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チー語。
いや、本当。チーズスイートホーム見る為に早起きしてますから。

そういえば山田家のお父さんって…
木内さんだったのか!黒か!李くんなのか!
確かによく聞くと李くんっぽい…
黒じゃなくって李くんの方ね。
無駄に声優さんが凄いな…

ぎりぎりセーフ!
本日中にUP出来た!


普通な小説が書きたいと思って書いた小説。
失敗したーっ!

恋人設定

どこまでも澄んだ青い空。

八雲と晴香は川沿いの道をのんびりと並んで歩いていた。

特に用事があるわけではなく、付き合いだしてから日課となった散歩…というやつだ。


そして本日は休日ということもあり、河川敷では家族連れがピクニックをしている。
浅瀬では水浴びをしている子供たちの姿が目に入った。

そんな河川敷にいる人々を河原沿いの道の上から見下ろす晴香。
「楽しそうだね〜」
ふふふ…と微笑んだ顔で河川敷の人々を見つめる。
八雲も釣られるように晴香の視線の先にいる人を見つめた。
そして呆れたように溜め息を吐く。
「なんだ、君も水遊びをしたいのか?…まだまだ子供だな」
「そうじゃなくって!…うーんと、何て言うのかな?」
晴香は腕を組むと、うなるように地面を見つめた。
「その…みんな楽しそうに笑ってて。…家族水入らずっていうか…」
結局晴香は言葉でなかなか説明できず、諦めたように溜め息をついた。
そんな姿を見て、八雲が可愛い…と思ったのは内緒だ。
「まぁ、君の言いたいことはだいたい分かった」
八雲はそう言うと、河川敷に繋がる急な坂の前に立つ。
「え…ここから降りるの?」
思わず晴香は眉間にシワを寄せ、少し上にある八雲の顔を見つめる。
そんな視線を受けた八雲は横目で晴香を伺う。
そして無言で小さく頷いた。
「ね、ねぇ…階段探そうよ!階段から下に降りようよっ」
晴香は八雲のシャツの裾をぎゅっと握り、必死に訴える。


河川敷に繋がる急な坂には当たり前だが道もなく、芝生が敷き詰められている。

少し離れたところでは子供がダンボールを下に敷き、そり遊びをしていた。


「なんだ、降りれないのか?」
「べ…別にそういうわけじゃ…」
そういいながら肩を落とすと、晴香は自らの服の裾をぎゅっと握る。
「…じゃあ大丈夫だな」
そう言ったかと思うと、八雲は急な坂を器用に靴の裏で滑り出した。
慌てて追おうとする晴香だが足下の坂を見た瞬間、思わず足が竦んでしまう。
坂の下…河川敷の片隅に立った八雲がこちらを見上げている。
「どうしたんだ?早く来いよ」
降りれない…と分かっている八雲は、隠れてニヤリと笑う。
八雲に急かされ、晴香はそっと片足を急な坂に下ろした。
そして滑らないことを確認し、逆の足も坂に下ろす。


…河原の坂だ。

もちろんそこには雑草という名にまとめられてしまった草花が敷き詰めてある。

イコール、滑りやすい。

「きゃっ…」
短い悲鳴を上げた晴香。
見事にバランスを崩し、尻餅をついてしまう。
痛いとか呟いている暇など、晴香にはなかった。
微かな痛みにこらえるように唇を噛むことしかできなかったのだ。

そして尻餅をついたまま草の坂を下りに向かって滑っていく。


八雲のもとに滑り落ちた頃は、涙目の晴香が出来上がっていた。
晴香は坂に寝転がるように背中をぺたりとつけ、八雲を涙目で見上げている。
「大丈夫か?」
八雲は晴香の正面にしゃがみこむと、覆い被さるように屈む。
「これの…どこがっ、大丈夫に見えるのよ…」
しゃくり声の晴香は肩を震わせながら口を開く。
「…すまない。まさかこんなにも予想通りになるとは思わなかったんだ…」
「予想通り…?」
「…一応、一番最悪なシナリオを考えてたんだが…。見事に当たった」
八雲は気まずそうに髪を掻き回しながら目をそらす。
そんな八雲を見た晴香はみるみるうちに顔を染めていく。

…怒りの方で。

「分かってて私に何も言ってくれなかったのっ!?」
「だからすまない…」
「酷い!酷すぎるよ!」
勢い良く立ち上がると座っている八雲見下ろす。
だがすぐに八雲が立ち上がってしまい、立場が逆転してしまう。
「…すまない」
「もう知らないっ」
そう怒鳴った晴香は八雲から逃げるように走っていく。
慌てて八雲が追いかけようとしたが、その必要はなくなった。
数メートル走った晴香が勢い良く前のりに倒れたのだ。
「まったく…どこまでドジをすれば気が済むんだ?」
呆れた八雲が深く溜め息を吐くと、地面と向き合っている晴香の横にしゃがむ。
そして背中に腕をまわして無理矢理立ち上がらせる。
だが晴香はすぐにぺたりと地面に座ってしまう。

「…晴香?」
不思議に思った八雲が顎に手を掛け、顔を上げさせる。
だが晴香の顔を見た瞬間、ぎょっと目を見開く八雲。
その顔には土や若草色をした細長い雑草で化粧がされていた。
「…もうやだっ」
「………」
八雲は思わず吹き出しそうになるが、どうにかこらえる。
そして晴香の髪についた草を取りながら隠れて笑う。
「意地悪…」
「だから謝ってるだろ」
ポケットからハンカチを取り出し、晴香の顔を拭ってやる。
されるがままになる晴香はへの字に口を歪めたまま八雲を睨みつけていた。
「馬鹿八雲」
「………」
「鬼畜っ」
「………」
見事に晴香の発言をスルーし、最後にパシリとその頬を叩く八雲。
「…いい加減にしろ」
「やだ」
「やだじゃない」
「………」
晴香はぷくーっと両頬を膨らまして八雲を睨みつける。
睨まれている八雲は呆れたように溜め息を吐くと立ち上がった。
「勝手にしろ」
そういうと晴香を置いてスタスタと立ち去ってしまう。
「勝手にするもん!」
晴香は怒鳴るように声を上げ、八雲とは逆方向に歩いていく。
それを横目で確認した八雲だが、その背中を追おうとはしなかった。

………

再び前を向くとその足を動かす。


ボスン


そんな音と共に背中に感じる温もり。
「…なんだ?」
本日何度目かの溜め息を吐くと首だけで後ろを向く。
「…追っかけなさいよ」
そこには八雲の背中に頭を押し付け、うつむいた晴香がいた。
「…何で?」
「何でもよ」
「………」
晴香はそう言いながらスタスタと八雲の横を通り過ぎて行く。
だが八雲はその腕を引き、反対方向に引っ張った。
「ちょ…どこ行くのよ!」
「水遊び。暑いから」


前を歩く八雲の顔は晴香からは見えなかったが、幸せそうに笑っていた。


END。



なんか失敗した…
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