてないんだからね!

そういえば投票箱の方にコメント機能を付けたら結構コメントが。
その中に看護士八雲と女医晴香というのが…
こ…これは晴八でいいんでしょうかね?
あと、二人の子供〜というのがありましたが…
これは医者パロではなく新しく項目を作りましょうか?
拍手の方でも良いので、もしよければ教えて下さい!

あぁ…拍手書かなくては…
あとスミマセン!携帯擬人化バトンですが…
スキャナでパソ子に落としたはいいのですが…
ど…どうやってブログに上げるのですか!
あと1日探して無理ならばかげみちの方に上げます!
あ、moggyさんから頂いたバトンこの下にあります!


小説です。

恋人未満

夕暮れ時。

どこかの家のカレーの匂いが鼻をくすぐる。




晴香は斉藤と書かれた表札の前…一心宅の門の前にいた。
ちょうど近くに用があり、それの帰りに寄ってみたのだ。
「家に寄るのは図々しいよね…」
誰もいないことを良いことに晴香はつぶやくと足を帰路に向けようとした。

…だがその時だ。

「お姉ちゃんだ!」
そんな高い声が後ろから聞こえ、晴香は振り返る。
その声が途切れたとき、同時に何かがぶつかってきた。
「こんにちは、奈緒ちゃん」
それが奈緒だとわかるのに、それほどの時間は掛からない。
片手に小さなスーパーの袋を持った奈緒。
晴香に会えたことがそんなに嬉しいのか、足にぎゅっと掴まりニコニコ笑っていた。
「こんにちは、晴香ちゃん」
そんな声が聞こえ、晴香が顔を上げるとそこには両手にスーパーの袋を持った一心がいた。
「買い物帰りですか?」
「あぁ、そうだよ。ちょうどスーパーでバーゲンをしててね。ついこんなに買ってしまって…」
一心はそういうと荷物を見下ろして呆れたように笑う。
「お父さん凄いんだよ!人参の詰め放題でね、こーんなに詰めたんだよ」
奈緒は自分が持っていた袋を両手で一生懸命持ち上げ、それを晴香に見せようとする。
晴香は奈緒から袋を受け取ると中を覗く。
その中には人参が一枚の半透明のビニール袋の中に満員電車並みに詰め込まれていた。
「凄いですね…」
晴香はその圧倒的な量に思わず苦笑を浮かべてしまう。
「いや〜、それほどでもあるかな?」
一心は照れたように刈りきった頭を掻き回す。
「晴香ちゃんも何かの帰りかい?」
「はい。この近くの施設でオーケストラの練習をしてたんです」
「それじゃあこの後暇だよね?」
一心のその言葉に奈緒が表情をキラキラと輝かせる。
晴香は意味が理解できず、首を傾げることしかできなかった。
「じゃあ、夕飯でも食べていかないかい?」
「え…。そんな、悪いですよ!」
「駄目なの?」
悲しそうな奈緒の声に反応し、おそるおそる視線を下げる。
そこには奈緒が眉尻を下げていた。


…どこかで見たことのある顔。

つい酷いことを言ってしまったり、帰ろうとするとこの顔をする奴…

八雲だ…

一応は血の繋がりのある兄妹だな…


そう思っている間にも奈緒の瞳のうるうる度が上がっていく。
「あ…ま、待って!」
晴香は困ったように眉を寄せ、一心の顔を伺う。
それに気が付いた一心はニコリと笑うと悟ったように頷く。
「…じゃあ、お世話になります」
晴香のその言葉に奈緒は一気に表情を明るくする。
「ねっ、ねっ、早くお家に行こ!」
「わっ…ま、待って奈緒ちゃん」
奈緒は晴香の手を引っ張ると門をくぐり抜けていく。
一人門外に残された一心はその背中を見つめながら幸せそうに微笑んだ。
「…良いお嫁さんを貰ったな、八雲…」



奈緒がガラリと鍵が掛かっていないドアを開ける。

「ただいまーっ」

不用心だな…

と思ったが、お寺に泥棒に入るなんて罰当たりなことをする人は…いないだろう。

そう納得し、晴香はそれを受け流した。



「おかえり」
そんな声にハッとして現実に戻される晴香。
そして廊下に現れる、割烹着姿の八雲。
「遅かった…な…?」
八雲も晴香に気が付いたのか、言葉の終わりの頃には表情を歪めていた。
「た…ただいま、八雲君」
晴香は八雲の姿に苦笑を浮かべながらも一応挨拶はしておく。
「…何で君がいる」
「あの…えっと…」
八雲の問い掛けに口ごもってしまう晴香。
そんな晴香をよそに、靴を脱いだ奈緒が八雲の足下に駆け寄る。
「お姉ちゃんも一緒に夜ご飯食べるの」
「………」
奈緒の言葉に八雲はむっと表情を固め、晴香を睨む。思わず晴香は顔を背けてしまう。
そんな八雲の足下で奈緒はじっとその瞳を伺いながら首を傾げる。
「いいでしょ?」
「………」
八雲は悩むように腕を組んでいたが、しばらくすると諦めたように溜め息を吐く。
「…しょうがない」
その言葉に晴香と奈緒は子供のような無邪気な笑顔を浮かべた。
「おじゃましまーすっ」
晴香は声を上げると靴を脱ぎ、家に上がった。
「早く早くっ!」
足踏みで不定期なリズムを刻みながら奈緒は居間に向かう。
「ちゃんと手は洗えよ」
八雲は奈緒に聞こえるように声を上げると、奈緒は急ブレーキをかけ、洗面所に足を向けた。
廊下の向こうに消えていく二人を溜め息混じりに見つめている八雲。

「まるでお母さんだな、八雲」
「…奈緒の母親なら良いですが、じゃじゃ馬の母親になるのは勘弁です」
八雲は玄関でゴム草履を脱いでいる一心を振り返る。
「そうかい八雲はじゃじゃ馬の母親じゃなくて、夫がいいのかい」
軽快に笑った一心は奥深そうに何度も頷くと、八雲の横を通り過ぎようとする。
「…待て」
慌てたような声で…低い声でそう言うと、通り過ぎようとする一心の肩を掴む。
「いま、何やら聞き捨てならない発言を聴いた気がするが?」
「おや?事実じゃないのかい」
睨みつける八雲に対し、一心は鋭い眼差しで対抗する。
しばらくの間、二人の静かな睨み合いが続いていた。

「お父さんたちどうしたの?」
それからどれだけの時間が過ぎたのだろうか。
奈緒のそんな呼びかけで二人は現実の世界に戻ってきた。
「さて八雲、夕食の支度頼むよ」
「………」
一心はそういうと八雲の横を通り過ぎ、後ろ手に手を振る。
玄関には苦虫を噛み潰したような表情をした八雲が残っていた。



一心は奈緒と共に居間に入る。
そこには先に晴香がちゃぶ台の前に座っていた。
「あ、晩御飯の手伝いしましょうか?」
「いや、今日は八雲が作ってくれるそうだ」
「お兄ちゃんの手作りー!」


END。



続くかな?
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画像のUP方法
いつもコメントしてもらっているので、たまにはこちらからも。
どうもこんにちはです、唯胡しょうみです。
もう胸きゅん八晴小説、堪能させてもらいました。
日に日に文章が精錬されていってますね。
カレー話、もう本当にきゅんきゅんしました。
ビバ☆恋人未満!(この頃の話が個人的に一番萌える!)

えっと、本題。
shinobiブログの画像UP方法ですが。

パソコンでログ記事をUPするのであれば、ブログの「管理ページ」の左に表示されているメニュー(「環境設定」「デザイン設定」などがあるところ)に「便利ツール」という欄があります。
その一番上にある「ファイルのアップロード」というメニューから画像がUPできますよ。
お試しくださいね。
UPした画像を記事に使う場合は、「ファイルのアップロード」を選択した時に表示される一覧の右にある「記事を書く」をクリックすれば、自動的に新規作成画面に画像が挿入されます。
それを使ってログを書けばいいですよ。

一応記事編集画面でも、画像のUP、画像の挿入はできます。
アイコンの中に該当するメニューがあるはずですので、探してみてくださいね。

唯胡の説明が分かりにくい場合は、ヘルプもついてますのでそちらを参考にしてください。

という感じで。
擬人化携帯くんを拝めるのを楽しみにしています。
勿論小説も♪

ではでは、唯胡でございました。
長文失礼致しました!
唯胡しょうみ URL 2008/05/09(Fri)11:41:34 編集
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