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帰って参りました!
疲れた…
パソ子付ける気力も無いのでケイ君から。
明日ぐらいに旅行記でも書こうかと。
まず一言、楽しかったです!
追伸。
送れてるかと思ったら送れてなかったようで。すみません…
なので昨日の分…ということで。
今日の分は今日の分で上げます。
晴香幼児化ネタ!
眠いです…
疲れた…
パソ子付ける気力も無いのでケイ君から。
明日ぐらいに旅行記でも書こうかと。
まず一言、楽しかったです!
追伸。
送れてるかと思ったら送れてなかったようで。すみません…
なので昨日の分…ということで。
今日の分は今日の分で上げます。
晴香幼児化ネタ!
眠いです…
八雲は大学の中庭を歩いていた。
昼ご飯を調達するために、何でも売ってる購買部に向かっている所だ。
…今日は焼きそばパンでも食べようか…
八雲はそんなことを考えながら、歩く。
そして購買部が見えた頃、ある声が聴こえた。
「迷子じゃないもん!」
どこかで聴いたことのある…いや、確かに聴いたことのある声に思わず振り返る八雲。
そんな八雲の視線はある少女に向けられた。
その少女は白のワンピースを身にまとい、ポシェットを肩から掛けていた。
「お母さんと来てるの?」
少女と目を合わせるようにしゃがみ込んだ数人の人…多分ここの生徒だ。
その女生徒の問い掛けに、少女は目をつり上げながら地団太を踏む。
気のせいかその瞳は潤んでいた。
「違うもん!一人で来たんだもん!」
「でも…」
女生徒は困ったように眉を寄せる。
…あいつに似てる気がするのは…気のせいだよな?
少女の髪は短く、明るい栗色。
その色には覚えがあったが、無理矢理その考えを振り落とす。
騒ぎを聞いてアリのように他の生徒たちも集まってくる。
そのせいもあり、少女は泣くのを堪えるように歯を食いしばっていた。
「名前はなに?」
少女に泣かれては困る…といった様子で、女生徒の隣にいた男性がしゃがみ込む。
ピクリと晴香の肩が震えるが、歯を食いしばるのが八雲にはわかった。
「あんたに話す義理はないっ…」
「俺は嫌われてるようだな」
男はケラケラと笑うが、それが晴香を逆撫でたようだった。
涙が一粒、地面に落ちる。
…もう見てられない。
あいつがあいつじゃなかったとしても、これは助けた方がいい…気がする。
「おい」
八雲は人混みの中を掻き分けるように少女の隣に駆け寄る。
周りにいる人の視線が一気に八雲に集まった。
だが八雲はそんなことを気にせず、口を開く。
「…すみません。僕の妹です」
「妹じゃなっ」
八雲は無理矢理晴香の口を塞ぐと、軽々とその体を抱き上げた。
「目を離した隙に逃げ出してしまい…本当にありがとうございます」
手っ取り早く終わらせるために、八雲は笑顔の仮面を身につける。
その笑顔に生徒達はまんまと騙され、小さく頭を下げた。
「…それでは」
八雲は野次馬が消え去るのを待ち、ニコリと生徒に笑いかけると立ち去った。
…少女の口を塞ぎながら。
「兄弟にしては年の差ありすぎじゃん?」
「娘だったりして」
「ないよー!それは〜」
聞き耳を立てなくてもその声は八雲の耳に届く。
それは先ほどの生徒ではなく、周りにいた野次馬のものだった。
八雲は少女を少し離れた裏庭に下ろすと、口から手を離す。
「何するのよ!ゆうかいっ!」
少女はきっ…と目をつり上げる。
八雲はその姿にある姿を重ねながら、一生懸命首を横に振った。
早く忘れよう…
八雲は後ろめたさを感じたが、少女をその場に置き去り、購買部に足を向ける。
拾ってきた犬を返してこい…といわれる子供の気持ちが今ならわかる、と心の中で思った。
背中に向けられる少女の暴言が、可愛い子犬の鳴き声ならどんなに良いか…
どこかで母親が探しているかもしれない…
探検をしに来ているだけかもしれない…
八雲は自分自身に何度も言い聞かせながら、重い足で購買部に辿り着いた。
「いらっしゃい」
購買部の中年女性が柔らかい笑顔を八雲に向ける。
大学に住んでいる八雲は購買部に来ることも多々あり、顔馴染みの常連だった。
八雲はパンが詰め込まれたカゴから焼きそばパンをレジに置くとポケットから財布を出す。
「百円です。…って、あら?」
そんな声に気付き、顔を上げる。
すると女性が八雲の横に視線を向けていたのに気が付き、釣られるようにそちらに向けた。
「これも…ください」
そこには背伸びをし、高い位置にあるレジにチョコレートを置く少女がいた。
一生懸命に背伸びをしているようで、チョコレートを掴む指先が小刻みに揺れている。
やっとの思いでチョコレートが置けた少女の顔はパァ…と輝いた。
「可愛いわね〜。妹さん?」
「いえ、コイツは」
「妹です」
少女はニコリと笑うと伸ばしたつま先を地面につけた。
「何が妹だ」
八雲は呆れたように溜め息を吐くと、レジの上のチョコレートを手に取り、戻そうとする。
「やっ!返してー!」
少女は八雲のシャツを掴みながら、チョコレートを取ろうと腕を伸ばす。
「何で君のものを僕が買わないといけないんだ?」
「妹だから!」
当たり前というように言った少女の瞳は気のせいか潤んでいた。
「君なんて妹じゃない」
八雲のその言葉に少女は伸ばした腕を思わず垂らしてしまう。
そしてぐっ…と奥歯を噛み締め、八雲を見上げていた。
「そんな顔しても」
「コラ!」
そんな叱る声が聞こえたかと思うと、頭に激痛が走る。
八雲は頭を押さえながら振り返ると、そこには週刊漫画誌を片手にした女性がいた。
「妹じゃないなんて言っちゃ駄目でしょ?」
「いや、本当に妹じゃ」
八雲は事実を言おうとしたのに、女性の威圧するような視線に思わず口を結う。
よし、と女性は頷くとお得意の柔らかい笑顔で少女に話しかける。
「お兄ちゃん、買ってくれるって」
「ほんと!?」
俯いていた少女の顔が勢いよく上がる。
誰もそんな事言ってない、と言おうとしたが再び睨まれしぶしぶ諦め、大人しく頷いた。
「255円です」
さすがと言うべきか、購買部の女性は値切ってくれはしなかった。
八雲は財布が軽くなるのを感じながら、しぶしぶお金を払った。
隠れ家への帰り道。
八雲は隣を歩く少女に声をかけた。
親を捜すにも名前くらい聴いておかないと…
「…名前は?」
「だから何で私がっ」
少女はプイッと横を向いてしまう。
そんな姿を見ながら、八雲はおそるおそる訪ねる。
「小沢…晴香か?」
そんな八雲の言葉に少女は驚いたように目をまん丸にさせた。
図星のようだ…
「何があったんだ…」
八雲は自問自答するように頭を抱えた。
ねぇねぇ、と少女…晴香はそんな八雲のシャツの裾を引っ張る。
「何で名前知ってるの?」
名前を知っている…イコール、知り合い。
とでもイメージされているのであろうか。
先ほどまでのつり上がった目は、キラキラと興味に満ちていた。
「………」
ややこしくなる…と読み取った八雲は、どうしようか…と頭をひねる。
その間にも晴香は八雲のシャツを引っ張るのを止めない。
「…君の友達のお兄さん…だ」
八雲はニコリと笑い、しゃがみ込むと栗色の髪を撫でる。
「誰の?誰の?」
そうきたか…と八雲は顔をしかめる。
「…奈緒って子、知ってるか?」
こうなったらシナリオを作るしかない!
だが八雲にその必要はなくなった。
「知ってるよ!さっき公園で遊んできた!」
「………」
満面の笑みを浮かべた晴香は今度は八雲の腕を引っ張る。
「ねーねー。お兄ちゃん、遊ぼーよ」
八雲はもう一度溜め息を吐いた。
END。
多分続きます。
昼ご飯を調達するために、何でも売ってる購買部に向かっている所だ。
…今日は焼きそばパンでも食べようか…
八雲はそんなことを考えながら、歩く。
そして購買部が見えた頃、ある声が聴こえた。
「迷子じゃないもん!」
どこかで聴いたことのある…いや、確かに聴いたことのある声に思わず振り返る八雲。
そんな八雲の視線はある少女に向けられた。
その少女は白のワンピースを身にまとい、ポシェットを肩から掛けていた。
「お母さんと来てるの?」
少女と目を合わせるようにしゃがみ込んだ数人の人…多分ここの生徒だ。
その女生徒の問い掛けに、少女は目をつり上げながら地団太を踏む。
気のせいかその瞳は潤んでいた。
「違うもん!一人で来たんだもん!」
「でも…」
女生徒は困ったように眉を寄せる。
…あいつに似てる気がするのは…気のせいだよな?
少女の髪は短く、明るい栗色。
その色には覚えがあったが、無理矢理その考えを振り落とす。
騒ぎを聞いてアリのように他の生徒たちも集まってくる。
そのせいもあり、少女は泣くのを堪えるように歯を食いしばっていた。
「名前はなに?」
少女に泣かれては困る…といった様子で、女生徒の隣にいた男性がしゃがみ込む。
ピクリと晴香の肩が震えるが、歯を食いしばるのが八雲にはわかった。
「あんたに話す義理はないっ…」
「俺は嫌われてるようだな」
男はケラケラと笑うが、それが晴香を逆撫でたようだった。
涙が一粒、地面に落ちる。
…もう見てられない。
あいつがあいつじゃなかったとしても、これは助けた方がいい…気がする。
「おい」
八雲は人混みの中を掻き分けるように少女の隣に駆け寄る。
周りにいる人の視線が一気に八雲に集まった。
だが八雲はそんなことを気にせず、口を開く。
「…すみません。僕の妹です」
「妹じゃなっ」
八雲は無理矢理晴香の口を塞ぐと、軽々とその体を抱き上げた。
「目を離した隙に逃げ出してしまい…本当にありがとうございます」
手っ取り早く終わらせるために、八雲は笑顔の仮面を身につける。
その笑顔に生徒達はまんまと騙され、小さく頭を下げた。
「…それでは」
八雲は野次馬が消え去るのを待ち、ニコリと生徒に笑いかけると立ち去った。
…少女の口を塞ぎながら。
「兄弟にしては年の差ありすぎじゃん?」
「娘だったりして」
「ないよー!それは〜」
聞き耳を立てなくてもその声は八雲の耳に届く。
それは先ほどの生徒ではなく、周りにいた野次馬のものだった。
八雲は少女を少し離れた裏庭に下ろすと、口から手を離す。
「何するのよ!ゆうかいっ!」
少女はきっ…と目をつり上げる。
八雲はその姿にある姿を重ねながら、一生懸命首を横に振った。
早く忘れよう…
八雲は後ろめたさを感じたが、少女をその場に置き去り、購買部に足を向ける。
拾ってきた犬を返してこい…といわれる子供の気持ちが今ならわかる、と心の中で思った。
背中に向けられる少女の暴言が、可愛い子犬の鳴き声ならどんなに良いか…
どこかで母親が探しているかもしれない…
探検をしに来ているだけかもしれない…
八雲は自分自身に何度も言い聞かせながら、重い足で購買部に辿り着いた。
「いらっしゃい」
購買部の中年女性が柔らかい笑顔を八雲に向ける。
大学に住んでいる八雲は購買部に来ることも多々あり、顔馴染みの常連だった。
八雲はパンが詰め込まれたカゴから焼きそばパンをレジに置くとポケットから財布を出す。
「百円です。…って、あら?」
そんな声に気付き、顔を上げる。
すると女性が八雲の横に視線を向けていたのに気が付き、釣られるようにそちらに向けた。
「これも…ください」
そこには背伸びをし、高い位置にあるレジにチョコレートを置く少女がいた。
一生懸命に背伸びをしているようで、チョコレートを掴む指先が小刻みに揺れている。
やっとの思いでチョコレートが置けた少女の顔はパァ…と輝いた。
「可愛いわね〜。妹さん?」
「いえ、コイツは」
「妹です」
少女はニコリと笑うと伸ばしたつま先を地面につけた。
「何が妹だ」
八雲は呆れたように溜め息を吐くと、レジの上のチョコレートを手に取り、戻そうとする。
「やっ!返してー!」
少女は八雲のシャツを掴みながら、チョコレートを取ろうと腕を伸ばす。
「何で君のものを僕が買わないといけないんだ?」
「妹だから!」
当たり前というように言った少女の瞳は気のせいか潤んでいた。
「君なんて妹じゃない」
八雲のその言葉に少女は伸ばした腕を思わず垂らしてしまう。
そしてぐっ…と奥歯を噛み締め、八雲を見上げていた。
「そんな顔しても」
「コラ!」
そんな叱る声が聞こえたかと思うと、頭に激痛が走る。
八雲は頭を押さえながら振り返ると、そこには週刊漫画誌を片手にした女性がいた。
「妹じゃないなんて言っちゃ駄目でしょ?」
「いや、本当に妹じゃ」
八雲は事実を言おうとしたのに、女性の威圧するような視線に思わず口を結う。
よし、と女性は頷くとお得意の柔らかい笑顔で少女に話しかける。
「お兄ちゃん、買ってくれるって」
「ほんと!?」
俯いていた少女の顔が勢いよく上がる。
誰もそんな事言ってない、と言おうとしたが再び睨まれしぶしぶ諦め、大人しく頷いた。
「255円です」
さすがと言うべきか、購買部の女性は値切ってくれはしなかった。
八雲は財布が軽くなるのを感じながら、しぶしぶお金を払った。
隠れ家への帰り道。
八雲は隣を歩く少女に声をかけた。
親を捜すにも名前くらい聴いておかないと…
「…名前は?」
「だから何で私がっ」
少女はプイッと横を向いてしまう。
そんな姿を見ながら、八雲はおそるおそる訪ねる。
「小沢…晴香か?」
そんな八雲の言葉に少女は驚いたように目をまん丸にさせた。
図星のようだ…
「何があったんだ…」
八雲は自問自答するように頭を抱えた。
ねぇねぇ、と少女…晴香はそんな八雲のシャツの裾を引っ張る。
「何で名前知ってるの?」
名前を知っている…イコール、知り合い。
とでもイメージされているのであろうか。
先ほどまでのつり上がった目は、キラキラと興味に満ちていた。
「………」
ややこしくなる…と読み取った八雲は、どうしようか…と頭をひねる。
その間にも晴香は八雲のシャツを引っ張るのを止めない。
「…君の友達のお兄さん…だ」
八雲はニコリと笑い、しゃがみ込むと栗色の髪を撫でる。
「誰の?誰の?」
そうきたか…と八雲は顔をしかめる。
「…奈緒って子、知ってるか?」
こうなったらシナリオを作るしかない!
だが八雲にその必要はなくなった。
「知ってるよ!さっき公園で遊んできた!」
「………」
満面の笑みを浮かべた晴香は今度は八雲の腕を引っ張る。
「ねーねー。お兄ちゃん、遊ぼーよ」
八雲はもう一度溜め息を吐いた。
END。
多分続きます。
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